龍安寺 道

美味しい酒、美味しい肴を求めて、今日も彷徨う。 関西在住。

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記事一覧

東大生の就職先について

東大生は、就職活動をするにあたっては、有利な選択肢をいろいろと自由に比較検討できる立場であることから、彼らの選ぶ進路を見れば、その時点における「美味しい」職業ラ…

龍安寺 道
1日前
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「チャリカスママ」騒動のその後について

前に、いわゆる「チャリカスママ」騒動に対する世間の過剰とも思われる反応について記事を書いたところ、自分でも信じられないくらいに多くの人に読まれることとなった。 …

龍安寺 道
1日前
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「環境にやさしい」について

僕は、「環境にやさしい」という言葉を聞くと、何やら警戒してしまうし、そういう言葉を使う相手を疑いの目で見てしまう。正直なところ、こういう言い回しを、あまり軽々に…

龍安寺 道
4日前
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「空海展」について

昨日、「奈良国立博物館」にて開催中の「空海展」を鑑賞した。 実は、昨年から、「四国八十八ヶ所」を少しずつ回り、先日、無事に回り終え、高野山へのお礼参りも済ませた…

龍安寺 道
5日前
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福岡について③

以前、僕の福岡愛について語った記事を書いたことがある。銀行員時代の約2年ほど、業務都合で福岡に赴任することとなり、まだ小さかった子どもたちも伴って、福岡に住んで…

龍安寺 道
9日前
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大学の学費について

「国立大の学費を年150万円に上げるべきだ」という趣旨の、慶応義塾の塾長の提言に対して、世間が騒がしい。もちろん、その多くは、批判的な声である。 私学の雄である慶…

龍安寺 道
11日前
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共同親権について

離婚後に父母双方が子の親権を持つ「共同親権」を導入する改正民法が17日、参院本会議で成立した。親権を巡る家族法制の見直しは77年ぶりで、26年までに施行する他、施行前…

龍安寺 道
2週間前
14

「光る君へ」について

大河ドラマ「光る君へ」の視聴率は、歴代の大河ドラマと比較すると、あまり芳しいとは言えないようである。 今の世の中だと、リアルタイムで視聴しない人も少なくない。ビ…

龍安寺 道
2週間前
14

財政赤字について

世の中は、誰かが借金をすると、それは誰かの資産になるものである。マクロ経済というものの基本に基づけば、そういうことになる。昔から言われるとおり、「金は天下の回り…

龍安寺 道
2週間前
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円安について

円安は、本当に良くないのだろうか? 85年9月の「プラザ合意」前には、1ドル235円だったが、発表翌日の9月23日から1日24時間以内でで、約20円下落して、それから1年程度で…

龍安寺 道
2週間前
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『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』について

どこかで見た書評で紹介されていた、『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』を読了。 バブル期の少し後に、日本でも銀行員や元銀行員の手による…

龍安寺 道
3週間前
3

タワマンについて

タワマンと呼ばれる超高層マンションは、もともとの定義によれば、高さ60メートルを超えるマンションの総称とされている。日本におけるタワマンの第1号は、76年に住友不動…

龍安寺 道
3週間前
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メガバンクの中途採用について

1年ほど前に、日本のメガバンクが、伝統的な「新卒一括採用」から、徐々に「中途採用」にシフトしつつあるという話についての記事を書いた。 そうした流れは、その後も、…

龍安寺 道
1か月前
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「チャリカスママ」騒動について

しばらく前に、「チャリカスママ」に関する騒動があった。 この事件では、ドライブレコーダー動画がSNSに投稿されたのであるが、ママチャリに乗った女性が道路の右側を走…

龍安寺 道
1か月前
39

自治体消滅について

民間の「人口戦略会議」によれば、50年に市区町村の4割が消滅しかねないのだという。 「消滅可能性」がある自治体というのは、何も地方の過疎地だけではなくて、近畿2府4…

龍安寺 道
1か月前
17

FC町田ゼルビアについて

昨シーズンまで、J2に在籍していた「FC町田ゼルビア」が、J1で大活躍している。本日現在で、1位をキープしている。開幕当初、ここまで頑張るとは、おそらく誰も予想してい…

