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なぜ、これまでの活動から軸足を抜いたのか?②

さて、久々のnoteの投稿の続きです。
読みやすいように、大きな文字にしておきます。


インターネットラジオ局においての法律知識は?

さて、前回投稿からの続きになります。
「ラジオ放送」なので、「電波法」とか、「放送法」とかではないですか?
このようにいわれるかたが多いのではないでしょうか?

「放送法」による定義

なぜ、インターネットラジオ局が、「放送」に区分されないのか。放送法の条文を確認してみましょう。

【放送法昭和25年5月2日 法律第132号(令和4年10月1日施行)】 抜粋
(定義)
第二条 
この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては、次の定義に従うものとする。
一 「放送」とは、公衆によつて直接受信されることを目的とする電気通信(電気通信事業法(昭和五十九年法律第八十六号)第二条第一号に規定する電気通信をいう。)の送信(他人の電気通信設備(同条第二号に規定する電気通信設備をいう。以下同じ。)を用いて行われるものを含む。)をいう。
 (中略)

二十 「放送局」とは、放送をする無線局をいう。

放送法 昭和25年5月2日 法律第132号(令和4年10月1日施行)より抜粋

放送法の定義では、インターネットラジオ局は、「放送をする無線局」でないため、「放送局」ではないということになります。
では、どうなっているのか・・・

インターネットラジオ局は、「配信」に区分される

そもそも、「放送」ではないため、どうなるかというと、「配信」という区分で、権利関係の処理を行います。
重要な法律として、著作権法があります。
音楽の使用においては、大きく分けて、「音楽著作権」と「音楽著作隣接権」に区分されています。

【著作権法 昭和四十五年法律第四十八号(令和6年1月1日施行)】 抜粋

第二節 実演家の権利(抜粋)

(放送権及び有線放送権)
第九十二条 実演家は、その実演を放送し、又は有線放送する権利を専有する。
2 前項の規定は、次に掲げる場合には、適用しない。
一 放送される実演を有線放送する場合
二 次に掲げる実演を放送し、又は有線放送する場合
イ 前条第一項に規定する権利を有する者の許諾を得て録音され、又は録画されている実演
ロ 前条第二項の実演で同項の録音物以外の物に録音され、又は録画されているもの

(送信可能化権)
第九十二条の二 実演家は、その実演を送信可能化する権利を専有する。
2 前項の規定は、次に掲げる実演については、適用しない。
一 第九十一条第一項に規定する権利を有する者の許諾を得て録画されている実演
二 第九十一条第二項の実演で同項の録音物以外の物に録音され、又は録画されているもの

第三節 レコード製作者の権利(抜粋)

(複製権)
第九十六条 レコード製作者は、そのレコードを複製する権利を専有する。

(送信可能化権)
第九十六条の二 レコード製作者は、そのレコードを送信可能化する権利を専有する。

(商業用レコードの放送同時配信等)
第九十六条の三 放送事業者、有線放送事業者又は放送同時配信等事業者は、商業用レコード(当該商業用レコードに係る前条に規定する権利(放送同時配信等に係るものに限る。以下この項及び次項において同じ。)について著作権等管理事業者による管理が行われているもの又は文化庁長官が定める方法により当該商業用レコードに係る同条に規定する権利を有する者の氏名若しくは名称、放送同時配信等の許諾の申込みを受け付けるための連絡先その他の円滑な許諾のために必要な情報であつて文化庁長官が定めるものの公表がされているものを除く。次項において同じ。)を用いて放送同時配信等を行うことができる。
2 前項の場合において、商業用レコードを用いて放送同時配信等を行つたときは、放送事業者、有線放送事業者又は放送同時配信等事業者は、通常の使用料の額に相当する額の補償金を当該商業用レコードに係る前条に規定する権利を有する者に支払わなければならない。
3 前項の補償金を受ける権利は、著作権等管理事業者であつて全国を通じて一個に限りその同意を得て文化庁長官が指定するものがあるときは、当該著作権等管理事業者によつてのみ行使することができる。
4 第九十三条の三第四項の規定は前項の規定による指定について、同条第五項から第十三項までの規定は第二項の補償金及び前項の規定による指定を受けた著作権等管理事業者について、それぞれ準用する。この場合において、同条第四項第四号中「第二項の報酬」とあるのは「第九十六条の三第二項の補償金」と、同条第七項及び第十項中「放送事業者」とあるのは「放送事業者、有線放送事業者」と読み替えるものとする。

(商業用レコードの二次使用)
第九十七条 放送事業者等は、商業用レコードを用いた放送又は有線放送を行つた場合(営利を目的とせず、かつ、聴衆又は観衆から料金(いずれの名義をもつてするかを問わず、レコードに係る音の提示につき受ける対価をいう。)を受けずに、当該放送を受信して同時に有線放送を行つた場合を除く。)には、そのレコード(第八条第一号から第四号までに掲げるレコードで著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係るレコード製作者に二次使用料を支払わなければならない。
2 第九十五条第二項及び第四項の規定は、前項に規定するレコード製作者について準用し、同条第三項の規定は、前項の規定により保護を受ける期間について準用する。この場合において、同条第二項から第四項までの規定中「国民をレコード製作者とするレコードに固定されている実演に係る実演家」とあるのは「国民であるレコード製作者」と、同条第三項中「実演家が保護を受ける期間」とあるのは「レコード製作者が保護を受ける期間」と読み替えるものとする。
3 第一項の二次使用料を受ける権利は、国内において商業用レコードの製作を業とする者の相当数を構成員とする団体(その連合体を含む。)でその同意を得て文化庁長官が指定するものがあるときは、当該団体によつてのみ行使することができる。
4 第九十五条第六項から第十四項までの規定は、第一項の二次使用料及び前項の団体について準用する。

