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口約束は「しない」「させない」「まもらない」の話

<おじさんDX Vol 88>

ここでも少々触れましたが、口約束の話です。

 過去経験した口約束でワースト3に入る1つの経験談です。今では笑い話になっていますが、当時は大変な思いをしました。

ちなみにこの会社は、倒産して既に存在しません。



 その当時は、とある小売業で働いてました。私の担当売上は、単月で前年度の売上をわずか10日で達成します。これには後に触れますが、私の力ではないのです。

 5日目くらいになると異常値が、出るほどの絶好調だったので、経営者から声をかけられます。

経営者:「今月もえらく売れているね」
私:「おかげさまで、なんとかやってます」

経営者:「前年も見えてきた!このまま実績増を頼むよ!」
私:「実績増とは、どの位ですか?」

経営者:「もし、単月で前年比200%達成したら、1ヶ月休みをやるよ」
私:「本当ですよね。200%達成した時点から休みますよ」
私の心の声(どうせ、口約束なんて守るつもりもないのに)

経営者:「わかった!まだ前年比50%だからそう焦るなよ...』
私:「ありがとうございます」

 こうした遣り取りは、当時の上司も見ていました。実は、経営者と話した5日目ですでに前年達成は、前受金で前年売上の約60%を持っていたので、確定していたのです。(この時点の前受金との合計は、前年比110%)途中で中だるみしますが、10日時点で前年達成します。(実質前年比160%)

 経営者は、あまりのハイペースにやや焦りを見せましたが、売上が好調なので終始ご機嫌です。前年達成した事に関して声をかけられましたが、その際に口約束について触れておきました。この時点で前受金70%を合わせると前年比170%です。売れ行きの勢いは、収まっていません。私の心の中は、楽勝ムードでした。

 その残り30%も14日時点で達成します。経営者と私が、口約束をしていた事を見ていた上司は「複雑な表情をしています」経営者といくら約束していたとは言え、上司にに無断で休む訳にもいきません。

この月の売上が良かった理由
1,商品が季節物で、天候が味方した。(ピーク時が前倒し)
2,優良顧客の協力 優良顧客の勤務先で取り纏めをした。
3,来月分の見込み客の前倒し
4,競合他社の不振
5,大口法人の契約が成約

のように、条件がかなり揃っただけなのです。

 簡潔に言えば、来月度に期待出来る売上を当月に寄せただけです。おかげで翌月の売上は、低迷しました。


この手元にある70%分の売上を計上すれば、1ヶ月休み!


私は、上司に明日から休む事を報告します。

私:『明日15日から1ヵ月お休みをいただきます』
上司:「・・・・・」

私:「〇長(経営者の事)と約束していますので」
上司:「ちょっと、無理だと思うよ」

 上司は、前受金が、異常値(前年売上の70%)ある事を知っていました。経営者は、毎日帳簿をチェックしていなかったのです。それでも約束は約束ですので、上司は経営者に内容を連絡します。

経営者:「たしかに約束したけど、まだ前年比130%位だろ?」
上司:「帳簿見てください。前受金が...」
経営者:「おい!これはどういう事だ!」
私:「前受金ですよ!」「本日、計上しますから、売上に反映されます」
経営者:「私をだましたな!」
経営者:「5日目で前年達成していたなら、そんな約束はしなかった!」

私:「はて?」

 どうやらその経営者は、経理に任せっきりだった様子で、前受金が「あり得ない金額」になっている事に気付いていなかったのです。

 口約束した時点(5日目)で実際は、前年比の110%を達成していた事について、それを騙したと言われても...。(まさか、経営者が気付いていないとは思いもしなかった)

結局、口約束は守られず、経営者の心象を悪くする事になりました。

売上作ってこれだもの...

口約束は「しない」「させない」「まもらない」
今なら、そう思うおじさんの話でした。


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