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【おうちで発酵・漬物】#21 何故かかつおに似た風味!山北の直売所で発見「かつお菜(勝男菜)」でうまみたっぷり、シンプルな漬物を漬ける

GW後半に山北へドライブした際、「道の駅山北」で初めて見る名前の菜っ葉発見。

「かつお菜」。
初めて聞く名前である。併記されている漢字表記「勝男菜」もこれまで見たことがない。
ただ、「うまみたっぷり」というポップから想起されるのは明らかに「鰹」。色が淡くてサラダ菜っぽい葉の感じだが、これがどんな旨味を含むのだろう?本当にかつおに似た味なのだろうか。気になる。
価格もとても安いし鮮度も良さそう。試しに一束買ってみた。

帰りの車内で少し調べたところ、「かつお菜」の名の由来は諸説あるものの、雑煮や汁物に使うとかつおだしの必要がないほど旨味や風味が出るから、ということらしい。漢字表記は縁起を担いで後からこう書かれるようになったとか。

主には福岡~佐賀あたりの特産野菜のようで(漢字表記がとてもそれっぽい)、ならば高菜に似ているのかな?
高菜は神奈川でもよく育てられ、秋から春にかけて直売所で目にする機会の多い葉野菜のひとつ。同じ福岡特産のかつお菜も育ちやすいのかもしれない。

Wikipediaによると、やはりアブラナ科カラシナ類に属する高菜の品種群の一種だそうだが、特に嬉しいのは栄養価。「小松菜やからし菜、高菜などに比べて100g中のカルシウム含有量は多い。中肋以外の部位にルテインβ-カロテンクロロフィルなど、中肋の部位にビタミンCを多く含む」そう。

旨味が多いのはアミノ酸が豊富だからで、その辺りを汁物にして試したいとも思ったが、おすすめレシピを探すと福岡の方はおおむね「漬物にすると美味しい」と仰る。

YouTubeで「かつお菜」を検索しても漬物をすすめる方が多かったので、最もシンプルな漬け方で試してみよう。
なお、そのままの状態でも少し味見したかったので少量は軽く茹で、醤油と塩昆布で和えてみた。あくやくせが少なく、優しい感じの味。高菜のような辛味は感じられず、より使いやすい野菜のようだ。

という訳で、残りのかつお菜を洗って半日ほど天日干しした後、重量の3%未満の塩を振りながらジッパー袋に詰めていき、小口切りの赤唐辛子も加えて、水分が出て来るまでぎゅっぎゅっと揉む。

菜っ葉って塩もみするとほんとに少量になりますよね

水分が出てきたら空気を抜きつつファスナーを閉め、初日は重石をしてより水気が出るように。
その後2日ほど常温で漬けた後、冷蔵庫へ移した。量が少ないので2日程度で十分味は染みたと思うが、いくらか発酵もさせたかったので数日常温に置いた。少しだけ色が変わり、若干発酵しかけたかな?という感じの匂い。

美味しそう

冷蔵庫に移して2日めに切ってみた。
やや固い茎の根元に近い部分は小口に、それ以外の部位は食べやすい長さにそろえて切る。

こうして見るとやはり高菜に似ている。が、神奈川県産の高菜を買って漬けた時と同様、やはり九州で見る本場の高菜(菜っ葉の状態)と比べてサイズはかなり小さく、葉も薄め。神奈川県だとそうなるのか、或いは春だからか。それとも直売所で売りやすいように敢えて小さいうちに収穫しているのかしら。

さてさて、味見。

見た目よりもかなり美味しいです。確かに「かつお」っぽい旨味!

うん、美味しい。
漬け期間が短いのでフレッシュな野菜のような感じも残りつつ、高菜漬に似た旨味や熟成感も感じられる。唐辛子を入れて漬けたのでピリッとした辛味もあって、ごはんによく合う味。
軽く発酵させたので少し野沢菜っぽい感じもある。かなり美味しい。

茹でて食べた時と比べるとぐっと旨味が増し、確かにかつおぶしに似た風味も奥の方から感じられる。やはり味が凝縮する漬物が正解かも知れない。ちょっと癖になりそうな味だ。
なるほど、これが「かつお菜」たる所以か…。面白いですね。動物性の材料は全く使っていないのに。

今回は買った量が少なかったので殆ど漬物にしてしまったけれど、もしまた買える機会があれば、今度は福岡風のお雑煮や煮物も試してみたい。

菜っ葉の世界、面白いですね。

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