見出し画像

コーヒーの沼 第52歩 豆は膨らみ減るものと知る

みなさまこんにちは。連日寒い日が続く2月です。
先週はポカポカ陽気でしたが、今週はうってかわって激寒な宮崎です。
みなさまのお住いの地域も寒暖差があったかと思います。
体調にはくれぐれもご注意くださいませ。

さて、都城市に自家焙煎珈琲と手作りおやつのお店を開業して
約1か月が経過しました。
ありがたいことに、ご近所様にご来店いただき、
事前に作成していた計画書に近い、それ以上の売上を記録しています。
ホント、都城の方々はお優しい方が多くて、感謝感謝のZKです。
うちの看板娘(?)のマイクロロースターの操作にも慣れてきました。
マイクロロースターはお客様の座る場所から確認できる場所にあります。

ZKCOFFEELAB.では、現在6種類のスペシャルティコーヒーを
提供して、店主の拙い説明で豆の特徴をしっていただき、
語るよりも雄弁な香りで豆の品質のよさを感じていただいています。
大事なのは豆だよね。ということを改めて認識しています。
素晴らしい豆を卸していただいているダイイチデンシ様にも感謝。

話の流れで、お客様に生豆をご覧いただくと、みなさま総じて
「生豆ってこんな色しているんだ」
そして生豆と焙煎して黒褐色になった豆と見比べて
「(生豆って)ちっちゃい、焙煎豆は膨らむんだ」と驚かれます。

ZKも生豆を仕入れて感じていたのですが、卸業者様から納品される
豆は結構小粒です。

こんな感じ。

当店の看板商品の1つグアテマラ。左が焙煎豆、右が生豆

一般的に言われているのは、焙煎前の質量は生豆の状態の80%位になる
一方で体積は1.5倍程度になります。
軽くて膨らむ。なんだか逆説的な感じしませんか?

参考までに本日焙煎したグアテマラのお豆です。
焙煎前は質量が400g あり、容器の600mlの高さまで詰まっています。

生豆の状態では1Lの容器の6分目のあたりまでの体積です。
質量は、ジャスト400g これから焙煎します。
焙煎を始めて5分くらい経つと、キャラメル色になります。
焙煎部から放出される焙煎豆決定的瞬間を取ろうとしてぶれました。
冷却中の焙煎豆。今回は深煎りで設定しました。

焙煎すると…質量は329g 焙煎前の82%になっています。
そして体積は、容器からあふれんばかりに膨らみました。

焙煎後の豆を先ほど生豆を入れていた容器へ移し替えると、容器ミチミチです。
質量は、329gですから、82.25%に減少しました。

なぜに豆は焙煎後、膨らんで軽くなるのか、気になって調べてみると、
答えはズバリ『水分』です。 以上。終わりです。

いやいや、ZKさんよ、説明なさすぎ。これではよくわからんよ。
もう少し説明をしていきます。

生豆を焙煎すると豆はどうなるのか?
見た目で言うと青色(緑色)から黒褐色になります。
豆の内部では『パッフィング』という現象が起こります。
日本語で書くと『膨化』です。
生豆が熱せられると中に含まれている水分が蒸発しようとします。
液体から気体(水蒸気)になると、体積が大きくなることは学生時代に
理科の授業で習ったかと思います。
水蒸気の膨張によりコーヒー豆の中の組織が膨らみます。
すると、ハゼという現象が起こります。ハゼは漢字で書くと爆ぜ

焙煎中に「パチパチ」と音が聞こえてきます。
豆の中で膨張した水蒸気の力で、豆が爆ぜるのだとか。
水分の膨化により、豆の体積は大きくなり、
水分が豆の外に放出されるので質量は軽くなります。

網の上で焼くお餅やポップコーンをイメージしていただくと
分かりやすいでしょうか。

浅煎りと深煎りでは熱を加える時間が異なります。(浅煎り<深煎り)
なので、深煎りの方がより体積が大きくなります。

ですから豆の煎り方でスプーン1杯分の豆の重さが変わります。

コーヒーを淹れるときは、「スプーン〇杯」と体積(見た目)の
管理ではなく、「〇グラム」と質量で管理するほうが、
味の変化は少ないと思います。

今回はここまで。 少しだけアカデミックでした。

最後までご覧いただきありがとうございました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?