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「今、山の中なんで裁判行けないです」居場所を嘘ついて出頭拒否。法曹三者と警察の大変さが伝わる裁判。 傍聴小景 #121(公務執行妨害)
裁判のイメージと聞かれたら、人それぞれかとは思います。
しかし、裁判を受ける、もしくは自ら起こすとなれば「大変なこと」と意見が大多数の意見としては間違いないのではないでしょうか。
しかし、その大変な裁判ですが、定期的にすっぽかしちゃう方がいます。
人ですから本当にうっかりということもあります。
裁判所なんてどこにあるかわからない。建物に入ったけど、どこへ行ったらいいのやらという人もいます。ま
新設された「不出頭罪」の適用。不出頭の理由に思わず「今後増えそう...」と思ったり 傍聴小景 #120(覚醒剤取締法違反、刑事訴訟法違反)
悪いことをしたら、それ相応の罰を受けることに1ミリも異論はないのですが、刑を受ける前の身柄拘束って結構堪えるんだろうなと思っています。
1~2日で釈放される人もいれば、2~3ヶ月の人、もしくは判決までずっとという方もいらっしゃいます。中には無実の方もいらっしゃいます。
普段と異なる環境に身を置いているという状況はもちろんですが、社会との接点が断たれることのストレス、不安というのはとてもとても普通
「再犯の可能性は全くありません」猶予判決から同年の犯行に、弁護人はどう立ち向かったのか? 傍聴小景 #119(売春防止法違反)
裁判の中で、たまに出るフレーズであまり好きでない言葉がありまして。
弁護人による「再犯の可能性はありません」というもの。
そりゃあ僕も、裁判時の被告人の思いが嘘だとは思いませんが、可能性がないと言い切るのって、逆に勘繰りたくなっちゃうんですよね。
さて、今回の裁判では、弁護人が「被告人の再犯の可能性は全くない」と言い切ったのですが、読者の皆様は果たしてどう思うでしょうか?というのが気になる話。
窃盗罪のみで求刑10年!?思わず滋賀に通った、被害者総数46名なのにニュースに一切出ない超大型事件 傍聴小景 #118(窃盗)
X(旧Twitter)では、傍聴のために遠出した場合、その裁判所の写真やどんな裁判やっているかなど様子を投稿しているのですが、フォロワーさんから「どうして、そんな滋賀県行っているの?」などと聞かれる時期がありました。
大津地裁といえば、このnoteでも書いた、元プロ棋士の被告人の裁判がありました。
それ以降も、とある裁判のために、大津に通っていたのです。
最初は、その棋士の裁判のために行った
令和なトレンドが裁判所にやってきた。航空法違反は、マイナー罪名ともピーチ事件とももう呼ばせない 傍聴小景 #117(航空法違反)
あまりnoteの方では前には出していませんが、私は「大人の人生交差点クラブ」という屋号で活動をさせていただいております。
この「交差点って何?」とよく聞かれます。
人生、経験、知識というのは、人それぞれの環境において発達させていくものですが、それらが交差したときに、新しい発見を生むことが多々あります。その気付きの喜びを得てもらえたらという思いでつけました。
なんか昔から、そうやって人や新しい事
人の戸籍を悪用?レアな罪名にはレアな事情がつきもので 傍聴小景 #116(戸籍法違反、名誉毀損、有印私文書偽造・同行使)
「住民トラブル」と「裁判」という言葉のセットで聞くと、民事裁判を思い浮かべるかもしれません。ですが、刑事裁判でもよく耳にするワードです。
「住民トラブルの結果、○○をしてしまった」という感じで。
過去に傍聴したものでいえば、ゴミ出しの指導がうるさい管理人に対してエアガンを本物の銃に見立てて突き付けて「殺す」と言った脅迫罪だったり、日常の生活音がうるさいので玄関ドアをハンマーで殴る建造物損壊などが
【社会人の意見を求む】これは会社の杜撰なルールの問題か、はたまた大きな犯罪か? 傍聴小景 #114(有印私文書偽造・同行使)
このnoteをお読みいただいている方やニュースをよく見る方は「執行猶予」という文字を目にすることが多々あると思います。懲役刑だけど、その「執行」を数年間「猶予」するからその間、別の過ちを犯さなければ、その懲役刑は受けなくていいというものです。
同じく猶予がつく言葉で「起訴猶予」という言葉もあるのですが、これは聞いたことがある人というのは少し絞られるのではないでしょうか。
被疑者が犯罪行為を起こし