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トレカの話題

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ポケカやイジンデンをプレイしています。
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記事一覧

バトルの進め方 ― イジンデン ルール理解

 イジンデンのルールを体系的に理解していくこのシリーズ。前回は「装備させる」能力を詳しく見ていった。  例によって、イジンデン公式サイトのルールページに掲載されているルールカード、ルール補足、Q&A 総合、および Q&A 最新追加分は次のバージョンのものを参考にしている。 ルールカード_web用2.0_231225.pdf イジンデンEXRule_230714.pdf イジンデンQ&A_240216.pdf イジンデンQ&A_240216+.pdf  今回のテーマ

ヨシタカさんリスペクトデッキで2勝 ― イジンデン プレイ記 (2024年5月4日・5日)

 ゴールデンウィーク後半に握ったデッキは、ヨシタカさんリスペクト(完コピとも言う)の天草決起・道長ループ。巡った4店舗すべてでこのデッキを使用した。(BO3なら画像右のサイドデッキ10枚込み、BO1なら画像左のメインデッキ40枚のみ。)    ◇ 5月4日(土)カワスタ  2人の直接対決でBO1。戦績は次のとおり。 × 青黄張角リバイバル  優勝はしふくさんの青黄張角リバイバル。 5月5日(日) この日は午前中は即売会で23区内に出ていたことと、翌6日が祝日だった

道長ループの回し方 (赤黄メロウスペクター型) ― イジンデン デッキ紹介

はじめに 先日の川越イジン会に参加し、優勝されたヨシタカさんの決起コンボデッキ(ご本人は「苦行インスパイア」とおっしゃっていた)がスゴすぎて衝撃を受けた。決勝戦で対戦相手(会の主催者でもあるちょくはちさん)の徴募デッキに完全にフタをされたかと思ったら、返しのターンで鮮やかな逆転を決めてみせたのだ。その模様は川越イジン会の YouTube にアップされているので、ぜひご覧いただきたい。  ヨシタカさんの決起コンボデッキは、アーキタイプとしては「道長ループ」に該当し、細かな型

川越イジン会と秋葉原に初参戦 ― イジンデン プレイ記 (2024年4月27日・28日)

 この土日はイジンデンをプレイしまくった週末だった。 4月27日(土) 土曜日のデッキは先週に続き青黄義満アグロ。サイドデッキも清少納言ロックと青黄徴募への対策を意識して作ってみた。 カワスタ (午前の部)  午前はいつものようにカワスタへ。参加者2人のBO1。結果は次のとおり。 ○ 緑単ハイケイ カワスタ (午後の部)  午前の部の後に一旦離脱して、再び午後の部へ。参加者2人のBO1。結果は次のとおり。 ○ マリーバレット 川越イジン会  夜はちょくはち

装備能力 ― イジンデン ルール理解

 イジンデンのルールを体系的に理解していくこのシリーズ。前回は発動型能力を詳しく見ていった。  例によって、イジンデン公式サイトのルールページに掲載されているルールカード、ルール補足、Q&A 総合、および Q&A 最新追加分は次のバージョンのものを参考にしている。 ルールカード_web用2.0_231225.pdf イジンデンEXRule_230714.pdf イジンデンQ&A_240216.pdf イジンデンQ&A_240216+.pdf  今回はカードをイジン

二週間ぶりにカワスタさんへ ― イジンデン プレイ記 (2024年4月20日)

 土曜日と言えばカワスタさんのイジンデン大会。先週は所用のため行けなかったけど、今週は二週ぶりに参加できた。  持ち込んだデッキは青黄義満アグロ。第二弾環境でストレートなアグロの可能性を追い求めたくて組んでみた。  午前の部の参加者は2人: ○ 赤青マリービスマルク  午後の部の参加者は4人で、総当たり戦: × 青黄徴募 《ピョートル大帝》と《曹操》をあっという間に揃えられてなすすべがなかった。 ○ 赤青マリービスマルク × 緑黄ストウ義政 《英傑集う大河》

発動の強制・任意、追加の発動条件 ― イジンデン ルール理解

前書き イジンデンのルールを体系的に理解していくこのシリーズ。前回は能力をいわゆる発動型能力と常在型能力に大別した。  例によって、イジンデン公式サイトのルールページに掲載されているルールカード、ルール補足、Q&A 総合、および Q&A 最新追加分は次のバージョンのものを参考にしている。 ルールカード_web用2.0_231225.pdf イジンデンEXRule_230714.pdf イジンデンQ&A_240216.pdf イジンデンQ&A_240216+.pdf

