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替えの利かないものを長く使うために

「好きな食べ物は何?」

ありがちで無難な質問なので、誰しもが人生で何度も聞いたり聞かれたりしているだろう。

昔はその時々に好んでいるものを少し考えていたが、ある日「こんなのはスピード重視」と思い、20歳ごろから「ケチャップ料理」と即答するように決めている。

オムライスもナポリタンも美味しい。そもそもケチャップ自体が素晴らしい。トマトの酸味と旨味、その他諸々入っているであろう具材のコクが混ざりあった、分かりやすい美味しさがそこにはある。「トマト嫌いだけどケチャップは好き!」という人は少なくないように、老若男女を唸らせる万能調味料なのだ。

しかし最近はケチャップを使った料理を全然食べていない。

その理由はおそらく(というか確実に)「カロリー」を気にしているから。

好きでよく作っていたオムライスもご飯メインの料理だし、パスタ系も麺が主役。30歳を超えてこんな料理を日常的に摂取していると、体型への影響が無視できなくなってくる。

思い返すと学生時代まではそんなことまったくなかった。

お昼はペヤング大盛りにおにぎり、おやつにはドーナツとグリコのカフェオレ500ml!バイト先のまかないではラーメン大盛りとチャーハン普通サイズ、唐揚げをいただく。
特に運動もしていなかったが、こんな食生活でも余裕で体型をキープしていた。

「あ、自分は太らないんだ」と思っていた幸せな時代があったのだが、現実は甘くなかった。

ここ数年、自分の身体全体に違和感を感じる。特にフリーランスになってからその傾向は加速。会社員時代のスーツを着てみたら、しっかりズボンがしんどくなっていた。

危機感を感じて9月からジムに通い、筋トレしたりハムスターみたいに走ったり、暗闇で音楽に合わせて自転車漕いだりしてみた。
そして1ヶ月後、筋肉は減少し脂肪と体重は増加するという緊急事態発生。
運動した結果、普段より食べ過ぎてしまった…ってコト!?

こういうことがあり、最近はよりストイックに体型と向き合うようになった。ケチャップ料理はもちろん避けるし、なんならお酒もかなり控えている。スープ中心のヘルシー料理を意識しながら、週末だけはある程度好きなものを食べるように変化させてみた。

精神的には18歳前後から変わりないのだが、いつの間にか身体は十分大人になっていたらしい。衰える一方の身体に余分な栄養を与えるなということか(でも大人になるほど美味しいものを知っていくジレンマ)。

投資の神様といわれるウォーレン・バフェット氏の名言に以下の一節がある。

あなたが車を一台持っていて、一生その車にしか乗れないとしよう。当然あなたはその車を大切に扱うだろう。

車に置き換えると当たり前だと思うが、確かに身体も一生に一つ。メンテナンスを怠り、不調が出てくると悲しい。この先美味しいものに出会った時、気にせず食べられるように日頃からメリハリをつけた食生活を意識していきたいと思った話。

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