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粋に手繰ろうじゃありませんか

 最近はセミの鳴き声が賑やかで夏本番だなと思う。

 アブラゼミの声を一番聞くが夕方になってくるとヒグラシが鳴いているのを耳にする。

 セミの一生というのは短いのでせっかくだからしっかりと鳴いてもらいたいたいと思う。

 今日も蒸し暑かったので朝からエアコンをかけて行動した。

 車のエアコンは相変わらず調子がイマイチなので時折窓を開けて走った。

 ある程度は涼しくなるがハンドルを握る右手が日焼けしそうなくらいには充分な日差しがあった。

 夕方に用事を済ませて帰宅してから手洗いとうがいを念入りにしてシャワーで汗を流した。

 それから台所で扇風機を回しながら晩御飯を作った。

 今日の献立はさっぱりと蕎麦をメインに拵える事にした。

 蕎麦は乾麺のそば粉八割の二八蕎麦を買ってきた。

 蕎麦だけだと物足りないので鶏のササミとかまぼこを買い求めた。

 まずはササミの筋を切り取って沸騰したお湯で火が通るまで茹でてからザルにあけて冷水にとる。

 しっかり水を切ってから斜めにそぎ切りをして冷蔵庫で冷やしておく。

 かまぼこは普段買う物よりも良いものを買った。

 これは厚切り、大体二センチくらいに大胆に切っておく。

 後は味付けのりがあったのでこれはそのまま出す。

 つまみが出来たので蕎麦を茹でていく。

 たっぷりのお湯の中に蕎麦をくぐらせて四分茹でる。

 途中で吹きこぼれそうになったら火を弱めて調整する。

 茹で上がったらザルにあけて流水でしっかりと締めていく。

 ぬめりが取れたらギュウッと水を切ってお皿に盛って出来上がり。

 これで夏の蕎麦セットの出来上がりである。

 料理を居間に運んだらお酒も用意していただきます。

 まずはビールをグラスに三度注ぎをしてグビリと飲む。

 一日の暑さがすっきりと吹き飛ぶ清涼感がある。

 ビールは一年中美味しいが夏はやっぱり格別である。

 あっという間に一缶飲み干して二本目を冷蔵庫に取りに行く。

 それからつまみにササミをわさび醤油で食べる。

 昔は半生で食べていたが衛生面の問題から最近ではしっかり火が通ったものを食べるようにしている。

 それでもしっかり冷やしてしっとりしたササミは食べ応えがあってなかなかに良い。

 ビールをグビッと飲みながら次にかまぼこに箸を伸ばす。

 焼抜きかまぼこというちょっといいやつで普段買う物の倍くらいの値段がする高級品である。

 これもわさび醤油を漬けてかじるとパツンとした歯ごたえと魚介の甘さが口に広がってたまらない。

 厚切りにしているので旨味が濃く感じられる。

 ここらでビールから日本酒にお酒をチェンジ。

 日本酒の味を膨らませるためにぬる燗で飲む。

 ツピッと口に含むとフワッとお酒の甘さが広がる。

 それから胸の奥にスーッと流れていくのがたまらない。

 ああ、このおかずには日本酒だなと改めて思う。

 それからいよいよメインの蕎麦を口にする。
 
 蕎麦猪口に麺をつけてズズッとすすると蕎麦ならではの香りが広がる。

 私はそばを食べる時にあまり薬味を使わない方である。

 せいぜいがネギ位で、後の薬味は余計に感じる。

 今日はネギも無しのシンプルな麺つゆのみで頂いた。

 お腹が減っていたので200グラム茹でたがもう少し茹でても良いなと思った。

 蕎麦前も楽しんでそれから蕎麦湯までしっかりと堪能した。

 さすがにお腹いっぱいになったので片付けてからしばらく横になっていた。

 夏と言えばそうめんがめんの主役な気もするが蕎麦もなかなかイケる。

 いやはやごちそうさまでした。

 さぁて明日は何を食べようかな。

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