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ACIDMAN ニューアルバム配信ライブレポ

ACIDMAN ニューアルバム配信ライブレポートです。

※ネタバレを含むことをご了承下さい。

2021年5月配信の「ニューアルバム配信ライブ」視聴しました。

Vo/Gtの大木さんがMCで行っていた「普段だったらアルバムを発売してからライブで演奏するのが通例だけど、アルバム発売前に演奏したっていいじゃないか、本来音楽は演奏したものを家でも聴けるようにレコードやCDにするという昔ながらのシンプルな形に戻ってもいいじゃないか」といった言葉にあったように、ライブを見た人にとって特別な経験になったのではないかと思います。今回、新たに誕生したばかりの配信スタジオBLACKBOX3から配信されたこのライブは、左右後方+床全面LEDによる美麗な映像演出により、過去最高レベルに完成度の高い楽曲の発表の場として最適なシチュエーションだったと思います。

この記事を書いている時点で、2021/5/31までアーカイブ配信中ですので、まだ観ていないACIDMANファン、悩んでいる人は今しかないこの一瞬を楽しむために、視聴することをオススメします。

新曲達の感想としては、相変わらず「命」について、「生きる」ことについてとことん追求した歌詞、前作「Λ」の重厚な世界観と比べると聴きやすいサウンドで、より分かりやすくACIDMANを味わえる作品なのではないかと感じました。

この配信ライブを観ようと思ったきっかけ

ライブの内容の前に、この配信ライブを観るに至った経緯について説明したいと思います。6月発売のDVD(12,222円)を予約済ということもあり。1時間ほどの配信ライブで、アルバムより高額であろう4,000円~はキビシイなー!と思い、尻込みしたというのが正直な本音でした。

ただ、決して売れ線ではなく(マニアックな)ファンに向けて心の奥底に届く楽曲をひたむきに届けていくというビジネスモデルを展開する彼らを、このコロナ禍で応援する術として、配信ライブに課金するのもありではないかと感じたのが今回ライブを視聴した理由です。

そもそも、毎日のようにACIDMANを聴いていて、月1くらいで夜な夜な泣きながらその世界観にどっぷり浸っている私、そんなマニアックなファンが支えないでどうするんだ、という音楽ファンとしての魂が私を突き動かしたのです。

これを読んでいるあなたも、大好きなバンドやアーティストがいたら全力で応援してあげて下さい。いつか聴きたくても聴けなくなる、そんな日が必ず来ます。

そしていよいよライブの感想

まず最初の「VISITOR」は爽やかなテイストのイントロから切ないメロディーのサビまでの流れが秀逸な、ACIDMANらしい曲。続く2曲目「歪んだ光」はハードでカッコいい疾走感溢れるナンバー。ライブで盛り上がること必至です。アルバムの前半に来るんだろうなと予想されるアッパーな楽曲でした。

MCを挟んで、既に発表されている「Rebirth」「灰色の街」から、インスト曲「Link」もACIDMANらしいルーパーを駆使した「どんどん音を重ねていくスタイル」の楽曲。続けざまに始まった「ALE」は、人工流れ星を作る会社ALEに向けて勝手に作成した応援歌で、宇宙に想いを馳せる優しくも美しい楽曲でした。数年後、この曲を聴きながら流れ星を眺められる日がくると良いなと強く感じました。

そしてアコースティックに始まる「素晴らしき世界」は映画のエンドロールのような、優しく全てを包み込むようなミディアムバラード。

ラストの前に小さなサプライズとして発表されたニューアルバムのタイトル、そのタイトル曲でもある「innocence」は純粋無垢という意味で、生きていくうえで徐々に汚れていく心を、生まれたときに誰もが持っていた真っ白な心に戻すよう徐々に盛り上がりを見せる一曲。このライブのハイライトに相応しいリードトラックでした。個人的には「最後の星」の進化系といって良いようなサウンドアプローチに感じて、とても感動的でした。楽曲の盛り上がりそのままに、ライブのエンドロールが流れ、ライブが終了しました。

冒頭に書いたように映像演出も素晴らしく、聴き易い楽曲が多いという印象で、今秋発売のニューアルバムに期待が持てました。

まだ視聴期間が残っているようでしたら、是非視聴することをオススメします。

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