龍安寺 道
1か月前
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東大生の就職先について

東大生の就職先について

東大生は、就職活動をするにあたっては、有利な選択肢をいろいろと自由に比較検討できる立場であることから、彼らの選ぶ進路を見れば、その時点における「美味しい」職業ランキングみたいなものが、浮き彫りになって来ると言えるかもしれない。

過去においては、東大、特に東大法学部出身者の進路と言えば、「キャリア官僚」というのが、長らくの代表格であった。

たしかに仕事はキツイし、若い頃は給料も安いのかもしれない

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「チャリカスママ」騒動のその後について

「チャリカスママ」騒動のその後について

前に、いわゆる「チャリカスママ」騒動に対する世間の過剰とも思われる反応について記事を書いたところ、自分でも信じられないくらいに多くの人に読まれることとなった。

この「チャリカスママ」が、あまり公共マナーの良くない、民度低めの女性であることは否めないものの、彼女に対する世間のバッシングは、明らかにやりすぎであり、度を越している。

ネットの世界でありがちなことだが、当事者でもない人間が、過剰な正義

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「環境にやさしい」について

「環境にやさしい」について

僕は、「環境にやさしい」という言葉を聞くと、何やら警戒してしまうし、そういう言葉を使う相手を疑いの目で見てしまう。正直なところ、こういう言い回しを、あまり軽々に使ってもらいたくない。

前にも書いたことだが、「再生可能エネルギー」と呼ばれて、世間で「善玉」扱いされている発電方法、たとえば、太陽光、風力、波力、水力、バイオマス等の多くは、「エネルギー収支」、つまり、発電設備の製造・稼動・管理・修理・

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「空海展」について

「空海展」について

昨日、「奈良国立博物館」にて開催中の「空海展」を鑑賞した。

実は、昨年から、「四国八十八ヶ所」を少しずつ回り、先日、無事に回り終え、高野山へのお礼参りも済ませたところである。自分の中では、ちょっとした「空海ブーム」が続いているので、そのノリのまま、「空海展」も観ておこうと思った次第である。

元来、あまり信仰心はない。正直なところ、神も仏もピンと来ない。既存の宗教というものは、「何かにすがりたい

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福岡について③

福岡について③

以前、僕の福岡愛について語った記事を書いたことがある。銀行員時代の約2年ほど、業務都合で福岡に赴任することとなり、まだ小さかった子どもたちも伴って、福岡に住んで以来、福岡は、僕にとっての心の故郷である。

最近、京大の経済学の先生が、「2120年の日本は、人口が江戸時代レベルまで減り、都市は激減し、栄えるのは東京と福岡だけになる」という説を発表した話を新聞で読んだ。

その先生が主張する、東京・福

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大学の学費について

大学の学費について

「国立大の学費を年150万円に上げるべきだ」という趣旨の、慶応義塾の塾長の提言に対して、世間が騒がしい。もちろん、その多くは、批判的な声である。

私学の雄である慶應の塾長の発言であることが却って災いしたのか、「国立大学のことを、あれこれ言う前に、お前のところの学費を値下げしろや」といった、感情的なリアクションも少なくないようだ。

だが、この記事などをよく読むと、彼の言うことにも一理あるなあと思

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共同親権について

共同親権について

離婚後に父母双方が子の親権を持つ「共同親権」を導入する改正民法が17日、参院本会議で成立した。親権を巡る家族法制の見直しは77年ぶりで、26年までに施行する他、施行前に離婚した夫婦も共同親権を選べるという。

とはいえ、従来の単独親権がなくなるわけではなく、共同親権または単独親権を選択できるということである。判断基準は、「子の利益」であり、意見が折り合わない場合は、家裁に申し立てて判断を仰ぐことに

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「光る君へ」について

「光る君へ」について

大河ドラマ「光る君へ」の視聴率は、歴代の大河ドラマと比較すると、あまり芳しいとは言えないようである。

今の世の中だと、リアルタイムで視聴しない人も少なくない。ビデオ録画したり、「NHK+」で視るという人もいるだろう。したがって、リアルタイム視聴率の数字自体、もはやあまり参考にはならないようにも思う。お茶の間で家族そろってテレビを視聴する時代ではないからである。

