君たちはどう生きるか

「君たちはどう生きるか」の映画が話題になっていますが、恥ずかしながら全く理解できませんでした。

原作を読んだらもう少し理解が深まるのではと考え、本棚から引っ張り出してきましたよ〜!

読んだ後も映画の意味はよくわからなかったですが、この本自体はすごくわかりやすく、考えさせられました。

君たちはどう生きるか 吉野源三郎

人間として生まれた我々は、世の中を形成している大人数の中の1人であることを自覚し、かつ人の道に反しないようにしながら、自分が心から望むことに力を尽くしていかなくてはいけない。
主人公コペル君と、叔父さんの対話を通し、君たちはどう生きるか。


自分のやりたいことをしていたい、望むような生き方をしたい、という思いは人一倍強い。
自分の人生を諦めたくないし、自分の可能性を信じている。
けれど、いつからか「人の道に反しない」という意識や「世の中を形成している大人数の中の1人である」という自覚は無くなって、ただの身勝手な奴になりつつある。

自分がなりたい姿、理想の生き方をイメージする時に、スキルやライフスタイルなど、外面ばかりに意識が向いて、心のあり方や人間性を全く考えていなかった。

正直に生きると損をする。
ズルしたって誰にもバレない。
バレたってもう関わることのない人たちだから別にいい。
という気持ちが自分の中に少なからずある。

今の自分なら、自らの理想に近づくために、平気で他者を蹴落とすだろう。


今回この本を読んで、今の自分が向かっている方向と、本の中であるべきとされている人間の姿が乖離しすぎていて、自分の生き方はこれでいいのかを改めて考えさせられた。


今までの心持ちで進めば、人として素晴らしい人間になることはもちろんできず、外面も自分が望んだ姿になるのは難しいはず。
よく言われていることだけれど、人は他者のために頑張る時に、自分が持っている以上の力を出すことができる。
ひたすら自分と向き合って結果を出しているように見える人でも、自分を支えてくれる周囲の人への感謝があり、その人のためにも頑張りたいと思って努力した先で成果を出しているのだろう。


この姿は自分が望んだ姿なのか。
その行いをして夜ぐっすり眠れるのか。
人として恥ずかしい行いはしていないか。

常に自分に問い続け、支えてくれている人、周囲の人への感謝を忘れないようにしよう。

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