末次由紀

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末次由紀

漫画家 https://comici.jp/users/yuyu2000_0908/storeItems/講談社BE LOVEにてちはやふる(2008年スタート)連載中に結婚→四人の子供を出産→家事・育児・漫画連載を2:4:4の比率でこなす日々。

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    漫画家のプライベートの大したことないひみつの話。何かあったらすぐ漫画を書いてしまうので、プライベートで描いた漫画なども載せていきます。

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初めまして。noteマガジンの説明と自己紹介と「読むこと」が好きなあなたへ。

こんにちは。末次由紀です。 ずっと漫画を描いていて、講談社BE LOVEで連載中の「ちはやふる」は45巻を超える長期連載で、最近は【ちはやふる基金】で一般社団法人の運営もしています。 マガジンは実は「いつあなたと出会ってもいいように」という気持ちで書いていています。長い人生をできれば「読むこと」が好きな人と歩みたい。そう思う寂しがりな自分がいることを感じているのです。読みにきてくださる方の中には、同じような気持ちの人がいるかもしれない。そんな期待があります。 たまたま巡り

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    • 研磨が繋ぐボールと代々木とスクリーン

      春が時々夏の顔を見せる4月。みなさんお変わりありませんか。 毎年気温が20℃を超えてくると、騙されてうっかり衣替えをしてしまうんですが、日本には梅雨があって長袖を全部しまうと後悔することを今年の私は知っています。まだですよ。まだ長袖は必要です。 季節を捉えるのが下手な私は、2024年2月16日に公開された映画を4月中旬に見るという、あいかわらずギリギリな映画鑑賞ライフを送っています。漫画の締め切りをクリアして、ハッとして調べたら、冬に買っておいた映画の前売り券がまだ使われず

      • どうしても描きたいものを描く「きみがため」

        タタっと目の前に飛び込んできてくれた女の子のスカートにも、降り注ぐ薄桃色の花びらにも、学校からの書類の多さにも、全部に鱗粉のように春がくっついています。 皆さんお変わりないですか。 私は今、だいぶ緊張しています。 だって今日は一年4ヶ月ぶりの単行本発売日。 しかも2冊。 編集さんたちみんなの努力もこれまでの4倍くらい感じて、だからもう今椅子に座ってるのに顎に力が入ってるのがわかります。 世界に出てこの本で戦うのだという気持ち。ファイティングポーズを取らない代わりに頭

        • 今しか描けないものを描く「Ma•Ma•Match」

          気がつけば3月も下旬です。 桜がそろそろ咲くと言う予報だったはずなのに、近所の桜の木の蕾は「春休みは寝るためにあるでしょ」と布団を被る子供のよう。みなさんお変わりないですか。 私はネームが終わらず死にそうになってます。軽々しく言うものじゃないのですが、感覚的に本当に「死にそう」「お先真っ暗」・・・。そういうときは黒いものにまとわりつかれるというより、眉間のあたり7センチの円の中で溶岩を鍋に入れて煮ている感じです。 深く息が吸えないし、近くしか見えないし、横も上も見えません

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          言わずに叶う夢はない、おそらく。

          2024/03/16に延伸となった北陸新幹線の新しい駅、芦原温泉駅を訪れてきました。そのレポートをしたいと思います。 これまでも何度も訪問してきましたが、今回初めてなんの仕事でもない旅行。 取材でも原画展があるからでもサイン会があるからでもない。 編集さんも一緒に行ってくれているのに、なんの役目もないで行っていいのかな?そう思って東海道新幹線に乗り、米原から特急しらさぎに乗り換え、一路芦原温泉駅へ。 北陸新幹線開業に伴って、特急しらさぎは今日がラストランということで夕方の電

          言わずに叶う夢はない、おそらく。

          舞台【骨と軽蔑】男性の描かれない戦争風景について

          春が近づいている。 間違いなくそう思うのに、手のひらにヒラヒラと舞い落ちてきそうな「春」が指紋に触れる直前に風に飛ばされて遠くに行くような3月上旬です。 皆さんお元気ですか。 私の方は元気なんですが、家族がみんなインフルエンザになったり体調不良で入院したりで慌ただしいです。その不安定さも相まって、春を捕まえ損なっているのかもしれません。 そんな中、舞台を見てきました。 作・演出:ケラリーノ・サンドロヴィッチの「骨と軽蔑」。 キャスト:宮沢りえ・鈴木杏・犬山イヌコ・堀内敬子

          舞台【骨と軽蔑】男性の描かれない戦争風景について

          もふもふ豚のある人生について

          もふもふ豚のある人生について

          デザインの観点から見直したら名作が神作になった「グッド・ウィル ハンティング」②

          感想の続きです。 「グッド・ウィル・ハンティング」のことを言葉にしようと考えている時に、目に入ったつぶやきがこれらでした。 ああそう、この部分だ。この部分が手厚いんだ、と感じたのです。 「グッド・ウィル・ハンティング」には重要な登場人物は5名。 女性は一名だけで、四名は男性です。 心に傷を負った男性キャラは、これまで大抵の物語で暴力に明け暮れたり、女性を加害したり、弱者を搾取したり貶めたりして物語を動かしていました。 心の傷を手当てしてくれるのは恋愛だったり母親の愛だ

