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【思考の引き出し】コーチングPMモデル

読んだ本の中で、思考の引き出しとして蓄積したい内容を整理してます。
今回は、部下やチームメンバーの育成時に役立つ枠組みの「コーチングPMモデル」。

最強のコーチは、教えない

(画像はイメージであり、特に他意はありません)

出典は元メジャーリーガーであり、現在は千葉ロッテマリーンズで一軍投手コーチの吉井理人氏の著書「最高のコーチは、教えない。」

吉井氏が提唱するコーチングPMモデルは、育成相手の成長段階に応じたコーチングを行う際の判断基準となる枠組み、「物差し」である。それぞれのフェーズに関する概略は以下の通り。

指導型コーチング

ここは指導行動、つまり技術指導を中心にしなければならない段階だ。
初心者には技術やスキルを教えないと、形にならない。野球でいえば、野球の技術がない選手が野球をしても、野球にならない。ビジネスでいえば、新入社員にはビジネスを遂行するための最低限のスキルを教えないと、仕事にならない。
したがって、まずはそれを中心に教えていく。対象は、二軍に割り振られた高卒ルーキーから高卒三年目あたりまで、ビジネスでは新入社員から二、三年目までがメインターゲットとなる。社会人野球や大学野球から入団した選手は、高卒選手に比べてある程度の技術のベースがあるので、第一ステージを省略する選手もいる。

指導・育成型コーチング

二軍で登板機会を与えられるようになった選手や、一軍に引き上げられたものの通用せずにすぐ二軍に落とされた選手が、第二ステージの対象になる。
ここは中級者段階の選手を対象とした「指導・育成型コーチングスタイル」となる。このステージに上がるレベルの選手には、難易度の高い課題が課せられる。とはいえ実力的には中級者なのでクリアできないことが多く、壁に突き当たる。そういう選手たちには、技術の指導も必要だが、同時に、壁に突き当たって折れかけたプライドを慰め、モチベーションも上げてあげなければならない。自分にとっての課題は何か、それを解決するにはどうすればいいか、そうしたことに自分で気づかせ、自らの力でモチベーションを上げる方法を教えるのがこのステージでのコーチの役割になる。

育成型コーチング

次の第三ステージは、中上級者の選手を対象とした「育成型コーチングスタイル」の段階に入る。
技術やスキルはそれなりに完成の域に達し、そのせいで自信とプライドがかなり高くなっている選手が対象となる。しかし、まだ精神的に成熟する段階に至っていないため、競技に対するプライオリティがわからなくなり、いろいろと迷ってしまう時期である。そういう選手たちに技術的な指導をすると、プライドが邪魔をして受け入れてくれない。場合によってはへそを曲げて、信頼関係を損ねることにもなる。
したがって、練習の仕方や、社会においてどうあるべきかといった、育成行動を中心に指導していく時期になる。ビジネスにおいても、完全にはマネジメントクラスに入っていない、主任や係長、チームリーダーの役割を担う二十代後半から三十代前半あたりが対象になる。コーチとしては、このステージも気を使うことが多い。選手に振り回され、コーチにもストレスが溜まるステージである。

パートナーシップ型コーチング

このステージに至ると、コーチはほとんど何もすることがない。ただ選手を見ているだけでいい。ただし、何かことが起こったときに解決しなければならない問題が高度になるので、コーチはその対応ができるように周到な準備をしておかなければならない。見ているだけでいいといっても、油断ができないステージということだ。(中略)本来は、選手を放っておいても問題のないステージなので、コーチとしては楽をしたいところだ。とはいえ、コーチとしての力量を試されるという意味で、緊張するステージである。

コンサルファームで考えてみると…

コンサルファームで考えてみると、以下のようなイメージでチームメンバーの育成を考えると良いかもと思った。
・アナリスト⇒指導型
・コンサルタント⇒指導・育成型
・マネージャー手前⇒育成型
・マネージャー以上⇒パートナーシップ型

チームメンバーの育成はプロジェクトマネージャーにとって重要な仕事である。メンバーが育てば、安定的にプロジェクトを推進する事が出来る。何より、メンバーもモチベーション高く仕事に接してくれるはずである。自分も育成スキルを伸ばしていきたい。

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