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詩「新盆」

あの日 木枯らしの吹く淋しい道を
ひとり去っていったあなたが
夏草の萌える眩しい道を
帰ってくる

蝋燭に火を灯し
花を飾り
僕たちは
あなたを迎える準備に忙しい

土産話のひとつもあるわけでなく
僕たちとて
豪華なもてなしがあるわけでもない

ただしめやかなこのひと時を
ともに過ごす
声にならない言葉を交わしながら


※ キッシーさんの作品をお借りしました

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