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目標が欲望を高め、人や組織を疲弊させる

経営指標を数値化することで、目に見えて状態や状況がわかる、
 わかった気になる。

目に見えるから安心して、満足する。
掲げた経営目標を達成できれば、さらに満足する。
 
しかし、目標を達成できて/満足して/それで終わり、
 には決してならない。
満足したと同時に、
 「もっと頑張ろう」「もっと満足したい」という思いが膨らみ、
 次の更なる目標を掲げる。
 
前年や他社などと比べたり、目標の達成状況から、
 より高い結果を求めて目標を設定する。

終わりなき、目標設定の旅が始まる。
それも、ゴールのない旅が始まる。
 
これは一見高い志を持っているかのように思えるが、欲望にすぎない。
それも、とどまることを知らない欲望。
一度欲望の火が灯ると、簡単には消すことはできない。
火は消えないだけでなく、少しずつ大きく拡がる。
何よりも、欲望には限りがない。
 
欲望はひたすらより高い結果を追い求め、プレッシャーへと変わる。
達成できそうにもない目標という旗を掲げ続ける。
そう、期待がいつしか欲望に変わる。
 
期待という重さが増し続ける旗を掲げ続けることで、
 腕は疲れ果ててしまう。

にもかかわらず、旗を降ろすことが負け、
 そして死であるかのように思い詰めて、
 目標の旗を倒れるまで掲げ続ける。
 
その結果、人や組織は疲弊し、閉塞感で覆われた会社になっていく。
現在社会のように。

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