と言うのも、僕の周囲の人たちの間

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財政赤字について

財政赤字について

世の中は、誰かが借金をすると、それは誰かの資産になるものである。マクロ経済というものの基本に基づけば、そういうことになる。昔から言われるとおり、「金は天下の回り物」なのである。

日本の財政赤字は、いかにもすごく悪いことのように目の敵にされて、すぐにでも日本政府は破綻するかのように騒ぐ人がいるが、日本政府が赤字であるということは、民間部門(企業とか家計とか)が黒字であることの裏返しに過ぎない。

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円安について

円安について

円安は、本当に良くないのだろうか?

85年9月の「プラザ合意」前には、1ドル235円だったが、発表翌日の9月23日から1日24時間以内でで、約20円下落して、それから1年程度で急速な円高が進行して、150円台で取引されるようになった。

そういう意味では、円安が進行したとはいえ、当時の水準に戻っただけであるとも言える。

円安に進むと、輸出産業にとっては追い風が吹くと言われる。ドル建て換算で、商

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『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』について

『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』について

どこかで見た書評で紹介されていた、『ゴールドマン・サックスに洗脳された私 金と差別のウォール街 』を読了。

バブル期の少し後に、日本でも銀行員や元銀行員の手による、いわゆる「暴露本」が何冊も出版されたものであるが、路線としては、まあ似たようなものである。

それでも、本書に書かれている対象が、天下のゴールドマン・サックス(GS)であり、著書が、同社の元マネージング・ディレクター(MD)という、上

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タワマンについて

タワマンについて

タワマンと呼ばれる超高層マンションは、もともとの定義によれば、高さ60メートルを超えるマンションの総称とされている。日本におけるタワマンの第1号は、76年に住友不動産がさいたま市(当時は、与野市)に建てた分譲マンション「与野ハウス」(21階建て、高さ66m)である。

「与野ハウス」は、完成後、既に50年近くが経過しており、建物自体だけではなく、住民の高齢化も進んでおり、「2つの老い」が由々しき問

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メガバンクの中途採用について

メガバンクの中途採用について

1年ほど前に、日本のメガバンクが、伝統的な「新卒一括採用」から、徐々に「中途採用」にシフトしつつあるという話についての記事を書いた。

そうした流れは、その後も、停滞することなく、それどころか、今や新卒採用を上回る勢いであるという。

もともとが、「新卒一括採用」というのは、日本固有の文化みたいなものであり、「終身雇用制度」「企業別組合」「年功序列制」という、「三種の神器」とリンクして、「JTC」

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「チャリカスママ」騒動について

「チャリカスママ」騒動について

しばらく前に、「チャリカスママ」に関する騒動があった。

この事件では、ドライブレコーダー動画がSNSに投稿されたのであるが、ママチャリに乗った女性が道路の右側を走行しており、自動車に向かって威嚇すると思われる様子が記録されていた。動画で晒されている態度が、あまりにふてぶてしいことから、「チャリカスママ」と呼ばれているらしい。

もちろん、自転車の右側通行は道路交通法で禁止されている。自転車の右側

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自治体消滅について

自治体消滅について

民間の「人口戦略会議」によれば、50年に市区町村の4割が消滅しかねないのだという。

「消滅可能性」がある自治体というのは、何も地方の過疎地だけではなくて、近畿2府4県でも、全体の41%にあたる81市町村が該当し、門真市など11市町が新たに加わったという。

この記事に対する世間の反応は、「たいへんだ、何とかしないと」といった感じの論調が多いようであるが、僕はそんな風には思わない。

少子高齢化が

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FC町田ゼルビアについて

FC町田ゼルビアについて

昨シーズンまで、J2に在籍していた「FC町田ゼルビア」が、J1で大活躍している。本日現在で、1位をキープしている。開幕当初、ここまで頑張るとは、おそらく誰も予想していなかったに違いない。

スタイルはシンプルであり迷いがない。典型的な堅守速攻スタイルである。しぶとく守って、数少ないチャンスに素早く攻める。パスを細かくつなぐようなプレーはしない。逆にクロスは多い。ボールを保持せず、激しいボディコンタ

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