だらしない

やっとの休日。

いつも通りの時間に目をさますも、ベッドから出ず。
観かけたドキュメンタリーの続きをそのまま端末で観る。

建具の障子紙はただ煌煌としているが、部屋はなかなか暖まらなかった。

ベッドから出られない理由をたくさん作って、
ボクは、布団と毛布に埋もれていた。

少しだけ空腹をこらえて観た映画が終わると、
朝食ができたという、家内と声が聞こえる。

先日から朝食は、ヨーグルトだけでいいと言っておきながら、
トーストを2枚、焼いてもらう。
今朝に限って、少しだけ亭主関白の片鱗を見せてみた。
それから縁側に出て、タバコに火をつける。

ガラス戸の向こうの自分の書斎に、クリップ付きの扇風機と、
少しだけ反射した、部屋着のままで背中を丸めた自分が見えた。

だらしないと、ただ思った。

タコ糸のほどけた茹でかけのチャーシューのように、
気持ちまでもが、ほどけてしまったような、そんな感覚だった。

そんな自分を褒めるつもりは毛頭ないけど、
今日だけは、そんな時間を楽しもうと思ったのだ。

それでもあふれ出した言葉を、ただここに残して。
2018 年10月。足先が冷たい。そんな午前中だった。

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