皿 割子

35歳までに本を出すのが夢のライター/イラストレーター 大好きなファッションのこと👗 …

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35歳までに本を出すのが夢のライター/イラストレーター 大好きなファッションのこと👗 そして人生についてもりもりかきます! 毎週月曜日21時エッセイ「ファッション×パッション」を連載しています。

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外野は消える タビブーツは残る

不穏なタイトルで自分でもびっくり! 先日、こんなマシュマロを頂きました。 タビブーツについての漫画はこちら まずはいつも見て下さって本当にありがとうございます! とっても嬉しいです…! 「お高いアイテム、身の丈に合っているか悩む問題」 お気持ち、すごくわかります。私もタビブーツを購入する際は身の丈に合っていないのではと滝汗をかきました。 先日、某ブランドのSNSで 「可愛い服なのに、値段が可愛くありません。買いたいのに、学生には買えません」 という学生さんか

    • 完敗に乾杯

      先日SNSで「運動部に所属していた人のうち、プロの選手になれる人は一割以下であり、技術面においては学生時代の部活動に意味はない」という旨の投稿を見かけた。 これは決して運動部での活動が無意味であるという意味ではなく、 要は、技術よりも多くの人が見守る中で真剣勝負を行い、悔しくて眠れないくらいの挫折を味わうことが重要なのだという。 私はこれまでの人生で運動部に所属したことがない。 高校・大学と軽音学部に所属し、軽音学部がなかった中学では美術部に入った。 軽音学部も美術部も、か

      • リュウジが教えてくれたこと

        街を歩いていると、時々「何食べたらこんなにおしゃれになれるんだ?」という素敵な人を見かける。 きっと百貨店やセレクトショップじゃなくて、下町の商店街にあるミセス向けのお店に入ったとしても、自分に似合う一枚を見つけてしまうような人。 そういう人に出会うと、「素敵!」と興奮した後、圧倒的な自分との差に絶望しそうになる。 でも、ある時から「私ももっとおしゃれになれる!」と、今度はドキドキわくわくが止まらなくなるようになった。 そして、なりたい自分に近づいていけるファッションの楽しさ

        • 例えばそれが似合わなくとも

          「なんか汗くさそう」 学生時代、友人からおすすめされた“bacho”というバンド。 当時、暗く退廃的な音楽を好んで聴いていた自分にとって、 語りかけるように、叫ぶように歌われする音楽は馴染みがなく、 友人に感想を聞かれ、思わず口をついたのが冒頭の言葉だった。 「格好良いのになあ」という友人に共感できないまま、私は社会人になった。 毎日スーツに身を包み、慣れないヒールで歩く。 整髪料で七三に整えられた前髪、当たり障りのない薄化粧。 出張続きで家にも帰れず、身に覚えのないこ

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          ナカムラという男

          ナカムラくんが結婚した。 ナカムラくんは大学のゼミの同期で、あまり感情を表に出さない、 言葉を選ばずに言うと何を考えているのかわからない男だった。 ある時には教授がくれたベルギー土産の高級チョコを食べて 「なんかチロルチョコみたいやな」 と言ってその場を凍り付かせたこともあった。 卒業後は忘年会で年に一回会うくらい。 それがある日突然居酒屋に呼び出されたのだから、何かよっぽどのことがあるのだろうと、ビビりながら居酒屋へ向かった。2022年の夏ごろの話。 「彼女が欲しい」

          ナカムラという男

          赤い髪の女

          私には母が二人いる。 実際には紛れもなくたった一人の母なのだが、ある時を境に別人のようになったので、私の中には母が二人存在しているようなものなのだ。 小学校低学年まで、母はとても神経質な人だと思っていた。 それはあくまでイメージで、たくさん楽しい話をして、たくさん笑わせてくれていたはずなのだが、父に怒鳴られて俯く母の印象が強かった。 母は元々地元の小さな服屋さんでアルバイトをしていて、服を作るのが好きだったらしい。 私が幼い頃の母はギラギラとした赤髪だったので、洋裁が好き

          赤い髪の女

          ウォールマリア

          「昭和の雷親父」と聞くと、眉間に皺を寄せ、口を一文字に結び、腕を組んで仁王立ち…そんな姿を思い浮かべる人も多いだろう。 皆さんが思い浮かべたその男こそが、私の父である。 何か悪さをすると、雷が落ちたようにピシャリと怒号が落ちてくる。 なんなら悪さをしていなくてもその日の風向きによって雷は落とされる。 反抗期を迎えた兄は何度か父にボコボコにされていた。 兄も負けじと掴みかかるものの、中学生やそこらの体格ではまだ父には敵わない。 私はいつも、それはもうボコボコにされている兄を、

          ウォールマリア

          猫のキンタマ

          適応障害で、新卒で入社した会社を辞めた。 営業がダメだったので、今度は転職して事務員をやってみることに。 制服があり、ロッカールームで着替える。 ドラマでよく見るOLだ!と興奮した。 ロッカールームでも食堂でも、みんな合コンの話をしていた。 占いに行って、婚期をみてもらって…。 みんな、ロングの巻き髪で、パフスリーブのビジューがついたニットに、 膝丈のフレアスカート、そしてベージュのコート。 嘘だと思うかもしれないが、本当にほぼ全員が同じ見た目をしていた。 それらを脱いで、制

