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鈴たち(冬眠の短歌)
改札のないまちで待ち合わせするとき 一個だけ鈴を持つこと
でたらめに雪をすくって投げつける ボンボボンボン ラブレタがきた
くまのマグカップ倒してお茶を飲む 夜中いっぱい まっ白の床
わたしたち死んでもふたたび蘇る 小指の皮をむしりにだけ来る
ほんとうは便りがなくて何もない 夜ふかしばかりで奥歯がずれる
鈴の音が聴こえたらすぐダンクする 無音のバスケで年が暮れたよ
ソウシキドリを追い払う記号
夜さめやらぬとおくの陰に
一羽のソウシキドリがいた
まっくろのつばさ まっしろのからだ
ソウシキドリ
ソウシキドリがでることは不吉
わたしたちは
あめ やわし そむ
そういったことばを交わす
さらに綿菓子の袋のなか
深刻な炎を焚き上げて
すべてをなかったことにする
かれらのベッドへ飛ばすやりかたで
ソウシキドリを追い払う記号
エチケット まちがえた
クリケット
まちがえた
ソ