四人の死神~ミラの人間時代~

美しさでは一番(自称)⁉の死神

・サラ
・美しすぎて、誰も直視できない(自称)
・実は甘いものが苦手
・好きな人には何も言えない
・元恥ずかしがり屋
・口癖
「何?嫉妬でもしているわけ⁉」
・周囲の反応
「違う。」
・その後
「そう。レベルが違いすぎて嫉妬するようなことができないってわけね。」
・周囲の心の中
(何言ってんだこいつ)

冷たい死神

・ミラ
・冷たい
・実は甘いものが好き
・赤い瞳を見ると、足元がふらふらする。
・鏡に映らない
・好かれている方
・ハネに甘い
・好きな人には甘い
・口癖
「は?興味ない。」
・周囲の反応
「そんなこと言わずにさ~。」

子供の死神⁉

・ハネ
・子供っぽいが、100歳を超えてい・・・・・・はいすみません。
・不死身
・運動神経抜群
・辛い物が好き
・ミラに懐いている
・好きな人には塩対応
・口癖
「お姉ちゃ~ん。」
周囲の反応(ミラの反応)
「何?くだらないことだったら承知しないからね。」

優秀すぎる死神⁉

・ルリノ
・優秀
・猫と死神のハーフ
・酸っぱいものが好き
・死神の鎌を片手で持っている
・鎌を毎晩磨いている
・運動神経が悪い
・好きな人に一途
・関西弁
・口癖
「誰がどう思おうが、私の勝手やろ?」
周囲の反応
「そうだね(下手に刺激して命を刈り取られる前にご機嫌取りを)。」


私は水落(みら)。中二。人に感情が抱けない。だからウザイとか、ネガティブな感情が吐き出せない。よく言われるのは、優しいとか、冷たいとか。真逆だなー、優しいと冷たいなんて反対、イコールには絶対にならないはずなんだよ。
ま、どうでもいいけどね。
最近は固定の友達と動いてる。名前は、朱里。朱里は転校生で、絵がとてもうまい。少し恥ずかしがり屋だ。
「水落ぁ、トイレ行こ~よ~。」
「無理。トイレは行かない。」
とすぐに私は断った。朱里は
「じゃ~あ~、理科室に移動しよ~。」
といった。まぁ次の授業理科だし、いっか。行くか。

次の日の朝早く、私は見てしまった。朱里の机に、落書きがされてあることを。そして、朱里が涙目なことを。私はトイレに走っていった。うぅ、何で気づいてあげられなかったんだろう。私はトイレの鏡で髪を整えた。あれ?なんでこんなに悲しいの?感情なんて持っていないはずなのに。感情を、取り戻したのかも?あれ?取り戻したって何?私は、元々感情を持っていたの?
そうだ、アレは、小学生の頃だった。

私には、仲のいい友達がいた。あの頃は、ネガティブな感情だけが抱けなかった。とってもいいことだった。優しいとも言われた。
「ねえミミ。」
「何、水落。」
ミミと会話するのは、楽しかった。あの時までは。
ミミが、いじめられるようになったのだ。私はそれに気づき、ミミを守ろうと心に誓った。私はミミが孤立しないように気を配っていた。はずなのにどうして。
今度はミミと仲良くしていた私が無視されるようになった。それは正直どうでもよかった。
でも、ミミが私を無視したのだ。
私は学校の屋上に上っていた。
でも、何かが合って落ちなかったんだっけ?あれ?なんで落ちなかったんだろう・・・・・・?

重い出に浸っている私に、朱里が
「どうしたの、水落。」
と後ろから声をかけて来た。私は
「うおっ!」
と声を上げた。朱里は
「ごめん、私と仲良くするの、辞めよう・・・・・・?」
といった。え?何時もそうだ。私の””好き””は、届かない。あ~もうヤダヤダ。私は純粋な友情を楽しみたいだけなのに。
私は記憶を遡った。
「あ~!」
と私は叫んだ。思い出した、何故落ちなかったのかを。
とにかく、あの頃の私はひねくれていた。裏切りにあったばかりだったから。私が飛び降りようと鎖に足を引っ掛けていると死神と名乗る不思議なお姉さんに出会った。お姉さんは
「ありがと~、これで私の願いが叶うよ。」
といった。私はイラっとした。なんか、利用されている気がして。私は
「なんであんたの為に死なないといけないの?」
と聞いた。楽になりたいのは、自分なのに。自分の為なのに。お姉さんは
「はぁ。速く死なないの?」
と聞いた。私は
「あんたの為に死にたくない。気が変わったから死なない。」
といった。お姉さんは消えて行った。
「消えた?」
と私は言った。ホントに死神だったの?

