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経営者のための84noteマガジン vol.4|会社のどの成長段階で人事担当を採用したらいいか?

【コンテンツ】
①今週の一言
②経営者が押さえるべきニュース/記事ピックアップ
③経営者コラム「会社のどの成長段階で人事担当を採用したらいいか?」
④経営者対談トーク
⑤Q&Aコーナー
⑥メディア・セミナー情報
⑦編集後記

【経営者が強い組織をつくるための人事・組織戦略を考えるメディア】
84ブログ
https://84blog.net/

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①今週の一言
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先週も新たに一社、人事・組織戦略で支援に入ることが決まった。妊娠、出産の面での女性の社会課題になっている部分の解決を目指す会社で、経営者のこれまでの歴史、思い、ビジネスモデル、今後の展望などを聞いて、非常に心が動かされた。プロのチームとして仕事はきっちり結果を出すけれど、それ以上に、その会社を応援したい、という気持ちの方が大きくなった。

仕事に「思いの熱量」が入ると、いい動きになり、いい結果も出る。当然のこと。改めて経営者が熱量を込めて、ストーリーとビジョンを語ることの大事さを感じました。

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②経営者が押さえるべきニュース/記事ピックアップ
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①深田恭子の適応障害が決して他人事ではない理由https://toyokeizai.net/articles/-/431002

女優の深田恭子が適応障害で休業すると発表した。彼女は決して特別なケースではなく、経営者も含めて「ある特徴」が重なると誰にでも起きることなので、気を付けたい。

・多くの人々が関わるため緊張感が高く、個人のストレスが軽減されないまま長期化しやすい
・プライベートでも、人々の注目を集め、記者などから追いかけられる

2つ目の状況は一般人では考えにくい状況ですが、1つ目の方は経営者なら日常的に起きることなので、ストレスや悩みを一人で抱え込まないようにする仕組み(相談できる人や機会を作るなど)が必要になる。


②デザインするように経営し、経営するようにデザインする
https://www.advertimes.com/20210527/article351613/

非常に面白い経営者トークセッション。組織をデザインするとはどういうことか、をテーマにスノーピーク社長などが語っている。理念で人は惹き付けられるけれど、人数が増えた時に「自分たちは何者なのか」を再定義しないと、伝わらなくなる、というのは真実だ。

③スズキ・鈴木修会長が語る経営者人生、自己採点は「51勝49敗」の真意
https://diamond.jp/articles/-/272335

スズキ自動車の鈴木修会長が展開した国内業販政策がすごい。全国各地の販売店に足繁く顔を出すだけでなく、担当者の奥さんにまで話をして、絶大な「修ファン」を得てきた。熱量が隅々にまで伝わり、国内、海外で販売を伸ばしてきた。単に組織や顧客に外側からメッセージを発信するだけの経営者になっていないだろうか。直接会って話をする。やり続けると関係値は変わってくる。

④「アマゾンを50年先取り」していた宝塚経営の実態
https://toyokeizai.net/articles/-/428994

Amazonと宝塚歌劇団の経営が「CX(顧客満足)」の面で似ているという記事。AKB48もそうだったけれど、最初から完璧に作り上げられたものには、人は心が動かない。応援したいと思う人が、ファンである顧客と伴走という支援を得ながら成長していく。これが「顧客との価値共創の世界」につながる。

自分が応援する人が成長して昇級していく。それを見ているのが嬉しい、楽しい、夢になる。ファンに魅せながら、ファンと共に成長する。価値共創の世界は企業と顧客で線引きをするものではなく、共に価値を生み出していく関係性が求められる。
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③経営者コラム
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会社のどの成長段階で人事担当を採用したらいいか?

最近も会社を立ち上げて、事業が好調に推移している経営者から相談を受けた。

「橋本さん、チームや組織を作る上で、人事の存在が大事なのは分かりました。人事担当は会社がどの段階になったら採用して置いたらいいのでしょうか?その人のレベル感も知りたい」

会社の立ち上がりの段階では、経営者の頭の中は事業のことでほとんどを占める。チームや組織のことを考えている余裕はない。

ただ、すぐに自分の力の限界に気づく。感の鋭い人は業務委託などを入れて、何とか「回そう」とする。運が良くて動いてくれる業務委託の人と出会えればラッキーだけれど、そんな人はなかなかいないのが現実。

経営側の思いが伝わり、期待以上に動いてくれる人はいない。そこで内製化をすべく、フルコミットできるコア人材を採用したいと考える。

ここでも運良く採用できたとする。入社してもらう。そしてすぐに辞められてしまう。

なぜか?

課題は「人・組織の考え方」「採用のやり方」にある。

人が組織に入り、仲間と仕事をする、というのは人生の中でも強いインパクトがある出来事だ。ここで働くのが自分にとってメリットがあるか、を働く側は考える。雇用する側が「どんな人と働きたいか、どんな組織を作っていきたいか」という考えがなければ、人はそこで働き続けたいと思う「理由」が無くなり、早期に去っていく。経営者が自分たちにとって「人材とはどんな存在か」「組織とはどんな存在か」の解を持っておきたい。

次に採用のやり方。採用経験が少ないと、人を見るポイントはスキル・経験のみになる。本当はその人の価値観、判断基準、思い、ビジョン、行動欲求の源泉などの本質的な部分を把握しないと、会社と合っているかを判断しづらい。

これを経営者がやろうとすると、どうしても自分たちの思いを伝えることばかりになってしまいがち。そこで必要なのが、自分たちの代わりにある程度の客観的な視点を持てる人事担当の存在になる。

人事担当から会社の思い、ビジョンを応募者に伝える。合わせて応募者からスキルや経験だけでなく、価値観なども聞いて、会社と合っているかの確認をして、総合的に判断する。この客観的なプロセスを入れることで、会社にマッチする人が採用できて、チーム、組織が作られていく。

これまで様々な企業を支援してきて思うのが「人事担当は会社を立ち上げてから4、5人目で採用・参画してもらった方がいい」ということだ。なるべく早い段階で、経営者の思いを汲み取って、自分の代わりに社外に語ってくれる人を担当におくと、事業の成長を加速させる組織を作っていくことができる。

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