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          マジックアワー

          ちっちゃんという幼馴染がいる。 小学一年生から高校卒業までずっと同じ学校で、 何度か同じクラスになったこともあるけれど、教室ではほとんど話したことがない。 性格だって、服装だって、学校で行動を共にする友達のタイプだって、私たちはまるで似ていなかった。 それでも、おそらく人生で一番長い時間を過ごした友達はちっちゃんだ。 お互い両親が共働きで、土日も働いていたため、よく私の家で休日を過ごした。 朝来て、夜帰ることもあったし、そのまま泊まっていくこともあった。 ちょうど小学校高学

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          つむじだけが知っている

          新卒で入ったのは広告代理店。 私は営業マンになった。 前任者の不正受注が引き継ぎ後に発覚。 私だけが新人研修を欠席して、 社長、支社長、部長と共に謝罪行脚の旅に出ることに。 家に帰ることができずホテル暮らしになった。 客先でこれでもかと頭を下げる社長たちを見て、 折りたたみ携帯電話みたいだなあと、ぼんやり思った。 お客さんの「本当に悪いと思ってるんですか?」という声を、つむじで聞いていた。 事の発端である前任者というと、 最終出社日に 「僕はもっと高みを目指します!」

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          憎きフリルシャツ

          私は人生のほとんどをショートヘアで過ごしている。 パーマボブにしたりウルフにしたり、就職活動の時期には肩までの長さでハーフアップにしたりもした。 しかし人生の中で見ると本当にわずかな期間のことで、最近はもうずっとワンレンショートで定着している。 たまには違う髪型を、と思っても結局ショートヘアに落ち着いてしまうのだ。 両親が共働きだったこともあり、幼少期の大半の時間を兄と過ごした。 服はいつも兄のお下がりだった。 いつも遊び相手は兄だったので、言葉遣いや仕草も兄に似ていたかもし

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          ジレンマ

          「貴方にとって個性とはなんですか」 就職活動。似たようなスーツを着た大学生がずらりと並ぶ。 髪は顔に掛からないようにピンで留めること。 髪が長い場合は、なるべく低い位置でひとつに結ぶこと。 それまで後頭部の半分以を上刈り上げ、赤髪、青髪、銀髪… いわゆる「派手髪」と言われる髪型しかしてこなかった私は、就職活動に相応しい髪型の正解がわからなかった。 刈り上げていたショートヘアをなんとか肩まで伸ばしたものの、 どう処理して良いかわからずに、コメカミの位置でまとめてハーフアップ

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          皿 割子です。

          32歳になりました。 皿 割子になって5年。 バツイチになってから2年。 「35歳までに本を出す」という夢を宣言してから2年。 30歳からの2年間は本当に濃い時間で、 周囲の親しい人たちからも「変わったね」と言われるようになりました。 人間としては、充実の2年間。 じゃあ夢を追いかける皿 割子としては? そう、動画を始めてみたり、色々と挑戦してみたものの、 「君はそもそも何をされている方なの?」と聞かれたら、 「これを見てください」と言えるコンテンツはそんなに多

          皿 割子です。

          一切のネタバレを禁ズ

          アイシールド21が今週のジャンプに載っている。 2009年に連載終了したアイシールド21が!!2024年のジャンプに!!載っている!! もう大騒ぎである。 本当に悲しいことに今は手元にないけれど(実家に置いておいたらいつの間にか…)もちろん漫画は全巻持っていたし、画集も持っていた。 今は部屋に名シーンを額装して飾っている。 (↓それについてはこの記事を読んでみてね) SNSは見ない。ネタバレはもちろんのこと、どのキャラクターが登場するのか、読んだ方が何を感じたのか、そういっ

          一切のネタバレを禁ズ

          これでいいのだ

          11/25(土)・26(日)と、皿 割子として初イベントとなる蚤の市を開催しました! すっごく楽しみにしていたのに、前日になると「誰も来なかったらどうしよう」と急にナーバスに…。 時間を持て余さないようにiPadを持参し、「開催することに意味があるから!」と予防線も張りまくりでした。私は本当にそういうところがある。 実際は、iPadなんて取り出すこともなく、ほとんど座る時間もないほど沢山の方が来てくださって、本当にずっと驚いていた2日間でした。 そもそも今回蚤の市をやろうと

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          「ダサいかもしれない」とどう向き合うか

          マシュマロありがとうございます! 今回は 「ダサいかもしれない」とどう向き合うか について私なりに書いていこうと思います。 私はフォローしてくださっている方はもちろん、職場や友人にもオシャレでセンスに溢れた人に囲まれているので、 そんな人たちに向かって「私はファッションが好きです!」と公言していると、心の中ではやっぱり「その割にダサいな」と思われているんじゃないかとドキドキ。 特に職場なんかは、寝坊してしまってとにかく適当に選んだ服を着てほぼスッピンで出社することも

          「ダサいかもしれない」とどう向き合うか