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個展までの日々①2020.8.1

個展をする時にいつも、制作日記のようなものを作っています。『個展までの日々』という名前で写真を添えながら文章を書き始めました。2020年の初めての個展の時からです。個展までの日々をどんな風に過ごしたか、かなり赤裸々に書いています。自分の記録用にと初めた制作日記でしたが、いろんな方に予想以上に褒めていただくようになり、「個展のたびにこのノートが楽しみなの!」と言ってくださる方もおられます。
2024年現在、その制作日記も7冊となりました。遠方でなかなか個展には行けないという方からも「いつか読んでみたい」と言ってもらえることがあるので、noteに一部抜粋してみようと思います。写真も、iPhoneに残っていたら同じように載せますね。
ご興味のある方は是非読んでください。わたしももう一度読むことによって、また思いの変化がありそうです。

『個展までの日々』1冊め。冒頭部分より。2020.8.1

この写真が1枚めに貼ってありました。

布が好きです。布はわたしにとって「話せばわかる相手」です。
糸もそうです。布や糸は「どうにかなる」ところが好きです。
まちがえて切っても、そこを縫えばいい。(そして実はそのステッチがかわいい。)
糸が、塗ってる間にこんがらがっても、ゆっくりやれば元に戻せる。
こんがらがってどうしようもなかったら、切って別のところで玉結びしたらいい。
そういう「どうにかなる」ところが「話せばわかるじゃないの!」と言ってあげたくなる、布と糸のすばらしいところだと、わたしは思います。
布はやさしいです。不器用なわたしに、作ることの楽しさ、わくわくするキモチを教えてくれました。わたしもだれかに、このわくわくを伝えたいです。

布は買ってきたら家で洗います。物干しざおにザバッとかけて、ピンッとのばして洗たくバサミでとめます。夏があっというまに乾いて、ちょっと放っておきすぎると、かぴかぴ、ばさばさになっています。でも・・・
「放っておきすぎ」のかぴかぴとばさばさは、狙いどおり。
わたしはこの状態の布が大好きなのです。
そうなると、しわもしっかり入ります。アイロンなんて、もったいなくてかけません。
布にしわができてデコボコができると、肌ざわりはもっと立体的に。
近くで見ると、大地のようです。少し、くしゃっとすると、山脈にも見えます。
布は美しいです。布の可能性は無限です。わたしは布が大好きです。

布山脈〜!!美しいです。



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