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職歴ゼロの大学生インターンが業界キャッチアップのためにやった3つのコト

はじめに

僕のいる株式会社hokanは、保険業界に特化した顧客管理システムを提供しています。業界特化のサービスを提供する企業は、高い水準で業界のナレッジを要求されます。
hokan創業当初からインターン生としてお手伝いさせていただいていたこともあり、保険業界の知識は社内でも豊富な方です。現在の会社のメンバーが続々と増えている状況において、キャッチアップ方法に関してご質問をいただくことが増えました。

スタートアップは基本的に、社会人経験を積んで転職をされた方がほとんどです。ある程度の社会人経験のある方は、前職時代に培った知見や仕事術を応用して学習できます。

一方で僕は社会人経験もなければ業界経験もない、何ひとつとして保険業界の方々と共通言語が無い状態から地道に勉強して、社内でも業界知識が豊富なメンバーとして数えられるようになりました。
本記事では、そこでの実践内容を理論に落とし込んで「新社会人が勉強のために出来ること」としてまとめることにしました。


1.ジャンルを分けて本を読んでみる

僕が保険業界について勉強するために読んだ本の中で特に参考になったものを記載します。
『ビジネスは「ヒト、モノ、カネ」が大切』という言葉を何となく聞いたことがありました。何を勉強すればいいかよく分からない手探りの状態だったので、素直に保険業界のヒト、モノ、カネについて学べる本を読みました。
何かしら切り口を考えて、意図を持って勉強すると自分の習熟度もわかりやすく整理できます。個人的には気に入っている勉強のスタイルです。


保険営業マンに関する本
「業界で働く人」について書かれた本です。保険業界は志のありかたなどをテーマにした本がたくさんありますが、この2冊は心に響く内容でした。

著者は元野球選手の保険営業マンです。
自己啓発書的な内容で、仕事に取り組む熱意が主なテーマである一方、具体的な行動まで描かれています。

プルデンシャル生命が運営する、外交員が自らの経験談を熱く語るFacebookコミュニティ「日出ずる国の営業」に登場された方々の指南をまとめたものです。
心と技の両面から営業に求められる仕事像について語られています。

こうした本を読んだ経験を振り返ってみると、ビジネスは人と人との付き合いですから、業界の皆様がどのような誇りを持って仕事に取り組んでいらっしゃるのか理解できたことが良かったです。


保険商品に関する本
「業界で取り扱われている商品(モノ)」に関する本です。
1冊目と3冊目の本は定期的に発行されています。内容がライトで一般向けの本から順に読んでいったことで、徐々に知識が深まってよかったです。

現役の保険営業の方が売れ筋の商品を紹介し、なぜその商品が良いのか保険の種類別に学ぶことができる本です。
この本の内容に合わせて実際に保険営業の方がどの商品を契約しているのか、その理由は何かうかがったことで更に理解が深まりました。

2019年2月の法人保険の税制変更(通称バレンタインショック)以降では事情が変わり、本書の内容すべてが今でもそのまま言えるわけではありません。ただ、そもそも法人はどのように保険を活用しているのか勉強するという意味では非常に役に立ちました。

他には保険商品のパンフレットをいただいて読み漁っていました。数字に抵抗がないため、同一商品でも契約期間の長さに応じて解約返戻率ピークがどのように変わるのか、それはなぜか…といったテーマで読んでいました。


業界構造に関する本
保険業界のお金の流れについて学べたビジネスモデルに関する本です。
3冊目の本はこんなに高くなかったです。ご注意ください。

上記の2冊はそれぞれ、保険会社の中にはどのような人がいて何をしているのか、そもそも保険とはどのような仕組みの商品なのか勉強するために役立ちました。

現在の保険業界の制度や体制がどのような経緯で出来たのか学ぶことができました。

これらの本を読んだことによって、以下の内容を学習し、保険業界の全体像がイメージできるようになったのが良かったです。

保険業界のバリューチェーンと、各分野で行われている業務(保険会社にはどのような部署があり、それぞれがどのような業務を行っているのか)

