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橋渡し屋 | ※記事内は敬称略

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  • 忙しい人のための哲学

    主に中央公論社の『世界の名著』シリーズから得た哲学や宗教についての知識を、そういった古典を読む暇のない人々に向けてわかりやすく解説していきます。

最近の記事

ジョン・ロックを読みながら学校校則について考えた

《ジョン・ロックの統治論》ジョン・ロック (John Locke : 1632~1704年) の『統治論』を読んでいると、日本の現代政治につながる発想が多くておもしろいです。 立法権とか行政権などと言うと仰々しいですが、 古典の中ではもっと身近なもののように書かれていて、 いうなれば、 「自分も含めたみんなにとって快適なルールのつくり方」 「ルールをつくるときに注意しなければいけないこと」 というような語り口で書かれています。 そんな風に政治・統治を身近なものとして教育す

    • 「ヒトとはなにか?」進化論から考える

      【ヒトとはなにか?】進化論・生物学的な見方をすれば、ヒトという生き物は他の動物と比べて特別な存在ではありません。 音声や言葉を使い分けてコミュニケーションするのは犬猫やイルカでもしていることですし、 役割分担をして社会をつくるのは、アリやハチでもしていることです。 瞬間的な記憶力のテストでは、チンパンジーの方がヒトより良い結果を出すくらいです。 とはいえ、人間が扱える言葉の数は群を抜いていますし、文字を残す動物も他にいません。 アリやハチは国民すべてが女王の子である血縁社会

      • 「わたし」とはなにか?(フロイト編)

        【まえがき】前回は、 「"わたし"の身体は機械のようなものである」 「"わたし"が考えたりするのは機械や物質とは違うなにかがあるからだ」 という1600年代にデカルトが語ったような考え方について書きました。 そこから200年ほど経つあいだに、科学技術も医学も急速に進歩し、産業革命も起こってきます。 そうして1800~1900年頃、一気に発展したヨーロッパの中でフロイトが提唱した "わたし" 観について、持ち前の知識で解説させてもらいます。 【フロイトの精神分析学】今でこそ

        • 忙しい人のための哲学「わたし」とはなにか? (デカルト・仏教編)

          【自己紹介】主に中央公論社の『世界の名著』シリーズから得た哲学や宗教についての知識を、そういった古典を読む暇のない人々に向けてわかりやすく解説していきます。 【概要】デカルトの「われ思う、故にわれあり」という言葉は有名ですが、 1600年頃のヨーロッパに生きたデカルトなどの哲学者たちは、 「"わたし"とはなんなのか」 「どこにあるのか」 「本当に存在するのか」 といった疑問に真正面からぶつかっていました。 それは彼らの生きた時代が、 ・重力の存在が明らかになり始める ・地

        ジョン・ロックを読みながら学校校則について考えた

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        • 忙しい人のための哲学
          4本

        記事

          三崎優太 (青汁王子) と飯田祐基 (ライバー社 会長) の騒動について | 忙しい人のための時系列まとめ

          【概要】2021年初頭に、インターネット配信界の芸能事務所的な位置づけの『株式会社ライバー』その会長の飯田祐基という経営者が、 三崎優太 (青汁王子) が企画し三崎自身もメンバーとして所属する『SNiii』というアイドルグループのプロデュース業務を請け負った。 だが2021年6月、 それまでのプロデュース業務に対して三崎優太が支払っていた総額6000万円ほどの費用に、 1. 人件費などを水増しした請求 2. スタジオ代など架空の費用の請求 3. ボルデ社による、ライバー社に

          三崎優太 (青汁王子) と飯田祐基 (ライバー社 会長) の騒動について | 忙しい人のための時系列まとめ

          忙しい人のための哲学「言葉」について

          【自己紹介】必要最低限のアルバイトをしながら、それ以外の時間を読書に費やし、中央公論社『世界の名著』シリーズを30巻以上読んだ僕が、そんな余暇を取れない人々に向けてわかりやすく哲学・思想について語ります。 【言葉について】(原始時代)人間が文明 (Civilization) と呼ばれる、非動物的な社会をつくるようになったのは約5000年前 = BC3000年頃と言われてます。 このころ既に話し言葉は使われていましたが、物に刻んだりする文字・書き言葉が一般的に使われるのはもう

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