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ハンディキャップに奉仕する介護タクシーから1秒でも早く卒業すべき理由


この記事はおもに、

・介護タクシー開業に向けて準備を進めている代表者兼乗務員
・介護タクシー経営1年未満の経営者

に向けての内容になりますが、「介護タクシーってさ、なんだか高いんだってよ ワンメーターの距離で¥5,000とかありえなくね??」という否定的な感情を持つ健常者や障碍者にも、いくばくか響くものになるでしょう。



突然ですが、リピーターさんって大事にすべきだと思いますか?

ええ、当然ですよね。大事にしたほうがいいです。


個人ビジネスを始めた方ならわかるかと思いますが、初めて利用したお客様が2度3度4度とリピートしてくれることは、サービスの質はもちろん自分自身が認められたという承認欲求を満たされることにも直結しますから、何物にも代えがたい喜びがあるわけです。


常に新しいお客様を呼び込むために手間とお金をかけるより、リピーターさんへ丁寧なサービスを提供して何度も来てもらうほうが経営は安定しますからね。副次効果として、リピーターさんが口コミしてくれたお客様もリピーターになりやすいものです。

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先日こんなことがありました。何度も何十回もご利用いただいているリピーターさんです。


「クリニックに行きたいんだけど介護タクシー往復送迎できる?」


答えはYES。コロナ禍で依頼も激減しているさなか、リピーターさんからの依頼はたいへんにありがたいものです。断る理由が5mmもない。


その方の自宅からクリニックまでの片道距離は2㌔もない。ワンメーターの距離です。移動と介助に要した時間は合計でおよそ40分。


滞りなくサービスを提供してタクシー車内で精算となりました。

突っ込まれるだろうと予感はしながらも私は滑舌よく『¥4,500になりますー』と料金を伝えると。


は??なんでそんな高いの??は??

たったこれだけの往復移動だけでそんなにかかるの??

そんなにお金がかかるんだったら利用しないよ、もう


そんな金額ありえない…という不満と驚きの表情をみせたお客様に、あらためて、介護タクシーという交通機関は何ぞや?をお伝えすることになりました。ちなみに、このお客様との料金支払いの関係でゴタついたことは5回くらい(苦笑)


以前の私なら、障害を抱えてしまったリピーターさんの人格や人生背景をふまえ、オキシゲン不足な車内の空気を1秒でもはやく変えたくて(笑)、50%OFFでいいですよと折れていました。他のお客様運行の場合でもそうしたことがありました。


ただ、色々な業界の色々な経営者の人生模様やビジネスを学んでいくにあたって、これではいかんと思うようになりました。


ハンディキャップだから福祉的料金、それこそがサービス

選ばれ続けるためには利用者の生活実態に寄り添った料金単価であるべき


これは誤った考えだとおもいます。


1日でも早く「介護タクシーは高いけど使ってみたら便利で快適だな、また特別な場面のときに予約しよう」という認識を世間のみなさまに持っていただかねばなりません。


介護タクシー事業者自身の私が身もふたもないこと言いますけれど、介護タクシーという交通機関は毎日利用できるもんじゃないんですよ。

利用しなくていいと思っています、実際そうならざるを得ないビジネスモデルと国土交通省の認識の中でサービスを提供しているわけですから。


そんなこんなをつらつらと伝えていきましょうか。


1. 障害を背負って生きていく人へのサービス料金の在り方を伝えるまえに

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