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雨の匂いがする日には

雨の匂いがする

なんて日は
彼女を思い出さずにはいられない

思えば私に「雨の匂い」を教えてくれたのは
彼女だった

そもそも彼女に教えられるまで
「雨に匂いがある」だなんて
私は知らなかったのだから


「こりゃあ明日雨降るな」

「なんで?」

「だって。雨の匂いするやん。
なんかこうじめっとした、なんともいえん匂い。え?わからん?いっかい嗅いでみ?」

・・・するとどうだろう。
本当に雨の匂いがした、、そんな気がした

「ほんまや!雨の匂いする!え。すご!」

「やろ?これが雨の匂いなんやで」

そう言って最後にニカっと笑った彼女を
わたしは未だに覚えている

雨の匂いがする日は
そんな彼女を思い出す

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