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文学フリマに行ってきたよ

9月10日(日)、念願の文学フリマへ行ってきました!
とても楽しかったのでメモを残しておきます。


■活字好きの祭典、文学フリマをもっと楽しむために

フォローさせていただいている方たちのレポを読んで憧れを募らせていた文学フリマ。SNSで検索してみると、「コミケの文学版」と言われるだけあってすごい規模、そして人出。

少々気構えながら行ってきましたが、すんごく楽しかった!
商業作家の本ばかり置いてある本屋さんが大手スーパーマーケットだとしたら、文フリは「フリマ」の名の通り、お祭り騒ぎのマルシェのよう。
売っている人も買っている人も、好きなものがあふれている空間に身を置いているときの高揚に顔をぴかぴかさせて、そぞろ歩いているだけでわくわくしました。

そんなわけで「本が好き!」という方なら事前準備なしでも楽しめそうな空間でしたが、これから初参加される方のためにやっててよかった準備についてメモしておきたいと思います。

①なにはなくとも小銭を準備

会場内での販売はほぼ現金のみの取り扱いで、本の値段は500~1000円くらいのものが多い印象。作家さんたちはお釣りを用意してくださっていますが個人で用意できる範囲だと思うので、お金はできるだけ崩して持っていたほうが気持ちよく買い物できるかなと思います。
私は普段キャッシュレス派なのであまり手元に細かいお金がなく、2週間くらい前からちまちまと千円札や500円・100円玉を用意していました(交通ICカードに一万円札で千円チャージしたり……職場の自販機でコーヒーを現金で買ったり……)。

②WEBカタログとSNSで好みの本を事前チェック

今回私が行った「文学フリマ大阪11」の出店数は720、もっと規模の大きな東京での開催はなんと1,400以上!
当日会場をくまなく見て回るのはなかなか難しそうな規模感です。
というわけで時間があるときに、公式サイトで用意されているWEBカタログやSNSで出店者さんが発信されている内容をチェックして気になる本を探していました。

個人的にはWEBカタログよりもX(旧Twitter)のほうが見つけやすかった印象です。カタログはほんとに網羅的に720件の情報がどばっと出てくるので途中でちょっと疲れてしまい……。
SNSを#文学フリマ や #文学フリマ大阪 なんかで検索すると、そのタグを使った書影や内容の紹介がたくさん出てくるので、表紙やあらすじ、作者さんの雰囲気なんかで気になったものをピックアップしていました。

③気になるブースはわかりやすくまとめる

やりすぎかな? と思いつつ、当日役に立ったのがこちらの事前準備。

どーん

公式サイトからダウンロード・印刷した配置図に、事前に発見した気になるブースをマーカーでチェック。付箋にはブース番号と出店名、気になった本の題名を書いています。
スマホのメモやWEBカタログの「気になる!」機能(そういう便利な機能がある)でももちろんいいと思うのですが、混んだ会場で頻繁にスマホを操作するのが嫌で、アナログな手段に走る……。こうしておくと「どこでなにが売っているか」が一目でわかるので、次どこ行こうかな、と考えるときにとても便利でした。

会場でもらえるパンフレットにも会場図が乗っていたので、次は付箋だけ用意してもいいかも。

あと、この紙を入れていたクリアファイルも意外に役立ちました。各ブースでいただけるフライヤーや名刺、薄い大判のZINEなど、そのまま鞄に放り込むとぐしゃっとなっちゃいそうなものが結構あるんですよね。クリアファイルがあると薄手の印刷物も安心して手に取れるのでよかったです。

④心のオアシス、見本誌コーナー

行く前にちょっと心配していたのが、「ブースで一度立ち止まったらもう、買わなきゃ申し訳ないのでは……?」ということ。その本を作った人を前にして、今は買いません、という意思表示をできる気がしない。

そんな気持ちで行ったので、売っている本を自由に試し読みできる「見本誌コーナー」の存在は大変有難かったです。会場で見かけて気になった本を試し読みしに行ったり、見本誌コーナーで見つけたほしい本をブースへ買いに行ったり……という往復を繰り返しているとあっという間に時間がたってしまいました。同じような心配をされている方がいたらご安心ください。

⑤鞄は丈夫なトートバッグを

いっぱい買うだろうから荷物がたくさん入って軽い鞄を、と思い、当日はお気に入りのトートバッグを引っ張り出しました。
思った通り軽くて機動力が高く、ご機嫌でどんどん買ってどんどん放り込んだはいいものの、終盤で鞄を肩にかけなおした瞬間、「ビッ」と嫌な音が。
取っ手が一箇所、見事にほつれておりました(買いすぎ)。

