見出し画像

クリスマスマーケット探訪・シュトゥットガルト編

クリスマスが今年もやってくる。
すなわちクリスマスマーケットの季節である。

今年も12月は、かつて訪れたヨーロッパ各自のクリスマスマーケットの様子について書いていきたい。

今年最初の場所はドイツ3大クリスマスマーケットの1つに数えられるシュトゥットガルトを取り上げよう。


シュトゥットガルトはこんな街

シュトゥットガルト(Stuttgart)は ドイツ南西部バーデン・ヴュルテンベルク州の州都である人口約60万人の都市である。

ドイツ第6の都市であるシュトゥットガルトは経済の中心であるとともに、「黒い森」と呼ばれるシュヴァルツヴァルト地方の玄関口でもあり、ワインの産地としても知られている。

また、ブンデスリーガのVfBシュトゥットガルトの本拠地でもあり、過去には香川真司や酒井高徳、現在は遠藤航と伊藤洋輝が所属するなどサッカーファンには馴染みの土地でもある。

工業都市

ハイデルベルクの街を足早に後にして電車で1時間弱、シュトゥットガルト中央駅へとたどり着く。

駅舎内にも、ここが3大マーケット開催地の一つであることを誇示するかのように巨大なクリスマスツリーが飾られていた。

シュトゥットガルトは工業都市としての側面を持ち、複数の世界的大企業が本社を置いている。シュトゥットガルト行政管区に本社を持つ主な企業には、ポルシェやボッシュといった顔ぶれが並ぶが、中でも特にシュトゥットガルトを代表するメーカーのマークが駅に掲げられている。

メルセデス・ベンツである。
1886年にカール・ベンツによって設立されたベンツ社は世界最古の自動車メーカーの1つとして知られている。
なお、日本では高級車の代名詞的な扱いを受けるベンツだが、ヨーロッパではトラック・バスなどの大型車や比較的廉価な一般乗用車の姿もよく見かける。

なお、ベンツのシンボルマークであるスリー・ポインテッド・スターは、3つの頂点がそれぞれ「陸・海・空」を示している。
そして、このロゴは実はもともとはベンツのマークではなく、1926年にベンツと合併したダイムラー社の車・メルセデスのロゴであったが、合併時にメルセデス・ベンツとして引き継がれ、現在に至っている。

最大規模のマーケット

シュトゥットガルトのクリスマスマーケットが有名なのはその規模である。
記録上1692年には既に行われていたというシュトゥットガルトのクリスマスマーケットでは、4つの広場に約300もの屋台が並び、年間400万人が訪れる世界最大級の規模を誇っているのだ。

中でも特に規模が大きいのはシュロス広場(Schlossplatz)だ。

駅から南へ10分ほど歩くと、宮殿と共に賑やかな屋台が立ち並ぶ姿が目に飛び込んでくる。

流石は最大規模を誇るだけのことはあり、艶やかな装飾に彩られた屋台の数々は見事の一言だ。

この広場にそびえる新宮殿は、18世紀後半から19世紀初頭にかけて建設され、ヴュルテンベルク王国の王宮として利用された。その後第二次世界大戦で破壊されるも現在は修復され、省庁の庁舎として利用されている。
クリスマス仕様でライトアップされた宮殿と、その眼前にそびえ立つクリスマスツリーとマーケットがいかにもクリスマスらしい出で立ちで気分を盛り上げてくれる。

いつものようにグリューワイン(ホットワイン)をいただきながら散策を行う。

広場には、子供用の遊具なども揃えられ、老若男女楽しめるようになっている。

また、なぜか巨大な鉄道ジオラマも飾られ、大きなお友達の心もくすぐってくれるのだ。

さらにぶらぶらと屋台を散策する。

こういった色鮮やかな小物を見ているとつい1つぐらい買ってもいいかな。。と思ってしまうのだが、そうして家にガラクタがあふれることになるのですんでのところで自重したのであった。

シュトゥットガルトのマグカップ

クリスマスマーケットの定番であるグリューワインについて、容器のマグカップを持ち帰ることができるのも楽しみの一つである。

シュトゥットガルトのマグカップがこちら。

ご当地マグカップの中には時折このようにガラス製のものもある。
以前ミュンヘンのクリスマスマーケットを訪れた際、自分用に入手しなかったことがずっと心残りになっていたので、見かけた際には即購入を決意したのであった。
冷たいものを入れてもよし、温かいものもよし。重宝しているマグである。

小物を我慢してもマグカップを買っていたら意味ないじゃないか、という指摘は受け付けない。それは私自身が一番良くわかっている。

シュトゥットガルトのマグネット

そしてシュトゥットガルトのマグネットがこちら。

新宮殿と宮殿広場が描かれた一品だ。
中央に立つのはヴィルヘルム1世の治世25周年を祝って建てられた「コンコルディア・アレゴリエ(調和の寓意)」の塔であり、上部には天使の像が掲げられている。

なおこれは余談だが、シュトゥットガルトの公立図書館は、世界でも屈指の美しさを誇ることで知られる。残念ながら、私がそのことを知ったのは帰った後であったので、見物にいかなかったのが悔やまれる。
次に訪れる事があれば、必ずや白一色に統一されたその美しい姿を見てみたいものだ。

引用:The Architectural Review


最後までご覧いただきありがとうございました。
今月はクリスマスマーケットの記事を中心にお届けしようと思います。

いただいたサポートは、新たな旅行記のネタづくりに活用させていただきます。