発動型能力と常在型能力 ― イジンデン ルール理解

前書き 大会などでイジンデンの真剣勝負をするなら、ルールをよく理解しておく必要があるだろう。しかし、イジンデン公式サイトのルールページにはルールが網羅的かつ体系的にまとめられた文書(MTG で言うところの「総合ルール」)はまだ存在せず、ルールカード、ルール補足、および個別カードの Q&A といった別個の文書に断片的に記載されているにとどまっているように見える。  この記事を含む「イジンデン ルール理解」シリーズでは、ルール文書を通読し、帰納的に共通項を見つけて命名して概念

カワスタさんの大会に参加した ― イジンデン プレイ記 (2024年4月6日)

前置き「イジンデン」というトレーディングカードゲームを遊び始めてしばらく経つ。歴史上の偉人を召喚して戦わせる対戦トレカだ。発売しているのはなんと、百均でおなじみダイソーの、書籍やカレンダーといった出版物を手がける大創出版。スターターデッキや拡張パックはもちろん税抜100円で売られており、他のトレカと比べても破格の値段だ。「でも所詮は百均クオリティなんでしょ?」と侮ることなかれ。ゲームシステムがなかなかどうして良く出来ており(近い他トレカを挙げればデュエマあたりだろうか)、しっ

アンコモン以下のみで構築する「職工ポケカ」を実践する

はじめに ポケカは他のトレカと比べて安価に始めることができる、という言説がある。それは正しい。実際、構築済みのスターターデッキで安いものなら550円で買えてそのままプレイできるのだ。これより安く始められるトレカなんて、私はダイソーの蟲神器かイジンデンくらいしか知らない。  とはいえ、本当に安価なのは「始める」ときだけ。プレイに慣れてきて、もっと勝ちたいという気持ちが芽生えてくると、どうしても強いレアカードが欲しくなり、たくさんのパックやシングルを買ってお金がかかるようにな

破れたキャラクタースリーブを工夫してストレージのセパレータにする

前書き TCG/CCG のスリーブ(ポケカでは「デッキシールド」と呼ばれている)は消耗品である。だから使っているうちに破いてしまうことは当たり前だと思っておいた方がいい。筆者はKMCカードバリアの「ハイパーマット」を愛用している。エンボス加工でシャッフルがしやすく、どのお店でも入手しやすく、そこそこリーズナブルで、将来的にも供給が続くと期待しているからだ。  しかし先日ポケカを再び始めたとき、「そういえば10年?くらい前、対戦相手もいないのに、構築済みデッキとスリーブをポケ

みくのしんさんのことをポケカのパラセクトのイラストレーターだと誤認しているメルカリ出品者が存在するようだ

 オモコロなどでライターとして活躍されているみくのしんさんの直筆サイン色紙がメルカリで転売されていた(この記事の執筆時点で既に売り切れている)。なお、この記事ではこの転売行為の是非については議論しない(申し添えておくと筆者は非の立場である)。  興味深かったのは、この色紙の出品者がみくのしんさんのことをポケカのイラストレーターとして誤認している点だ。出品ページの「商品の説明」には次のように書かれている。  なぜこのような誤認が起きたのだろうか。まず、件の色紙は先日12月3

ふしぎなアメを厳密に機能させるようなポケカのルール整備は可能か

TL;DR MTG で言う「オラクル」をポケカで定めれば可能じゃね? 前置き 10月後半からポケモンカードゲーム(ポケカ)をプレイしている。小・中学校と同級生だった地元の友人に誘われて始めた格好だ。私は昔、最初期(いわゆる「旧裏」)の初代シリーズやneoシリーズをプレイしていたので、始めたというよりは二十数年ぶりに復帰したとも言える。友人との対戦はリモートで行っており、メタルラックとスマホカメラとLINE通話を組み合わせて対戦環境を作ることができた。友人オススメのミュウツー

損失・利得の管理方法による TCG/CCG の分類

前書き この記事を書くに至ったきっかけはいくつかある: デュエマの対戦動画を見ながら、シールドってやつはカードだけで(小道具やメモ書きを用いずに)ライフ管理できる、よくできたシステムだ、と思ったこと。 旧裏時代ぶりに再会したポケカをプレイしながら、どうしてポケカは(デュエマなどのように)劣勢側がサイドを引くシステムになっていないんだろう、と考えたこと。 MTG がついにマーベルコラボを発表したとき、これは今後あらゆる IP とコラボしていくのか!?と頭によぎったが、対立