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中1息子と小3娘を持つ母。在宅仕事4年目。 PCが苦手な元エンジニア。SEワーママ→海…

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中1息子と小3娘を持つ母。在宅仕事4年目。 PCが苦手な元エンジニア。SEワーママ→海外で専業主婦→事業会社でITディレクター。 2023年からは読書記録中心、雑多にゆるゆる書いてます。

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今年読んだ160冊からベスト本を決める

今年のベスト本を決めたいなと思って早一ヶ月。 まもなく2023年が終わるので、ベスト10を決めてみた。 振り返って読んでよかったなと思える本、学びが深かった本、先入観を…

なしこ
5か月前
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「自分を変えなきゃ」の永久ループを抜け出す

この前、自分より10歳くらい下の人と本の話をする機会があった。 彼は「自己啓発本とか仕事に役立つ本、スキルアップできそうな本ばかりを読んじゃうんですよね」と言う。 …

なしこ
1日前
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【読書記録】自閉症のうた

おすすめ度 ★★★★★ 東田直樹さんの本は3冊目。まっすぐで清廉な文章がすばらしくて毎回感動してしまう。 (これとは別に「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」も読んだの…

なしこ
2日前
7

【読書記録】人類の物語 ヒトはこうして地球の支配者になった

おすすめ度 ★★★☆☆ あの「サピエンス全史」の著者が子ども向けに書いた物語で、子どもに読ませてみたいと思って借りた。 「サピエンス全史」読んでないのだけど、な…

なしこ
3日前
10

【読書記録】「ひとり終活」は備えが9割

おすすめ度 ★★☆☆☆ おひとり様を悠々自適に楽しんでいる、母のために勉強しておこうと思い、読んだ。 我ながら心配性の娘だ。 母は、子育てが終わってすぐに熟年別…

なしこ
4日前
14

【読書記録】シッダルタ (ヘルマン・ヘッセ)

おすすめ度 ★★★★☆ 先日仏教の話を読んで、仏教おもしろいなーと思っていたら、ヘルマンヘッセの「シッダルタ」をお勧めされた。 勧めてくれた人が、すごく生き方が…

なしこ
5日前
7

【読書記録】ブロックでなんでもつくる!ビルダーの頭の中

おすすめ度 ★★★★★ レゴのすごい作品見てると、「作った人の頭ん中どうなってるんやろな」と思う。 その頭の中を見せてくれるというすごい本。 こちらも毎日小学生…

なしこ
10日前
14

【読書記録】児童書 ほんとにともだち?

おすすめ度 ★★★★★ 毎日小学生新聞には、毎週おすすめの新刊コーナーがあり、低学年・中学年・高学年それぞれに向けて1冊ずつおすすめ書評が書かれている。 子ども…

なしこ
11日前
10

【読書記録】だから仏教は面白い!

おすすめ度 ★★★☆☆ 仏教は、以前読んだ「怒らないこと」シリーズで興味を持つようになった。 「神様を信じれば救われる」的な宗教にうさんくささを感じていたのだけ…

なしこ
12日前
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【読書記録】思春期の男の子が親に求めていること

おすすめ度 ★★★☆☆ こういう本はもうお腹いっぱいになるほど読んでいるのに、見かけるとつい読んでしまう。それほど一筋縄ではいかないのが子育てなのか。 タイトル…

なしこ
2週間前
12

【読書記録】ごはんぐるり

おすすめ度 ★★★★☆ 「西加奈子さんのノンフィクションは好きだけど、小説は苦手派」にちょうどいいのがエッセイ。軽やかな文章と、美味しそうな食べ物で息抜きできて…

なしこ
2週間前
18

【読書記録】傘のさし方がわからない

おすすめ度 ★★★★★ これで岸田奈美さんの既刊本コンプリート! 「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の続編。 今回もたくさん笑かしてもらった。…

なしこ
3週間前
12

【読書記録】存在しない女たち

おすすめ度 ★★★☆☆ ボリューム系フェミニズム本。量も質もすごいので、少しずつ読んで2週間以上かかった。ふぅ。 原題はinvisible women、副題は「Exposing data b…

なしこ
3週間前
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【読書記録】朔と新

おすすめ度 ★★★☆☆ 毎日小学生新聞の書評に載っていて、息子が読んでみたいというので借りてみた。 借りたはいいものの、息子はプロ野球名鑑に夢中で読む気配がない…

なしこ
1か月前
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【読書記録】成瀬は天下を取りにいく

おすすめ度 ★★☆☆☆ 本屋大賞をとった話題作をたまたま借りられたので読んでみた。 可愛い表紙と「最高の主人公!」という帯に期待したのだけど、私にはイマイチ魅力…

なしこ
1か月前
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【読書記録】サキの忘れ物

おすすめ度 ★★★★★ 大好きな津村記久子さんの短編集である。 津村さんが紹介していた「サキ短編集」が面白かったので「津村記久子 サキ」で検索したらこの本が引っ…

