いよいよ暖かくなってきてアウトドアアクティビティのシーズンに入りましたがグランピングブームは今年も継続、都市型のグランピング施設や女子会と掛け合わせたプランも登場するなどファッション文脈からのアーバンアウトドアも盛り上がっているようです。

「グランピング」ブーム継続、今年は"手軽さ"や"女子会"がキーワードに

5月9日には、京急グループとスノーピークによる新たなグランピング施設「snow peak glamping 京急観音崎」が6月9日より営業を開始するという発表もありました。

京急グループとスノーピークによる新たな観光事業
グランピング施設「snow peak glamping 京急観音崎」が誕生します

Google トレンドで調べると”グランピング” がインターネット上で本格的に盛り上がり始めたのは2016年5月から、ちょうど1年位続いているトレンドになります。

このようにアウトドア業界ではちょっとしたバズワードとなっているグランピングですが、海外に目を向けるとグランピングの次のトレンドになりそうな滞在スタイルが登場しているので、今回は次に来るトレンドは何か？を予想してみたいと思います。

グランピングのラグジュアリーさはそのままにテントからキャンピングトレーラーへ

グランピングは未だ定義が曖昧な部分がありますが、既に世間に定着したイメージとしては、大型テントの中にベッドや家具などホテル並の内装がしつらえてあり、食事もレストランの様なスタイルで、クロスのかかったテーブル上にお皿に盛り付けられた料理が運ばれてくるといった感じでしょうか。キャンプなんだけどホテルステイのようなラグジュアリーさ。

今までアウトドア・レジャーに興味が無かった層を引き込み新たな市場を生み出したというのがグランピングの功績ですね。彼らはアウトドア気分は味わってみたいけど自分でテントを設営したり、外で料理を作るもの面倒だという層です。そして何よりフォトジェニックなものを好む。そんなライトなアウトドアユーザーに支持された点を引き継ぎつつ、むしろニーズを追求したと言える施設がカリフォルニアのロスから2時間ほど北上したOjai (オーハイと発音) にある Caravan Outpost (キャラバンアウトポスト) です。

公式にオープンしたのは2016年4月とのことで、まだ1年ちょっとの営業ですがアウトドアを愛する人々の間で話題になりトリップアドバイザーの口コミでもかなり高い評価を得ています。

Eleven exclusive and beautifully curated Airstream trailers for daily or weekly accommodation, in our delightful garden…
caravanoutpost.com
It’s an “adventure hotel” experience with all the amenities you’d get from a 5-star hotel, without any of the pretense. Just a restful, well-curated environment with thoughtful touches to make your vacation unique.
5つ星ホテルのアメニティ、静かで訪問者の休暇をユニークにするために考えつくされた環境で冒険者気分を体験できる
引用：PUBLIC

a place meant to give its guests a unique experience they will remember forever. Think boutique hotel, campground, and community space all meshed perfectly together and you’ll understand the sort of atmosphere Caravan Outpost provides.
忘れがたいユニークな体験を提供する場所。ブティックホテルとキャンプ場とコミュニティスペースが完璧に混ざりあっている
引用：Herewith

Caravan Outpost is a quaint Airstream-based hotel and botanical garden in the heart of a small, American town. Besides offering up unique lodging, the space will also serve as home-base for the artistic and eclectic community of people involved in the project, ultimately creating a place for them to thrive.
Caravan Outpost はアメリカの小さな街の中心にある味わいあるエアストリームのホテルと植物庭園。ユニークな宿泊施設であると共にアートや多方面のコミュニティに関わる人々のホームベースとしての役割も果たしている
引用：Escape Brooklyn

いくつかの記事でCaravan Outpost がどのように形容されているか抜き出してみました。

公式サイトの写真を見ると、南国リゾートを思わせる植物に囲まれた敷地内にはエアストリームというキャンピングトレーラーが時計の数字のように円を作って配置されています。提供されるアメニティは5つ星ホテルと同クラスのものを揃えているとのこと。トレーラーと聞くと、よくアメリカ映画やドラマでは所得の低い人達が家代わりに使っている場面を見ますし、あまりクリーンで快適なイメージは無いかもしれませんが、Caravan Outpostのトレーラーステイはラグジュアリーさを追求している、今までに無いアウトドア体験なのです。またこのプロジェクトを更にユニークにしているのはアウトドア施設ながらアパレルにも力を入れており、オリジナルと古着をあわせた展開をしていることです。商品の一覧はオンラインショップでも見ることが出来ます。

このプロジェクトをはじめた6人の創設者のうち一人はBonfire Snowboarding というスノーボードブランドを立ち上げて自身もプロボーダーとして活躍していたBrad Stewwardという人物。いくつかのインタビューを読みましたが、彼らのミッションは”Magic Moments” を提供することだと宣言しています

The Caravan Outpost mission is really simple; Make Magic Moments for the people who come here.
引用: PUBLIC

ここではヨガやサイクリングも楽しめますし、前述したアパレルにも力を入れているところが他のキャンプ場やアウトドア施設と異なる点です。グランピングは滞在施設としてのラグジュアリーさとフォトジェニックさを追求しているのに対して、Caravan Outpost はもっと多角的で滞在期間中全ての体験をラグジュアリーでユニークなものにするアプローチです。
日本で同等の施設を作ろうとすると大都市では難しく地方になるでしょうが、いち早くこのトレンドを取り入れたプロジェクトがクラウドファンディングに登場しているようです。

駐車場が公園に？海から１分、熱海にグランピングカーが集う多世代シェア広場をつくる | クラウドファンディング Makuake（マクアケ）

Caravan Outpost の公式サイトやインスタグラムでは施設の魅力が伝わる動画や写真が数多く掲載されていますので、チェックしてみることをお勧めします。

Medium もやっていますのでこちらも宜しく