(譲渡権)
第九十七条の二 レコード製作者は、そのレコードをその複製物の譲渡により公衆に提供する権利を専有する。
2 前項の規定は、レコードの複製物で次の各号のいずれかに該当するものの譲渡による場合には、適用しない。
一 前項に規定する権利を有する者又はその許諾を得た者により公衆に譲渡されたレコードの複製物
二 第百三条において準用する第六十七条第一項の規定による裁定を受けて公衆に譲渡されたレコードの複製物
三 第百三条において準用する第六十七条の二第一項の規定の適用を受けて公衆に譲渡されたレコードの複製物
四 前項に規定する権利を有する者又はその承諾を得た者により特定かつ少数の者に譲渡されたレコードの複製物
五 国外において、前項に規定する権利に相当する権利を害することなく、又は同項に規定する権利に相当する権利を有する者若しくはその承諾を得た者により譲渡されたレコードの複製物

(貸与権等)
第九十七条の三 レコード製作者は、そのレコードをそれが複製されている商業用レコードの貸与により公衆に提供する権利を専有する。
2 前項の規定は、期間経過商業用レコードの貸与による場合には、適用しない。
3 貸レコード業者は、期間経過商業用レコードの貸与によりレコードを公衆に提供した場合には、当該レコード(著作隣接権の存続期間内のものに限る。)に係るレコード製作者に相当な額の報酬を支払わなければならない。
4 第九十七条第三項の規定は、前項の報酬を受ける権利の行使について準用する。
5 第九十五条第六項から第十四項までの規定は、第三項の報酬及び前項において準用する第九十七条第三項に規定する団体について準用する。この場合においては、第九十五条の三第四項後段の規定を準用する。
6 第一項に規定する権利を有する者の許諾に係る使用料を受ける権利は、第四項において準用する第九十七条第三項の団体によつて行使することができる。
7 第五項の規定は、前項の場合について準用する。この場合において、第五項中「第九十五条第六項」とあるのは、「第九十五条第七項」と読み替えるものとする。

著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)
施行日: 令和六年一月一日 令和七年六月一日
(令和五年法律第三十三号による改正)
より抜粋

著作権法を読み解く必要がある

著作権法という法律があります。上記は、それを抜粋したものです。
これは、知的財産権の一種である「著作権」について、規定されています。

音楽の分野についてのみ触れますが、「音楽著作権」と「音楽著作隣接権(版権・原盤権)」の大きくふたつに分けられます。

この法律で、「放送」と「配信」が区分されています。

「放送」の定義は、放送法によるものなのですが、インターネットを介して配信する行為は、不特定多数の視聴者が音源を聴取できるように、音源をサーバーにアップロードする行為となります。著作権法では、「送信可能化」という行為に該当します。

レコード製作者の著作隣接権(第96条~第97条の3)については、「放送権」は含まれていないため、原盤権者はレコード製作者としての立場では、音源の放送利用を禁止することはできないことになっています。

また、放送事業者は、原盤権者に許諾を得ることなく音源を放送に利用することはできるものの、音源を放送に利用した場合には、アーティスト、原盤制作者に対して、それぞれ放送二次使用料と呼ばれる対価を支払っています。

なお、二次使用料は、原盤制作者については日本レコード協会が、アーティストについては芸団協(CPRA)が取りまとめて請求を行うことになっています(著作権法第95条5項、第97条3項)。

つまり、「配信」を行いたいユーザーは、著作隣接権を侵害することがないよう、配信のつど、原盤権者を探し出し、原則、事前の承諾を得る必要があるということになります。

著作権法は時代の流れとともに改正される

著作権法は、時代の流れとともに、改正されており、海賊版などにより著作権等が侵害された場合、刑事・民事双方による救済が可能となっています。

著作権等を侵害した者に対する罰則

刑事罰については、「10年以下の懲役若しくは1000万円以下の罰金、又はその併科」(法人については3億円以下の罰金)などとされています。
特に、懲役刑については、平成18年に「5年以下」を「10年以下」とする改正を行い、非常に重い罰とされています。

一方、民事については、現行法上、損害賠償額算定の特例を定めていますが、著作権者等の販売能力を超える部分が算定根拠から控除されており、十分な賠償額にならない場合があるという課題があったため、令和6年1月の改正において、損害賠償額の算定を見直し、現行法で規定されていなかった、著作権者等の販売能力を超える部分に係るライセンス料相当額を賠償額に加えること等を明記し、賠償額の増額を図ることができるよう改正を行いました。

改正著作権法は令和6年1月1日施行

今後も改正法の施行日が、一部未確定なものがあります。
デジタル化に伴い、音楽も簡単に複製できる状況となり、違法行為の取り締まりがさらに強化されるのではないかと考えています。
「知らなかった」では、許されるものではありません。


今回は、このくらいにしておきます。
詳しいことを知りたい方は、有料でレクチャーいたしますので、ご相談ください。


(ご注意)
本内容は、法律が絡む内容ですので、充分に確認した上でまとめておりますが、間違っている可能性はゼロではありません。
法律は「生きもの」です。時代とともに変化するものですので、法改正については、当事者に都合のよい解釈をせず、そのときに応じた内容でご対応ください。
万が一、本内容が間違っている場合においては、筆者は責任を負いかねますので、ご承知おきください。

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