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音楽、ありがとうな

バスの中に布団一式背負ったお兄さんがいて、めちゃくちゃかさばっている。
そんな状況珍しいのでみんな見ていて、お兄さんは恥ずかしそうであった、そらそうやろ、誤算じゃないやん、わかるやん、絶対荷物大きすぎるやん、それは見るやろ、わかってたことやし恥ずかしがらんといて、それは絶対最初から覚悟しとこ。

突如思いついて髪を切りに行く、ばつっと前髪作って上機嫌。
直線を作ってください、といつもお願いをするのだが、自分の好みも知ってくださっている美容師のお嬢さん、本当に素晴らしい腕前で。
もっと仲良くなってみたいなという女性なのだが、おしゃれで仕事をきっちりするタイプの方なので緊張していつもひょうきんを出し惜しみしてしまうのでなかなか距離縮まらず。
髪型はバッチリだが、ウールの黒いコートだというのに毛の抜けやすいモヘアのベージュのセーターを着てきたのでうっかり毛まみれで泣きそうに。
己を犬だと思い込む手法でなんとか野良として街を徘徊、ワンワン、自由にね、マインドはそれでええわ、ええけども、現実よ。

所属していたバンドが新体制でライブをするというので見に行く。
だいすきな人たちがだいすきな曲をやっていてキラキラしていた、やっぱり最高やん、と思う、大号泣かまして、うおーん、と吠えたりして、ひさしぶりのひとにも会えたりしたのに、すこぶるみっともない。
行くべきか行かぬべきか悩んだし場違いだと思う人もいるだろな、と思ったがどうしてもすきなバンドなので見ておきたく、やっぱり行ってよかった、みんなの顔素敵やった。
音楽を鳴らしつづけてくれてありがとう、と思う。

ちゃんと終バスにイン、しかしながら尿意との激闘に負けて途中下車、結果終電で帰る、21世紀だというのにあほくさい、自分やっぱりどこまでもあほくさいわ。
ひさびさにたくさんお酒を飲んだので明日が起きられるかが勝負、ではあるが、なんだか胸がいっぱいで。

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