いつまでもそらにいる 【現代詩】
きみが、たまたま空を見上げなかったその日。きっと普通に晴れていて、きっとありきたりな形の雲ばかりが並んでいて、けれどもその日、偶然にも僕はヒコーキだった。わからんけどそれは多分ビーだ。ビーニサンマン。いらないものをぶち壊し、雲にも月にも手が届く。そんなヒコーキで、多分ビーだ。燃料とか知らんからガソリンを突っ込んでみたら普通に飛べて、とにかく僕はその日、べらぼうに速くひっきりなしに羽ばたいていた。
ごうごうと、鉄が風をどける音がする。燃費は最悪だ。きっとスーパーカブのサンマン