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アインシュタインタイルを使ったパズル「アインシュタインループ(仮)」をつくって愛でてみる。とにかく愛でてみる。

前回の記事はこちら。

今回は、2、3ヶ月前に思いついて、けれど面倒くさくて先延ばしにしていたことを、ようやっとやりました。


ス◯リンといえばス◯リン

アインシュタインタイルを使ってパズルをつくる人たちがおります。
実際にタイルを作って並べたり、タイルに記号や線を加えたりして図柄を作ったり合わせるようなメカニカルパズルがほとんどです。

例えば、HATやTURTLEのタイルを制作して販売しているサイト「Aperiodic Monotile Shop」や、

SPECTRESタイルを制作して販売している「Nervous System」などがあります。


で、これらとは違ったことをやります。

これだけアインシュタインタイルで盤面を作り記事を書いてきたのですから、盤面を使ったパズルをやりたくなります。

ということで、パズル雑誌ニコリではおなじみ

スリザーリンク(略称:スリリン)

のルールにそったパズルを考えてみます。
仮称は「アインシュタインループ」でまいります。

【ルール】
1:

薄い線にそってなぞり、全体で1つのループ(閉じた輪)を作ってください。
(注意:線を交差させたり、枝分かれさせたりしてはいけません。)
2:
長さ14本分の辺で作られたアインシュタインタイルの中にある数字は、そのタイルの辺に引く線の数(長さ)を表しています。数字のないタイルには、何本の線を引くかわかりません。
(補足:タイルには1本だけ他の辺の2本分の長い辺があります。その辺は線の中央に丸い目印があります)

長さをそろえるため、Tile(1,1)を使用しました。
1から14まで時計回りに番号をつけました。
4と5は一直線です(長さ2の辺)。


1つのタイルに入る数字は、0〜13まであります。
(通常のスリザーリンクは、0〜3)


問題

2問つくりました(といっても、アプリとかではありませんので、手で解いてください)。

配置パターンは
①論文「A chiral aperiodic monotile」の配置パターン
②論文「An aperiodic monotile」の配置パターン
から拝借しました。

どちらもそこそこの難易度(イージーよりはちょいムズ)かと思います。
問題と解答のPDFも用意しました。

問題1:①のパターン

問題1PDF:

問題1解答PDF:


問題2:②のパターン

問題2PDF:

問題2解答PDF:


※もし、間違いとかありましたらご連絡お願いします。
土下座しながら修正します。


お助けめいたこと

「アインシュタインループ」を解くにあたって、お助けめいたことを書きます。

①、②はそれぞれ、下図の左のタイル1組の配置パターンの周辺に右のタイルの配置パターン(左の配置パターンに1つタイル(紫色)を追加したもの)を6組配置しています。



左が①、右が②。
中央(青)の周辺に⑥組の配置パターン(赤・黒)。

アインシュタインタイルを盤面にした記事を書いたときに、1つのタイルに接する他のタイルの数に注目しました。
なので調べてみました。
わかったことは、タイルの配置パターンの場所によって接するタイルの枚数が(ただし、360度全方位に接した場合に)確定します。

双方に共通しますが、配置パターンの中央のタイルは4つのタイルが接します。

辺の数をみると、2本接するタイルは1つ、4本接するタイルは3つあります。
ということは、「アインシュタインループ」だとこのタイルは偶数しか出てきませんし、4の倍数であれば2本接するタイルの辺はループに含まれません。

その他のタイルでは、接するタイルの数は5つないし6つ……ですが、①の配置パターンでは1つだけ、7つ接します。

中央のタイルとは辺が2本接している、
あのタイルです。
接している辺の数は、1本が1つ、2本が5つ、3本が1つ。

ところで、7つに接するタイルについては、

この記事の後半で、①の配置パターンで敷き詰めると、辺に接するタイルは異なる色になるよう塗り分けると必ず4色必要、という話題を取り上げました。

すっかり忘れていました。

締め

ということで「アインシュタインループ(仮)」でした。
5つ、6つ接するタイルについての内訳を書くと、さらに文字数を費やすので割愛します(面倒なので避けた、ともいう)。

なにかのきっかけで新しい問題を作ってまたのせるかもしれません。
どうしましょ。

では。


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