あ~あ。あの時に飛び降りればよかった。
でも、お母さんが悲しむからなぁ。
私は家に帰ると、
「ただいま~。」
と元気よく言った。
「あれ?居ない?」
いつもこの時間には帰ってきている母親が、帰ってきていなかった。それだけで私の心の奥にある、古い記憶が蘇るのだった。

春、桜の散る頃。。。
「パパ~!」
と私はパパの体に顔を押し付けた。パパは
「水落。」
とワシャワシャと私の髪の毛を撫でた。私はそれだけでよかった。それ以上の事は望んでいなかった。

時は変わり、秋。。。
「水落か?」
とパパ。
「パパ~!」
と私は横になっているパパに顔をうずくめた。ママは
「なんでこんなことに・・・・・・。」
と両手で顔を覆っている。
幼い頃の私にはわからなかったが、癌だったらしい。手術は間に合わなかったのだ。発見したのが第二期頃だったから。


””プルルルル””

電話だ。出たくないな。私はガチャっと受話器を取った。

『あの~、水落様のご自宅でしょうか?』

私は冷静に、
「はい。」
と答えた。

『あの~、落ち着いて聞いて下さい。』

嫌な予感。

『マイカ様は、命をお引き取りになりました。』

知ってた。嫌な予感は当たるものだって。だって、病院から掛かってきているもん。

『見に来られますか?』

私は震える声で
「、、、はい、」
といった。

お母さんの容態は、あまりにも酷かった。
轢き逃げだって?許さん。

私はあらゆる手段を使って、お母さんを轢いた車を探した。学校も休んだ。
「やっほ~。」
あっ、死神のお姉さんだ。死神のお姉さんは
「あのさ、契約せん?」
といった。え?契約?死神のお姉さんは
「ま、やればわかるさ。車、知りたいんやろ?」
といった。私は頷いた。ちょうど行き詰っていたところだったから嬉しい。
「じゃ、寿命貰ってええか?」
別に良いよ。復讐さえできれば。スーッと寿命が抜き取られていくような感覚がした。初めてなのに、そう分かった。

””契、約、成、立!””

「これやな。」
と言って死神のお姉さんは車と、轢き逃げをした犯人を教えてくれた。
「後、ソイツを殺すのはお前の仕事なのか?」
と言った。私は考えた。
「本当は優しいはずのお前がなんでだ?」
私は言った。
「大事な人殺されて許せるかよって話。」
「……そうか。じゃ、この鎌を貸してやる、死ぬ前に返せよ。」
と言って肯定的だった。私はお礼を言い、鎌を持って犯人の場所へ向かった。あっ、居た~。
一生で一番、不気味な笑みだったと思う。私は鎌を犯人の前で振り回した。
「ヒッ、辞めてくれぇ。」
と犯人は泣きそうだ。
「命の重みを知れ。」
と言って私は切った。おぉ~、切れ味良すぎ。私は目の前にポタポタと落ちる血を見た。
「ヴァンパイアでも来てくれないかな、全部飲んで欲しい。」
ヴァンパイアでも流石にこの血は美味しくないか。コイツ、性根から腐ってるしな。

私は死神のお姉さんを呼んで、鎌を返そうとした。
「いいよ、持ってて。」
とお姉さん。私は
「あの、じゃあ預かっていてください。」
といい、久しぶりに学校へ行った。
先生達には目を丸くされた。そりゃあそうか、不登校の生徒が突然来たもんね。私は
「すいません、屋上の空気が吸いたいので屋上の鍵貸してください。」
と言って了承と鍵を貰った。

さぁ、落ちるか。私は死神のお姉さんを見た。
「最後のお願いです、私の死体を綺麗さっぱり無くしてください。」
死神のお姉さんは静かに私を見つめただけで、何も言わなかった。

お腹がスースーする。落ちて行く感覚。屋上から先生が私を見ていた。
「辞めろ!何をしている!」
と先生は言っていた。
地上が近づいてきた。私は優しくおやすみと言って目を閉じた。
「ぁ。」

「女子中学生の死体が消えた!?」
普通なら、そういう見出しの新聞記事が出るはずだ。でもそのような記事が一切見当たらないのは、私と言う存在事消えたからなのだろう。
死神のお姉さんには本当に感謝している、ルリノ様。私はルリノ様にずっと付いて行きます。


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