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1月〜5月まで見た作品の感想(2021)その3 洋画編

前回の『1月〜GWで見た作品の感想(2021)その2 韓流ホラー、オカルト系編』
はこちら↓

※あくまでも個人的な意見で構成しています。

 前回のGWまでから範囲を少し伸ばした、理由は単純に見たものが増えたからということ。今回は主に洋画系について書きます。

※★星は最高が5です。

・レイニーデイ・イン・ニューヨーク

★★★★  4

 昔、期待して見た、ウッディ・アレンの『ミッドナイト イン パリ』が自分の期待値が上がりすぎて最後まで世界観に入っていけなかったのを覚えてる。

 でも、今回の『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』はお見事って感じ。
私の人生映画リストにもノミネートしそうな勢いである。
 まずは、私がエル・ファニングが好きってとこも大きすぎるし、ティモシー・シャラメが演技が上手すぎる。顔が良くて演技も上手いって、さすが米国クオリティーやなと感じてしまう。それに、セレーナ・ゴメス、キャストだけでも優勝してる。何気に人生映画に入ってくる作品の大切なポイント。

 内容はお洒落で坦々と進む、いちいちいろんなモノが可愛いし細部まで映画美術にこだわっているのがわかる、音楽も最高だし、会話劇だけど飽きない、空気感も全く嫌味がない、ある日の若者の何気ない日の切り取りのようだけど、全然普通な日常ではないし波乱万丈、でも癒される。これってやはり巨匠ウッディ・アレンの完全なる力量なのだ。

 今季ドラマで、一定の層に人気がある『大豆田とわこと三人の元夫』というドラマが放送されてるけど、このドラマはウッディ・アレンの世界観に脚本家?監督が憧れているのかわからないけど、ウッディ・アレンの見せ方とは全く異なる。
 このドラマ好みの問題だが会話劇に私はしばしイライラする。でもそれが魅力だと思う人もいるだろうが、私は苦手だ。でもウッディ・アレン作品は会話劇でも品とバランスが絶妙なだ、この塩梅ってマネしようとしても出来るものではない。

 『大豆田とわこと三人の元夫』の違和感、やっぱり「会話」部分が日常に溶け込んでなくて嘘ぽいのだ、この嘘ぽさを嫌味なく消化できるのって『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』を見てかなり高度な見せ方、工夫なんだと思わされた。

 『レイニーデイ・イン・ニューヨーク』オススメ。時間も短くてサクッと見れるとこもありがたい、短時間で自分の感性が刺激され心が潤う映画だと思う。
これ以上書くとネタバレしそうなので・・・。良い映画でした。

・アーミー・オブ・ザ・デッド

★★⭐︎ 2.5

 Netflixで日本公開前に話題になってた作品ですが、感想から言えばお金をかけたB級ゾンビ映画って感じ。

 映像は本当にすごいし、見る価値はアリだし、これを見た時間が無駄だったかと言われたら意外とそうではい。お金をかけているB級映画ってそれはそれで魅力があって私は好きなのだ、ではなぜ星が2.5なのか?
 完全に内容の薄さと時間の足りなさ、多分この作品ドラマで見せても良かったのでは?と思う。10話1時間ぐらいがベストかな。
 それぞれのキャラの紹介が薄いし、内容ももっと頑張ればそこそこの良い作品になったと思う。

以下ネタバレ含む↓

・ゾンビと最後仲直り出来たはず。ゾンビの世界を尊重出来たはず。
・死ぬべきじゃない人が死んだ、私ならコヨーテは生き残らすかな。
・娘が友人を救うためにゾンビのエリアに行くんだけど、全く救う価値のない人物像すぎて誰もが共感できない設定。娘役に魅力がないのも大きい。

そんな感じで、私の評価は悪いが、でもB級映画ならではの魅力を感じれて、ツッコミながら見る楽しみも出来る映画ので視聴は勧めたい。見ても損はない映画だ。

・ミッチェル家とマシーンの反乱

★★ 2

 前評判が良すぎて、期待値が私の中で完全に上がった状態で見た。
そもそも大前提として、このアニメの絵が苦手。この立体感、カラフル感じ。

 この映画を絶賛している層は、多分歳頃の娘を持つ父親世代だと思う。
そして、この年代ってファービー世代で笑いどことかもわかるんだろうなという感じ。私は美的センスも世代的にも、性別もこのアニメ映画を楽しむ立場ではないのだと思った。
 しかしながら、かなり賞賛されてるアニメ映画なので、見る価値はあると思います、ただ私には合わなかった。

・このサイテーな世界の終わり

 ★★★★ 4

 この映画を良いと感じるか、退屈と感じるかはその鑑賞者の社会的立場、経験、生い立ちで評価は変わると思う。この作品の酷評を読んだけど、受けての未熟さや人生の薄を感じるられる文章だった、そうかまだこの作品の魅力を感じれるほど作品量を消化してないか。だから自分の人生観で賛否は分かれる。でも、良さに気付いたなら最高の作品に出会えたとも感じられるだろう。

 この作品はシーズン1、2と通しで見るのがオススメ。ヒロインがぶっ飛んでる。性格もイライラするけど、なぜイライラするかは彼女の生い立ちを見たら納得できて憎めない。登場人物の生い立ちが丁寧に描かれていて、なぜそのような性格になったのかと共感しやすいのもこの作品の魅力。

 特にシーズン2から登場するボニーことスターウォーズに出てたナオミ・アッキーの演技がとても良い。この女性のタイプいると共感できるし、モテない女性は少しでもボニーの気持ちが共感できると思う。これも自分の立場で感じ方が変わるのだけど・・・弱者に寄り添ってくれる作品だと感じる。

 この作品は何気に名言がチラホラ散りばめられている。
「人生は思うようにならない」だからどう向き合うか・・・ヒロインの持論が素敵だった。
 私の人生は思うようには進まなかった、でも私も進まなかった人生に毎度対処しながら生きている。この作品はそんな自分と共に進んでくれる作品だ。

・暗黒と神秘の骨

★★★★ 4

 Netflix、これあんまり話題にならなかったけどめちゃ面白い。最初は内容を把握するまでよくわからなくて、相関図必要やと思ったけど、途中から理解できたらこっちのもんという感じ。

 作品はいろんなファンタジー作品の要素が絡み合ってバランスがとても良いし、スケールも大きい。スピード感もほど良く飽きない。これって何気に重要。 
 多様な人種の役者がいて、主人公もアジア系なのが嬉しい。どんでん返しもあるので本当にスイスイ見れた作品だった。1話の終盤まで耐えて観たら、面白さに引き込まれると思う。話題にならなかったからこそ良いってのもあるかも、期待値も高くないとこからのスタートだったので私は面白かったな。

・隔たる世界の2人

★★★★ 4

 あっぱれ!!アカデミー賞受賞も納得の作品。これはすごい。
30分の短編+エンディングまでに込めた訴え、短編なのに全てを訴えかけるいることを理解出来る構成力と時代背景の読み取り。短いからこそ伝わることがあって完全に上手い映画。30分なので是非見て欲しい。いろんな感情に短時間で包まれる。素晴らしい作品というよりかは、素晴らしい表現力、見せ方ってのが正解かもしれない。作り手が完全に映画上級者だなと思う。

その4はこちら↓

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