          デザインの観点から見直したら名作が神作になった「グッド・ウィル ハンティング」②

          デザインの観点から見直したら名作が神作になった「グッド・ウィル ハンティング」①

          皆さんこんにちは。 これから先に出る単行本のために何点かイラストが必要になり、何を描こうかなと考えていた最近です。 イラストを描くということをいつも一生懸命考えてはいるけど「なんとなく」の域を出ないままできました。 でも、やっぱり思うんです。もうちょっと確かなスキルが欲しい。 そんな思いでデザインの本をいろいろ読んでいました。 ライン、シェイプ、明度、色、光、カメラ、構図・・・どの章も「真面目に考えたことなかった」と手に汗握りながら読み進めました。どの角度からもハッと

          デザインの観点から見直したら名作が神作になった「グッド・ウィル ハンティング」①

          「読んだ人が元気になるような本にしたいんです」

          大小の爆弾を飲み込まされたような1月です。みなさんお変わりありませんか。「お変わりありませんか」なんて、こんな呑気な言葉だってもう言えないくらい、ほんとうは泣き出したい。そんな思いの皆さん、あなたの肩をさすりたい。 今日はとても忙しい日で、私にしては珍しく三件も予定があり、3時間ごとに電車を使って街を移動する火曜日でした。 昨日一旦書き終わったアナログのイラストを出版社に持っていかなければならなくて、なのに大きなイラストを入れる書類ボックスが見つかりません。 折れ曲がっ

          「読んだ人が元気になるような本にしたいんです」

          映画「ゴールデンカムイ」連載映画という挑戦

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          映画「ゴールデンカムイ」連載映画という挑戦

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          自分のために頑張ることと、人のために頑張ること。両輪で登れるといいよね。

          ものすごく「今かよ!」ってことを言うので覚悟していただけたらと思います。 あけましておめでとうございます。 今かよ! 年が明けてもう二週間を超え、やっとnoteを書くテーブルにつけました。どこで寝て、どこで息をしていたの?という日々で年末年始は埋め尽くされ、箱根駅伝で例えるならスタメンメンバーじゃないのにずっと給水ランナーとして並走しているような。サポートメンバーなのに、1区も2区も3区もずっと走り続けているような。 100キロマラソンを走らされているのにスタメンじゃな

          自分のために頑張ることと、人のために頑張ること。両輪で登れるといいよね。

          「私だって枕元にサンタからのクリスマスプレゼント欲しいなあ」と正直思う 世界中の私たちへ

          ここまで読んでくださってありがとうございます。ネームの海でまだ苦しんでいますが、クリスマスに絶対書きたかったnote。読んでもらえて嬉しいです。 がんばったみなさんに、メリークリスマス!

          「私だって枕元にサンタからのクリスマスプレゼント欲しいなあ」と正直思う 世界中の私たちへ

          生命エネルギーが強すぎる女の子の話②

          https://note.com/yuyu2000_0908/n/nfdd994f67c05 まだまだ妖怪になった後のことが気になるWちゃん 今日の朝自転車に乗って信号待ちをしていたら、風に煽られて街路樹の欅がモサモサモサと赤茶色の葉を落としていました。落としているというよりまるで流しているようで、ソメイヨシノの散る瞬間のようでした。 秋も終わり、穏やかながら冬が来ています。みなさんお変わりありませんか。 こどもたちとの生活の中で気をつけていることがいろいろあります。

          生命エネルギーが強すぎる女の子の話②

          生命エネルギーが強すぎる女の子の話①

          我が家には2歳差で四人の子供たちがいます。 まずうちの第四子Wちゃんがどれほど死にたくないと思っているかが下の記事から読めます。お時間あるときにどうぞ。 この秋に7歳になったWちゃん。 死にたくなさはまだまだ加速しているようです。 ちはやふるは競技かるたに邁進するみなさんを応援しています✨2024年もよかったらちはやふるカレンダーと一緒に楽しい年にしてもらえたら嬉しいです。

          生命エネルギーが強すぎる女の子の話①

          「卒業写真、捨てたらダメだよ」

          「優れた女」と書いて「女優」なわけですが、わたしが出会った中で目を閉じる前から思い浮かぶ「優れた女」がいます。 中学校からの同級生Iちゃん。 高校も一緒で、毎日一緒に帰る通学電車のなかで見る横顔の美しさと、正面から見るその目力の強さ、美貌を鼻にかけず誰とでも仲良くできる懐の広さと、ほどよい手の抜き方のできる性格で、先輩からも後輩からも好かれる彼女。 高校の頃から「どこに行っても出世する」と思っていました。 大学時代に3年間一緒に住んだのもIちゃん。 他人との初めての共同生

          「卒業写真、捨てたらダメだよ」