なしこ
1か月前
5
固定された記事

今年読んだ160冊からベスト本を決める

今年のベスト本を決めたいなと思って早一ヶ月。 まもなく2023年が終わるので、ベスト10を決めてみた。 振り返って読んでよかったなと思える本、学びが深かった本、先入観を覆してくれた本、色々あったなぁ。 今年のベスト本 1位:くもをさがす ダントツ一位。この本に出会えてよかった。言葉のひとつひとつが今の自分にビタっとはまる。私のためにかいてくれたんじゃないかと思うほど。 きっと読み返す度に新しい感動があると思って、紙で買いました。 2位:ヘルシンキ 生活の練習 「くもを

「自分を変えなきゃ」の永久ループを抜け出す

この前、自分より10歳くらい下の人と本の話をする機会があった。 彼は「自己啓発本とか仕事に役立つ本、スキルアップできそうな本ばかりを読んじゃうんですよね」と言う。 わかる。 確かに、20代までそういう本ばかり読んでいた。 自分に足りないものは何か、もっと実力をつけなければ、という焦燥感が常にあった。 いくつか本を紹介したら、「僕もそういう教養がつくような本を読まなきゃな〜」と言う。 素直でいい子だなと思うと同時に、それも「自分に足りてないものを探してない?」と少し引っかか

【読書記録】自閉症のうた

おすすめ度 ★★★★★ 東田直樹さんの本は3冊目。まっすぐで清廉な文章がすばらしくて毎回感動してしまう。 (これとは別に「自閉症の僕が飛び跳ねる理由」も読んだのに記録つけてなかった!) 重度の自閉症者である東田さんのエッセイと、同じく自閉症の息子を持つ作家ディヴィッド・ミッチェルさんとの往復書簡。そして、短編小説2本。 エッセイも往復書簡も素晴らしいのだけど、まず先に小説の素晴らしさを語りたい。 読んだ後、しばらく頭がじいんとして呆けてしまうほどよかった。 短編:自閉

【読書記録】人類の物語 ヒトはこうして地球の支配者になった

おすすめ度 ★★★☆☆ あの「サピエンス全史」の著者が子ども向けに書いた物語で、子どもに読ませてみたいと思って借りた。 「サピエンス全史」読んでないのだけど、なるほどこういう思想なのねという入門書として良いと思う。 ただ、子どもに理解できるかは疑問、というか多分無理。 単純に人間の歴史ではなく、宗教や社会思想の話が根底にあるので、読むことはできても理解するのは難しいと思う。 全編ふりがなは振ってあるけどね。 物語を作る力 この本の大きなテーマは、人間(サピエンス)は

【読書記録】「ひとり終活」は備えが9割

おすすめ度 ★★☆☆☆ おひとり様を悠々自適に楽しんでいる、母のために勉強しておこうと思い、読んだ。 我ながら心配性の娘だ。 母は、子育てが終わってすぐに熟年別居を選択し、その後父が亡くなって晴れておひとり様になった。生まれ育った沖縄で、一人暮らしをしている。 今はとても元気だが、数年前、父の介護や財産整理、葬儀など一通り経験したので大変さを知っている。 * 本は、病気になる前にできること、認知症になる前にできること、といった生前の話から、遺言や贈与など死後の手続きに

【読書記録】シッダルタ (ヘルマン・ヘッセ)

おすすめ度 ★★★★☆ 先日仏教の話を読んで、仏教おもしろいなーと思っていたら、ヘルマンヘッセの「シッダルタ」をお勧めされた。 勧めてくれた人が、すごく生き方が自由で深くて素敵な人なのだけど、その人を彷彿とさせる、自由で深くて、面白い作品だった。 ヘッセ、推しの二次創作 最初に言っておくと、これはまったく仏典の事実と関係ない100%フィクションである。 ブッダを敬愛したヘッセの、いわゆる「推しの二次創作」だ。 シッダルタはあのブッダではないし、むしろ作中に本物(?)

【読書記録】ブロックでなんでもつくる!ビルダーの頭の中

おすすめ度 ★★★★★ レゴのすごい作品見てると、「作った人の頭ん中どうなってるんやろな」と思う。 その頭の中を見せてくれるというすごい本。 こちらも毎日小学生新聞のおすすめ新刊コーナーにのってて、息子が好きそうなので読ませてみた。 最初のページから、カラーでレゴ作品が満載で、興奮する。すごい。 息子とキャッキャしながら見た。 * 有名な作品だから、知っているかもしれないけど例えばこれ↓ 本の中身は、ビルダーである三井淳平さんの自伝で、レゴとの出会いから今の仕事に至る

【読書記録】児童書 ほんとにともだち?

おすすめ度 ★★★★★ 毎日小学生新聞には、毎週おすすめの新刊コーナーがあり、低学年・中学年・高学年それぞれに向けて1冊ずつおすすめ書評が書かれている。 子どもの目に留まるように、切り抜いてトイレの壁に貼っておくと「お母さん、今週の新刊のコレ読んでみたい」と言ってくる寸法だ。 子ども向けの本を選ぶのは難しいので、助かっている。 本著「ほんとにともだち?」もこの流れで、小3娘の目にとまった。 小学校2〜3年生向けで、心温まる話。 道徳の教科書に載せてもいいんじゃないかな

【読書記録】だから仏教は面白い!

