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私達はただ舞台に立つ天彩峰里を信じていればいい。

「カジノ・ロワイヤル~我が名はボンド~」

悲喜交々なこの状況下で、いつもと変わらない天彩峰里を見せてくれた。

私達はただ舞台に立つ天彩峰里を信じていればいい。

アナベルはチャーミングなお色気キャラ。メゾン・ダムールの最初の場面なんて圧倒的な美しさで真ん中に君臨する、まさに女帝の風貌。ひれ伏せたくなるオーラ。ショートボブの髪型を始めビジュアルは150点満点の仕上がりで、出番も多く、最初は圧倒的な悪役ヒールキャラかと思いきや、徐々に人間らしさや憎めなさが出てくる。最後のオチなんて可愛くて抱きしめたくなっちゃう。

華やかで、色っぽくて、強くって。でも抜けてて憎めない可愛いアナベル。そのアナベルの本質をミシェルは早くから見抜いてたんだね。憎めない男だねミシェル君も。桜木みなとさんと2人の掛け合いも可愛いんだ。

フィナーレナンバーだって、娘役の真ん中に相応しいオーラだった。本当にいつもと変わらない、宙組の真ん中に君臨する誇るべき娘役だった。いつもと変わらない美しさが今回は特に胸を打つ。

天彩峰里以外の誰も出来ない、唯一無味の存在感。その事がただただ嬉しくて、愛しくて、やっぱり天彩峰里さんが大好きだと言う思いを新たにした。

ご縁があり星組時代から知っている彼女。絵本から出て来たディズニープリンセスのような風貌なのに「宇宙人!」「天彩峰里!」と突っ込まれていた(北翔海莉さんにね)ふわふわあどけない掴みどころのない可愛い女の子が、宙組に来てからの活躍は今更言うまでもない。宙組時代には幾度のヒロイン・エトワール。正統派ヒロインから夢千鳥やHiGH&LOWなど異色の役までこなす。役の幅を広げ、学年を重ねて、歌い方や振る舞い方にも変化が出て来た。可憐さ可愛さも持ちながら、女性の力強さかっこよさも表現できる。舞台人としても充実して脂の乗ったいい時期を過ごしているんだなと言う事が見て感じられた。

じゅっちゃんが居れば大丈夫!名実ともに宙組を代表する娘役だし、私も皆と一緒にその姿が見られるものと期待を寄せていた。

宝塚歌劇団の娘役ほど思い通りにならないものはないと思う。

長い歴史の中で思い通りにいかない事も多かったよね。娘役のソレは男役以上に水物だし、本人の努力だけではどうしようもない部分がある。タイミングや学年など本人にはどうする事も出来ないもの、ファンからの大きな期待は時に風当たりの強さとなる事もある。

特にファンの方達は、普段の初日のワクワク感とは違う、どうなるんだろうか?不安が強かったのではないでしょうか。気持ちが乗り切れない、舞台にどう気持ちを向けていいか迷っていらっしゃる方もいるのかな。

ファンの方々に言いたいのは、舞台に立つ天彩峰里が全てであると言う事。

私達が見えるものは、ただ舞台の上に立つその姿だけだ。

そこを信じる以外何もないし、それが一番なのだ。

天彩峰里が積み重ねて来たものは誰にも覆せない。舞台に立つことが全てで、天彩峰里の価値は何も変わらない。積み重ねて来たものに加えて、今回もまた新しい天彩峰里を届けてくれた。オペラグラスの先に映る凛とした美しい姿に何度も目を細めたし、心の中で拍手を送った。いつも以上に元気を貰った。

どんな事があっても揺るぎない舞台を届けてくれるじゅっちゃんが大好きだ。どうかその姿を客席から見て、感じた事を大切にしてください。SNS上の匿名での憶測や外野の声なんて気にしなくていい。私達の確かめられる事実は舞台の上でしかないのだから、だからこそ、あなたが感じたあなたの天彩峰里を大事にして欲しい。

それがじゅっちゃんにとって何よりの力じゃないかなと思う。


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