お空の切れ端
あんまりお空が綺麗なので、お空にお願いしてみました。
「端っこの方でいいから、分けてくれないかなあ。」
「いいよ。」
意外なことに、お空からすぐに返事が返ってきました。
そして、足元に、お空の切れ端が、はらりと落ちてきました。
私はお空の切れ端を拾い上げると、わんこに見せました。
わんこは目を丸くして言いました。
「それをどうするんだい?」
「気持ちが沈む時にね、取り出して見るの。
晴れた空を見るとね、心が明るくなるから。」
そして、私はお空の切れ端を、自分の宝物箱にそっとしまいました。