原題「Arrival」

◆あらすじ◆
ある日、突如として地球上に降り立った巨大な球体型宇宙船。言語学者のルイーズは、謎の知的生命体との意思疎通をはかる役目を担うこととなり、“彼ら”が人類に何を伝えようとしているのかを探っていくのだが……。

最近良作が続いてるけどこれも素晴らしかったわ。

現代に於ける【未知との遭遇】の始まりは派手な演出など皆無でリアリティを伴い知的解決方法を緻密に魅せる。

言語を媒体とする相互理解の難しさ。

遠い未来に何が起ころうとしているのか？ヴィルヌーヴ監督は現状の地球を憂いて自分達を見つめ直そうと働きかけているのかもしれない。
お互いを知り、理解する方向を目指そうと・・・。

雲海の流動とそこに屹立するモノリス。
荘厳とさえ思わされるその存在感とまるで全ての不要物を取り除いたかのように静かに浮遊する姿は物資飽和な世界への皮肉にさえ思えた。

緊張と高揚感を持続させる演出も素晴らしい。

ヴィルヌーヴ監督の美しい傑作がまた一つ生みだされたな。