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海外協力隊で何をしているかの話 ウズベキスタン2(54日目)

ウズベキスタンに来て2か月が経ちました。

私は「日本語教育」という職種でウズベキスタンに来ています。
首都タシュケントにある高校で現地人日本語教師と協力して日本語を教えます。
ミッションは授業の質の向上と現地人日本語教師の日本語スキルの向上。
ウズベク語もロシア語もままならない中での活動がはじまりました。
(しかも最初の2週間は現地教師が不在ですべてのコマを穴埋めしなければならなかった。)


だれに教えてる?

ウズベキスタン、特にタシュケントの人は、大きくウズベク語母語話者とロシア語母語話者の2グループに分かれます。そのためでしょうか、日本語クラスも2グループに分かれています。

現在のところ、現地の先生が文法を教えて私が日本の紹介と日本語を使った活動を行っています。
私にとって一番難しいのはもちろんウズベク語ロシア語もそうですが、高校生相手に教えるということです。
彼らは選択必修外国語の中で日本語を選択しています。
技能実習送り出し機関や大学の主専攻の学生とちがって、学習動機(というか日本語を選択した理由)はあえて言うならアニメが好きだからというところです。
しかし振り返ると、自分も、特に数学の授業ではよく寝ていたなぁ・・・それどころか教科書でガラケーを隠しながら暴れん坊将軍を見てるなんてこともあったし・・・。あぁよくない。

街にはいろんな人がいます。
ウズベク、ロシア風の人、韓国、タジク、カザフ、キルギス、そしてわれわれ日本人。

授業はどんな感じ?

さて、そんな高校生を相手に日本語を教えるのです。しかも1コマ80分!
まあ、難しい。
特に文法なんてのは、文法の話を始めたとたん机に突っ伏してしまう子もいます。教科書はスマホの中で、小さな画面を見ながら問題を解かなければならなかったり。。(これは海外あるあるなのでしょうかね。)
今のところ、文法授業をやってみたりもしたのですが、どうも効果はいまいちです。
そもそも日本語科目の目的は学生が流暢に日本語を話せるようになることなのでしょうか。日本語の技術を獲得するというよりは日本語学習を通して伸ばす何かがあるんじゃないかと思っています。それを見つけなければならない。私は日本語教師の資格は持っていて経験もあるけど、教員免許を持っているわけでも教職課程を履修したわけでもありません。つまり「日本語」から一歩外に出ると素人というわけです。教育というものについて考える2年間になりそうです。
(ちなみにウズベキスタンで高校は義務教育。義務教育は1年生から11年生まであり、私の対象は10、11年生というわけです。歳の頃は日本の高校生と同じ。)

そんなこんなで、今のところこんな組み立てで授業をしています。

・雑談
・雑談と関連した日本紹介
・その授業で取り上げる文型の復習、練習
・その文型を使ったアクティビティ
・聴解やら読解やら

ウズベキスタンに来るまでは、ナガランドというインドのド田舎で教えていました。
朝から夕方までがっつり日本語文法をやっていたもんですから、このような授業構成は初めてです。
授業準備にたいそう手間取ってしまいます。

3月3日は何の日?からのひな祭りの紹介。そしてひな人形をつくった。

ウズベキスタンの言葉は?

そして、授業準備と並行して進めなければならない(そしておざなりになってしまっている)のが、ウズベク語とロシア語の学習です。
教室には英語があまり得意じゃない学生もいるし、ほとんどの同僚教師は英語がわかりません。
ウズベク語の習得はまさに喫緊の課題です。なぜかって、休み時間の手持無沙汰ったらないんです!!
先生方のウズ語雑談を聞き取ろうとする日々。。。ああ、居場所がない笑

同期のスペイン語チームは語学訓練でB1とかB2レベルをやっていたようですが、ウズ語は体感A1という感じで、ロシア語にいたっては入門レベル。
目下、いちばんほしいのが単語帳です。ウズ語の単語帳があれば教えていただきたいところです。
ネットに転がっていた単語集から頻出度を考えて自作単語帳をつくろうと思います。

2か月が経って、ようやくコンクリートジャングルに慣れてきた気がします。
ナガランドが、木と土と未舗装道路の本物の田舎だったので、いわば逆カルチャーショックでした。
他国の協力隊員の様子を見ていると、田舎で汗と土にまみれながら活動していて羨ましいと思うことが多々あります。

ナガランドは心のふるさと。いつか恋人でもできたら連れていきたい。(きっと嫌がられるけど)


けれど、ようやく、首都で街に住んでいる者ならではの活動をしていきたいと前向きになれるようになりました。

タシュケントは今、桜が満開です。
ぜひいらしてください。

満開の桜が咲きほこります。

つづく

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