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おまえさんあんたいったい誰なんだ その1

日記だけやなくて、なんか企画ぽいことやりたいなーフォロワーが少ないのに人を巻き込んでもええんかなあ、ただ、前から知ってるのに2人で呑んだりしたことない気になるアイツ、お前さんあんたいったい誰なんだ、って人結構いるから、文章のネタにするとかこつけて、ただ呑みに行って喋るだけでもなんか仲良くなれそで楽しそうやん、と思い募集を数週間前にこちらでかけたところ、立候補してくれた奇特な人間がいたのでその人と先日飲みにいってきましたとさ。
という楽しいだけの企画です、ラリホー!

彼はいろんな友人の友人で、顔を合わせたら嬉しく挨拶をしたり軽く言葉を交わす、という関係である、そんな感じがもう12年ほどになる。
生ビールをやりながら、しばらく楽しみにしてたのだよこの会を、かいらしく笑いながら彼が言う。
こんなに物腰の柔らかなひとだったのかあ、そうかあ、なんかこのひと何かに似ているなあ、とぼんやり思いながらこちらもビールをやる。
初めて買ったCDや仕事の話、ちょっとした生い立ちや政治、お笑いの話などをする、あんまり喋ったことがないのにも関わらず前からまあまあ知ってた人のような感じでふわり盛り上がり、酒量はすすむ。
他者との輪郭がぶれてくる、という話にはすごく共感したし、やはり色々を経験した40歳という年齢。
彼の繊細さなど以前より感じてはいたけれど、それが遠目から見ているよりも近くで見たらもっとまろやかで、とても素直なひとであることがわかり、でもきっと若い頃より随分やわらかくなった棘も現役で、にこにこしてるのを見て、なんだかうれしくなってしまった。
やはり何かに似ているなと思う。
店の人から、ようのむなあ、あんたら大丈夫か、と言われる、最近の子らはみんなそんなに呑まへんのかあ、と驚くがわれらの手からジョッキが離れることはなく。しかしまあ、会計はその店にしてはよう呑んだなあという金額であった。
もげ子さん店を出たらパピコわけわけして食べようよ、と提案してくれたのでわーいやっぴー、とかなんとかへろへろしながら言うていたのやけれど、我々の他に誰もおらんようになった店内、会計後にマスターがビールの大瓶を持って登場、みんなで呑もう、と。
でもわりと限界まで我々でのんだためマスターが喋り始めた時に彼はもう目を閉じて難しい顔をしながらうつらうつらしている、こらあかん、マスターにこれ以上のめまへん、ごめんやで、いうて店を出る。
眠気との戦いでやっとこさだというのに同ビルの謎スナックだか謎ラウンジだかに吸い込まれそうになるも、ここで吸い込まれたら明日が灰になると思い耐えた、えらい。

ふたりとも徒歩で来ていたので途中まで一緒にてくてく歩く、別れ道の交差点で、じゃあまたねー、おやすみー、とハグをした、おー、ここはアメリカ!?ハグひさびさ!いいね!となる。
羽ばたくように軽やかなステップを踏んで横断歩道を渡り、こちらを振り返りひらひらと手を振る彼を見て、あ、似てるとおもたんは天使やった、と思う、そう、彼はなんだか天使ちゃんなのでした。

朝起きて、パピコをわけわけして食べるのを忘れたことに気づく。
今度、パピコの果たされなかった約束を理由にまた誘ってみようと思う。

※てなわけで2人でご飯食べたりしたことない方で皿と呑んでやってもいいぜ、という方はご連絡ください。
男女年齢職業問わず。
言いたいように言われるけど。

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