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Encadreur N°23

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額装の雑誌「アンカードラー」23号。テーマは"Les Ours 2(クマたち)"です。
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les ours 2 - クマたち

今回のテーマは”les ours2”(クマたちパート2)。パート2ということで16号に続いてのクマ特集です。 なぜかわからないのですが、クマという生き物にとても興味があります。16号のときに紹介した『羆撃ち』という本で狩猟について知ってからも、クマに関する本や映像をよく読んだり見たりしています。最近手に入れたフィンランドの本のなかにもクマを神聖視する話が出てきたり、フィクションですが『こうしてイギリスから熊がいなくなりました』という本もとてもおもしろかった。本当に興味が尽き

About Bear - クマについて

クマのイラストを目にするたびに不思議に思う。わりと恐ろしい生き物だと思うけど、そののそっとした穏やかな姿を見ると妙な親しみを感じてしまうから。そう感じるのはテディベアやクマのプーさんが理由かもしれないけど、やっぱり不思議に思ってしまうのである。 まあそれはさておき、この”nice life”と書かれた活版印刷のカードに描かれた白熊にもやさしそうな気配が漂っている。ブルーのベストとオレンジ色の蝶ネクタイがなかなか様になっているし、人なんて一度も襲ったことなんかないですよと

the bear in the forest - 森のクマ

やさしげなクマの横顔が素敵なHiromi Chikaiさんの作品のポストカード。 この森の中に溶け込んで一体となっているような作品は宮沢賢治の『なめとこ山の熊』の本の表紙に使われた絵のようです(これはカードですが、実際の作品はもっと迫力があるのだろうなと思います)。 お気に入りのカードなのでどういった額装を施せばいいか小一時間悩んだところで、ふと少し前に訪れた神戸の旧グッゲンハイム邸の壁面に飾ってあった大型の額のことを思い出しました(写真をうまく撮れなかったので、

document hunter - クマの額装の素材

本号のテーマはクマ。クマをモチーフにした素材を集めてみました。 Aiko Fukawaさんのクリスマスのグリーティングカード。立体的な作りになっていて、あいだに薄い紙がはさまれています。 Yoko Sueyoshiさんのポストカード。シロクマの姿が印象的で次の冬にでも額装したいなと思っています。 ショーン・タン展で購入したポストカード。実際の作品はとても大きなもので迫力がありました。この絵は構図というか、全体のなかでクマと女性のいる位置のバランスがすてきだなと。額装的に

camping - キャンプ

キャンプが流行っているらしい。それもひとりで行くソロキャンプ。そのせいか街のなかでキャンプ用品を目にする機会が心なしか増えた気がする。 生まれた時からインドア派なわたしはキャンプ、それもひとりきりのソロキャンプなど恐れ多いにもほどがあるわけで、自分がその世界観のなかにいることを想像できない。 火を熾すところからどうすればいいものか、虫たちに囲まれたらどうするのか、深い夜の闇を前にして心細くなったりしないだろうか、と行けと命じられたわけでもないのに心配事ばかり浮かん

The Other Day, I Met a Bear - 森のクマさん

16号のクマ特集で作った”アイスランドスケープ”のカードと同じときに手に入れた北欧のポストカード。 のそっとした茶色い毛のクマの姿を想像すると、見たこともないのに森の主のような印象をおぼえる。このカードのクマたちはどこかおっとりとした感じで、どうぞわたしたちの森へと来てくださいと招待してくれているようにも見える。もちろん招待状が送られてきてもいかないと思うけど。 “アイスランドスケープ”の額装が氷の国の昼の明るさを表現しているように感じたので、こちらのカードに施す額装