20200210 無題

 ぷからぷからと煙草を吸うこと丸一日。時折、毛羽立つような喉の痛みに龍角散を贈呈してやった。右から左、左から右、偶には真ん中に留まる飴玉の味は薬草まみれで至極美味、風味絶佳であった。
 風邪を引いてから早一週間。福音派の影響を受けている訳ではないけれど、僕は医療に頼らずに過ごしてしまった。未だ寛解には至らない。どこだかの誰だかがいつだかに発表した論文めいたものを、それはもうひょんなタイミングで微かにそして僅かに読んだというか眺めたことがあるのだけれど、風邪という症状は空気感染するものではないとそこには書かれていた。なので、僕を温床にした細菌に感染した場合は僕ではなく科学側に落ち度がある。若しくはどこぞの宗教、さらにはスティーブ・ジョブズの所為である。念のため、僕の周囲の人々には入念な手洗いと含嗽を念頭に置いてもらいたい。
 僕の性根は超共産主義の黴毒が身体中に瀰漫している。僕が少なからず不幸を感じたのならば、同様に皆が不幸であるべきだと思う。しかし僕は超独裁者気質も混在させてしまっている所為で、僕が幸福を感じた時に分け与えることはしない。僕は高級な幸福を知らず、その度合いは低級この下なく、分け与えたところで歓迎されるものではないのだ。ギャフン!

映画観ます。