保険会社・保険代理店・消費者の関係性(お金の流れ、保険を利活用する際のやり取りの流れ)


2.業界の人と交流してみる

Eightで繋がった生命保険会社の外交員の方とお会いさせていただきました。多くの優れた営業マンにお会いさせていただきましたが、中でも優績者の方々は全体的にトーク技術が洗練されており、非常に良い勉強になりました。

大人のお時間をいただくためにはお土産が必要です。どうして自分に会う必要があるのか、このタイミングで自分に会う必要があるのはなぜか説明して、それが相手にとってメリットのある話ならば喜んで会っていただけます。

個別の事例はご本人に関わることなので出せませんが、多くの方とお会いする中でいただいた温かいお言葉、現役の皆様の知見は、自分にとって素晴らしい財産になりました。


3.勉強した内容を発信する

発信することによるメリットは以下の2点です。
①言語化することで理解が深まる
②発信内容を人の目にさらされる / さらなる繋がりを引き寄せる


①言語化することで理解が深まること

インターンでhokanに加わった当初は InsurTechJapan というメディアの記事を書いていました。
まずは自分のできる範囲から勉強するのが懸命だと思い、海外の記事の翻訳からスタートして、徐々に何かしら自分の得意なもの、自分にできることに絡めながら勉強するのがおすすめです。

業界キャッチアップは知識に関する部分が大きいので、自分にできることから始めると良いかと思います。僕の場合は、自分でもできる英語翻訳に自分には分からなかった保険業界の知識を習得することで「InsurTechJapanの翻訳はアイツにもできるだろう」という状態を作り上げました。

成長

自分で発信ができるようになった後に、仲間を巻き込んで情報発信することで、自分の勉強したことを共有できたのも良かったです。高校時代のクラスメイトに今でも記事翻訳のアルバイトで手伝ってもらっています。ありがとう、感謝です。


②発信内容を人の目にさらされる / さらなる繋がりを引き寄せる

皆様たいへん良くしていただき、その後の勉強内容を発信した際にレビューをいただけることや、情報を拡散していただけることがありました。いつもありがとうございます。
レビューをいただいた内容に関して、都度必至に勉強して返信していると自然とさらに知識は深まりました。たくさんご意見いただけると嬉しいです。

また、新たに会社に入社する方が記事を読んでくださっていたことや、保険会社や代理店の方に記事を読んでいただいたことでさらなるご縁をいただけることがありました。

完全に余談ですが、世界的に有名なHubSpot社でグローバル営業・サービス部門を立ち上げてトップを率いた方が著書でコンテンツマーケティングの重要性に関して述べていらっしゃいました。自分の発信は自分の成長のみならず会社にとってもメリットになることでしょう。

消費行動に関してDECAX(顧客が発見する購買スタイル)も提唱されていますし。
SaaSとかD2Cみたいな最近キている分野は、良質なコンテンツ発信との相性が良い気がします。ブランディングに繋がります。


最後に

僕は上記の「1.ジャンルを分けて本を読んでみる」「2.業界の人と交流してみる」を同時並行で進めて、その後に「3.勉強した内容を発信する」という順序でキャッチアップをしてきました。
机に向かうだけが勉強ではなく、人から学ぶことも大切です。また、情報発信をしていると出会った方から嬉しいお言葉をいただけてモチベーションが上がった体験もありました。

本記事がインターンを始めた大学生、新卒の方、自社の仲間にとって少しでもお役に立てたら嬉しいです!

ここまで僕自身がやってきたことにフォーカスして語ってきました。
この裏には、素敵な方々に支えられて、サポートを受けながら勉強させていただいたという事実があります。
株式会社hokanでは、保険業界のアップデートを目的としています。業界のアップデートのためにはたくさんの仲間が必要であるため、一緒に最高のサービスを創り出せる方を探しています。ご興味をお持ちいただけましたら求人もあわせてご覧ください。


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