おすすめ度 ★★★☆☆ 仏教は、以前読んだ「怒らないこと」シリーズで興味を持つようになった。 「神様を信じれば救われる」的な宗教にうさんくささを感じていたのだけど、仏教はちょっと違うのかも?と感じたきっかけの本だ。 「怒らないこと」はその名の通り、怒りにフォーカスした内容だったけど、仏教へのほのかな好奇心から、図書館で手に取ってみた。 難しい! 前書きに、「入門中の入門」レベルと書いてあったので、なめてかかったら全然意味がわからなくて焦った。宗教に難しい理論があること

【読書記録】思春期の男の子が親に求めていること

おすすめ度 ★★★☆☆ こういう本はもうお腹いっぱいになるほど読んでいるのに、見かけるとつい読んでしまう。それほど一筋縄ではいかないのが子育てなのか。 タイトルに「男の子」とかいてあるところは引っかかる。だが、内容は性別あまり関係ない。女の子バージョンもあるのかな。なんで分けるんだろ。 著者が3000組の親子の相談を受けてきたセラピストなので、出てくる事例はリアル。 うちはまだ中1なので、反抗期チラホラ程度だけど、「ああ、こんな風になるのか」という心の準備ができるので事

【読書記録】ごはんぐるり

おすすめ度 ★★★★☆ 「西加奈子さんのノンフィクションは好きだけど、小説は苦手派」にちょうどいいのがエッセイ。軽やかな文章と、美味しそうな食べ物で息抜きできて、とても良かった。 * 食べ物の話を読むのが好きだ。 小説でも好きだし、グルメ漫画も好きだ。 同じようなことを西さんも書いていて、嬉しくなった。 そう、時に活字のごはんは、本物のご飯よりも美味しそうに感じられる。 外国の、聞いたこともない食材や料理に憧れてヨダレが出る感覚、わかる。 「パンプティング」に憧れ、実物

【読書記録】傘のさし方がわからない

おすすめ度 ★★★★★ これで岸田奈美さんの既刊本コンプリート! 「家族だから愛したんじゃなくて、愛したのが家族だった」の続編。 今回もたくさん笑かしてもらった。 笑いは前半に寄っていて、スズメバチをルンバで撃退したり、自由が丘でマルチに狙われたりと、岸田さんの凶運を掴む才能に驚かされる。凶運を強運にできるから、物書きでよかった(のか?) 後半はじわじわとじんわりくる話が多い。好きだったものを備忘録。 * 私は、特に岸田さんと弟の関係が好きだ。 弟さん、ほんといい人

【読書記録】存在しない女たち

おすすめ度 ★★★☆☆ ボリューム系フェミニズム本。量も質もすごいので、少しずつ読んで2週間以上かかった。ふぅ。 原題はinvisible women、副題は「Exposing data bias in a world designed for men=男性向けにデザインされた世界のデータバイアス」とあるように、この本はデータ、データ、データに次ぐデータである。 社会のあらゆるところに潜むジェンダーバイアス、目に見えないもの、意識すらしていないものを徹底的に、重箱の隅を突

【読書記録】朔と新

おすすめ度 ★★★☆☆ 毎日小学生新聞の書評に載っていて、息子が読んでみたいというので借りてみた。 借りたはいいものの、息子はプロ野球名鑑に夢中で読む気配がないので、私が読んだ。 青春小説としての完成度は高いと思う。事故で失明した兄と、その事故を自分のせいだと思い苦しむ弟が、ブラインドマラソンをする物語。 ストーリーのテンポも良く、わかりやすい。 大きな事件はないけど、文章も綺麗で、視覚障害というテーマも上手く描けている。終わり方も爽やか。 小説好きの中高生におすすめでき

【読書記録】成瀬は天下を取りにいく

おすすめ度 ★★☆☆☆ 本屋大賞をとった話題作をたまたま借りられたので読んでみた。 可愛い表紙と「最高の主人公!」という帯に期待したのだけど、私にはイマイチ魅力がわからなかった。 本屋大賞受賞作様に真っ向から文句をつける勇気もない。でも何がいいのかよくわからない。わからない時は人に聞く。ということで、他の人の書評を読んでみることにした。 他の人の書評で書評を書くってどうなんだと自分でも思うけど、お許しいただきたい。 * まず、この小説の魅力は「軽さ」と「明るさ」にある

【読書記録】サキの忘れ物

おすすめ度 ★★★★★ 大好きな津村記久子さんの短編集である。 津村さんが紹介していた「サキ短編集」が面白かったので「津村記久子 サキ」で検索したらこの本が引っかかった。 些細なことをじっと見つめて緻密に描き切るテイストが、サキと津村さんは似ていると思う。 特に好きだったものを紹介する。 サキの忘れ物 サキ短編集を喫茶店に忘れるお話。話に出てくるサキの話が「あー!あの話ね」「読んだ読んだ!」ってなる謎の優越感があった。主人公がいい子なので、話としてはそんなに。私、も