人が多いのでリュックよりはやはりトートバッグのほうが取り回ししやすそうなのですが、トートをお持ちの場合は持ち手の強度を十分ご確認ください。
入り口で企業さんが布トートを配っていたので、それを使わせてもらってもいいかも。

■文学フリマを楽しんだ結果

①買った本のご紹介

なんだかんだ2時間くらいうろうろして購入した10冊を、上段左からご紹介。(題名に作者さんのSNSなどリンクしておきます)
まだ読んでない本がほとんどなので、少しずつじっくり楽しみたいと思います。

・現代「ますように」考3|天狗ノ国
民俗学エッセイ、という触れ込みに、そんなん絶対面白いじゃん! と購入。清姫伝説大好き。
最後のほうの「AIで縁切り神社を作る」というコーナーがよさそうすぎて読むのが楽しみ。

・ジャンル不定カルチャー誌 アレ|アレ★Club
特集テーマと寄稿されている内容、全部面白そう!!
たくさんほしかったけど分厚くて重いので、迷いながらVol.6(食べる人)とVol.10(疑信)の2冊を選びました。
名残惜しくて「通販はありますか?」と聞いたら、hontoで取り扱いがあるそう。やったぜ。

・第九会議室 創刊号
ブースに置いてある本の装丁がどれも好みで引き寄せられ、ぱらぱらめくって好きな文体の方が多いな、と感じたオムニバスを購入。あとから調べたら大阪文学学校の文芸サークルだったらしく。文学学校、という響き、とても素敵。

・人魚姫、あるいはウンディーネ|香川 藤花
人の間で生きる人ならざる者、というテーマに弱いので、SNSで見かけて気になっていた本です。
表紙に使われている紙が凝っていて素敵。揺らぐ水面のようにも、魚の鱗のようにも見える加工。

作者さんはnoteもされているみたいです。

・光や風にさえ/アフターヘブン|八束
試し読みして気になっていた(というか、もっというと全文読んだうえで「紙で欲しい!」となった『アフターヘブン』と、表紙・裏表紙の絵が良すぎて追加で買ってしまった『光や風にさえ』。児童文学のなかに出てくる寄宿学校のような繊細な線画と、スペインの強い日光そのままのような色彩が一緒に並んでいるブース、不思議に魅力的だったなあ。

・彼らの言い分/ゆめかうつつかわからない|久慈川 栞
なにからなにまで好み。装丁も、日常のなかに不思議が侵食してくるような作風も。日記本の「ゆめかうつつかわからない」、とりあえず4冊中2冊買ったけれどもやっぱり残りもほしくて、会場で買わなかったことを今後悔しています。

②まりさんとご挨拶

noteお友達のまりさんとも、無事ご挨拶できました。

小学校の先生をされている中書かれている、生徒の皆さんとのエピソードがとても魅力的なまりさん。食べ物や本の好みも近そうで、いちどお話してみたい……! と思っていたのでした。
お話しできたのは少しの時間でしたが、きらきらの瞳と人懐っこい笑顔が印象的で、話したりない! という気持ちに。
住んでいる場所も近いので、次はお茶などできるとうれしいです。

以下、まりさんの記事で特に好きなものをいくつか。

③突然精神が中3にもどる

会場を回っていて突然、中3のときに志望高校の文化祭に遊びに行った時のことを思い出しました。文学研究会があって、部誌やイラストをラミネートした栞を売っていて。あっ、こういうのって、手作りできるんだ!! という衝撃を受けたのでした。
もちろん規模はぜんぜんちがうのだけれど、ネット上で文章を公開することとはまた違う、「手に取れるものを作ることの楽しみ」みたいなものが会場にはあふれていて、それで思い出したのかも。
そういえばあれ、すごくあこがれたなあ。やってみたいなあ。やれるかしら。

自分のnoteアカウント、という場も、オンライン特有の風通しのよさが魅力で、愛着があるけれど、もし手の上できちんと重みを感じられる「自分で作った本」があったら、どれだけ愛しく思えるのでしょうね。

そんなわけで、文学フリマ。
来場者として目いっぱい楽しみつつ、自分も出店してみたい、という新たな憧れが芽生えた、お祭りの顔をした沼でした。また行くぞ。

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