左右社
2005年設立の、人文書・文芸書を中心に刊行する出版社です。左右社という社名は書家の石…
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ところで、愛ってなんですか? [第4回]
日曜日は、空が明るくなり始めたらBARを開けることにしている。朝はいい。姿の見えない鳥が鳴いていたり、昨日の続きを酔っている人がいたりする。人と世界、人と人との距離が、少しだけ離れている感じ。魂もまた、躰からちょっと遠くに行ってしまっているみたいだ。そんなとき、猫も人間も伸びをする。遊離した魂を元の場所に詰め直すみたいな静かな作業だ。
薄いひかりが積もったカウンターを眺めていると、からんとベルを
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はじめに 動かないものは何か。中東の動向を見る際のポイントである。つまり何が変わり、何が変わらないのか。変わらない構造を見つめつつ、変わる情勢にも目配りしたい。本書での著者の試みである。本書の母体となったのは、『第三世界の政治 パレスチナ問題の展開』(放送大学教育振興会、一九九二年)である。
ところで、愛ってなんですか? [第1回]
愛とはなんだろう。
私とあなたの間にあって決して消えることのないもの、この宇宙が滅びてもそこに存在し続けるもの、誰にも奪われないもの、それが愛。愛は永遠無窮だ。
いやいや、まさかそんなはずはない。愛のせいで人間は何千年も何万年も地球の上で迷子になっているじゃないか。私たちはなんでこんなに寂しくて、愚かなんだろう。ぜんぶぜんぶ愛のせいだ。そう海に向かって、空に向かって、叫びたくなる。
そんなとき、