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meeting of the wedding ring

「泥を触ることがあっても大丈夫ですか」

手をすり合わせるような仕草でそう話す新婦に、農業や陶芸をされているのかなと思いきや、かえってきた答えは土木。道路作りに携わっているというから作るといってもスケールが大きい。しかも新郎もたまたま同じ職種で、ふたり揃って道路づくりのエキスパートとはまたビックリです。

いまは地震の影響が色濃く、まさに道路は最重要課題なので大車輪の大忙しさ。そんな合間をぬってご結婚指環の打ち合わせにお越しいただきました。元日の地震の時は、ふたりで能登のご実家に向かう途中で道路も分断し、かろうじて近くの避難所にたどり着けて無事だったのだそう。幸いにもご家族もご無事のようでほっとしました。束の間の指環作りで少しでも前向きな気持ちを取り戻してもらえたら。

雪が少ない分、道路の脇の草花もお日さまを浴びて、いまかいまかと芽吹きを心待ちにしています。おふたりにとってもご家族にとっても、明るい話題のご結婚は、希望の光となって明るく道を照らしてくれるよう。おふたりの人生の道づくりをささやかでもお手伝いできる幸せを実感しつつ、能登や他の被災地にも、明るい兆しとなる復興の春が訪れることを願ってやみません。

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