誰と過ごすのか。
今は辞めてしまった昔の同僚さんがよく酔っ払うと必ずいう言葉があった。
『何を食べるかは重要ではない。“誰”と食べるかがよほど重要である』
かなり好きな言葉なのか大切にしている言葉なのか。
必ずというほど毎回言うので、おかげで飲みに行くとその言葉が頭の中でリフレインしている。
言いたいことは分かる。
同じ美味しいものだとしても、共有しているその時間が楽しいものであれば、食事はさらに美味しくなりやがて綺麗な思い出となる。
これが相性の悪い人と行くとたちまち地獄である。
私の悪い癖で、テニスが好きすぎてすぐにテニスに例えて考えたくなってしまう。
同じテニスをするにしても、自分の好きな人たちとやるテニスは最高に楽しく心から笑い合えている。至福の時である。
同じ時間を過ごすなら、絶対に好きな人たちと過ごしたい。
それが彼のいう“誰”にあたるのであろう。
ちなみに、彼の言葉には続きがある。
『何を食べるかは重要ではない。“誰”と食べるかがよほど重要である』
『だから、今、この時を感謝している』
普段は真面目で、いつもポーカーフェイスで仕事をきっちりこなす人であった。
いつもは感情が読み取りにくいが、こんなにも感情が豊かで日々熱い思いを秘めてるのかとこのギャップにある意味感心した。
私にもこの言葉は響いてしまって、いつも考える時は彼の言葉が回っている。
大切なのは、誰と何をするかだ。
そして彼のように素直に感謝を言葉にできるようになりたいと思った。
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