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ちょいと変わったノンさん~バレンタイン編~

おれはるい。今日はバレンタインだ。
「おいるい!」
あぁ、ナッツ。今日は珍しく、ノンさんが休みだ。鞭国無欠席を毎日のように演説しているあのノンさんが。 という冗談は置いといて。
「どうした、ナッツ?」
とおれは聞いた。
「お前聞いてなかったのか?」
聞いてたわっ!
「だよなぁ、まさかのバレンタインに。」
女子が全員休むなんて。次にナッツが発した言葉は一度聞いたものでも衝撃だった。こんなことあるのか?しかも先生は学級閉鎖にしようとしないし!
それで先生が言ったんだ、臥龍岡の家に行きましょうって。ガチで意味わからん。クラス全員でノンさんちに?
「でもさぁ、ノンさんち広いから全員入るんじゃね?」
とナッツ。あぁ、凄いよな。それでいて威張ってないし。
「でもさぁ、六時間目の途中で行くってのはどうなんだ?」
実際、休んでるわけだし、風邪とかの心配とかあるでしょ。
「おいそこ~、無駄口多いぞ~!」
団が言った。お前は先生気取りかっ!

~ノンさんち~
「ハッピー、バレンタイン!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」
うぉぉ、凄いビックリマークの量。元気なのは伝わって来たよ。ノンさんが言った。
「じゃじゃ~ん!」
そう言って、後ろにあったケーキを持ってきた。
「でっけぇ。。。」
と目線がケーキに釘付けになる団。そうだよな、大きなケーキは子供の夢だもんな。

そしてみんなでケーキを食べた。

帰り支度をおれがしていると、ノンさんが服の裾を引っ張って来た。
「るいるい、これあげる!」
そう言ってノンさんが渡してきたのは、ハートの何か。

フェッ⁉バレンタイン?
ちなみにこれって、、、本命?
なんて聞けないのがおれ、、、何だよなぁ。
自分に嫌気がさしてくるよ、ホントに。
「あっ、じゃあねっ!」
そう言ってノンさんは小走りで走ってった。

家に帰ると母さんが、
「女の子?」
と聞いてきた。あぁ、家に帰る前に食べておくんだった。
「上げないよ~。」
とおれは誤魔化し、自分の部屋に逃げるように入った。

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