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コヨミはうつろふ。

 今日は重用の節句。

 桃の節句や端午の節句と同じ時期に古代中国から伝わった行事で無病息災と不老長寿を願う日である。

 もっともこれは旧暦の話で、今の時期の菊の花はまだつぼみなのであまり意識して過ごすこともないのかもしれない。

 カレンダーの端っこに小さく書いてあるか天気予報でキャスターのお姉さんが今日は重用の節句ですねと言うのを聞くのがせいぜいだろう。

 他の節句と同じようにこの日に食べるものとして定番なのが菊酒である。

 食用菊の花びらを冷酒に浮かべて楽しむのは風情があっていい。

 菊には殺菌作用があるので残暑のこの時期の食中毒予防にもなる。
 
 何より花の香りがお酒に移ってそれが楽しい。

 他には秋ナスも定番の食材である。
 
 秋のなすびは夏に比べて旨味が凝縮しているので食べない手は無い。

 重用の節句は今ではあまりメジャーではなくなったが季節の行事として大切にしたいものである。

 そんな事を考えながら昨日の晩御飯を振り返ってみる。

 昨日は少し丁寧な晩御飯を作ろうと意気込んでいたのだが疲れていたのでやっぱり時短料理になってしまった。

 まずはジャガイモを洗って十文字の切り込みを入れてレンジでチン。

 その間に厚揚げを八等分に切り分けてフライパンで両面をこんがりするまで焼く。
 
 カリカリになったらそこにチーズをパラリとかけてフタをして蒸し焼き。

 チーズが溶けたらお皿に盛ってネギと鰹節を振って醤油をチラリとかけたら厚揚げのチーズ焼きの完成。

 次に卵を三個割って牛乳と塩コショウで下味をつける。

 キムチが残っていたのでそれを具にしてオムレツを作る。

 もう一品欲しかったのでキャベツを千切りにして塩で揉む。

 しんなりしたら豆鼓とマヨネーズを加えてごま油を少しだけ。

 よく混ぜたら中華風コールスローの出来上がり。

 よし、こんなもんでしょうと思いながら妻を呼ぶ。

 昨日のお酒はハイボール。

 氷を詰めるだけ詰めたグラスにウイスキーと炭酸水を注ぐ。

 週末なので少し濃い目に作ったが妻は気が付いていなかった。
 
 しめしめと思いながら乾杯。

 ガツンとウイスキーの味がして飲みごたえが十分だった。

 これこれ、これですよと思いながらキャベツのコールスローから食べる。

 豆鼓のコクのあるラー油味をマヨネーズがまろやかにしておりごま油の風味が嬉しい。

 これはお酒が進むなぁと思いつつグビチ。

 次は厚揚げをいただく。

 チーズが固まってしまったのでレンジで温めてアツアツにしてパクリ。

 厚揚げが香ばしくてチーズの塩気がいい。

 ネギと鰹節も和風の職人ぶりで侮れない役者である。

 ではジャガイモを食べよう。

 これはシンプルに塩をつけて食べる。

 皮を剥いてアムリ。
 
 シンプル極まりない食べ方だが野菜不足を補うためにも蒸し野菜はありがたい。
 
 ポクポクした食感もアリである。

 いつの間にか三杯目のハイボールを飲みながら、寂しそうにしているキムチオムレツもかまってあげる。

 ふんわりオムレツにキムチの酸味が加わって韓国風である。

 これはコチュジャンをつけてもイケるだろうなと思ったがあいにく切らしていた。

 そこでケチャップと味噌を混ぜてかけてみたら、何だかそれっぽい味になった。

 即興のアイデアがはまった時は何とも言えずに愉快になる。

 ゆっくり食べて普段より時間をかけて完食。

 お酒は四杯でストップ。

 濃いめのお酒でややふんわり酔っていたが片づけをして就寝。

 今日の晩御飯はまだ未定。

 今から直売所に足を運んでこようかと。

 秋野菜が手に入ったら嬉しいな。
 
 ナス、カボチャ、栗、さつま芋、キノコも良いなぁ。

 では、ごぶれーします。

 

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