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城山文庫の書棚から077『人生は選べる』篠原 匡 朝日新聞出版 2024

ハッシャダイソーシャルは、全国の高校や児童養護施設、少年院などの若者に、無償でキャリア教育を提供している一般社団法人。代表の勝山は「選択格差」が日本の若者の進学を巡る差を生み出していると指摘する。もう一人の代表・三浦も同じ20代の若者だ。

勝山は自身が少年院を出た札付きのワルだった。付き合っていた彼女の兄から手を差し伸べられ更生する。相棒の三浦は教師を目指したが高一でいじめにあう。「周りは変わらないから自分が変わるしかない」という恩師の言葉にはじめは反発するが、やがて少しずつ自分もそして周囲も変わり始める。

彼らが仕掛けるイベントに参加する若者達はその熱量に圧倒され魅了される。歳の近い“かっこいい”大人に憧れ、自分もそうなりたいと動き始める。ヤンキーインターンやプロジェクト・ゼンカイで救われた若者は数え切れない。

ハッシャダイの掲げるビジョンはChoose your life.どんな状況でも諦めなければ人生は選べる。本書は主人公の2人とサポートする仲間達、そしてイベントに参加した若者達のナマの声で構成された分厚いドキュメンタリーだ。熱量にやられ一気に通読した。