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フォッサマグナの向こう【2023年旅行記振り返り】

 今年はいろんなところへ旅をしに行った。年始にYoutubeチャンネルを開設して旅Vlogみたいなことをやりだしたのが発端だったが、元来の徘徊好きも相まって今年はことさらフットワークが軽くなった。
 ていうことで今年の足跡を簡単に振り返ってみようと思う。


【1月】長大片道きっぷで愛知/名古屋、岐阜

〇お目当て:特になし

 名古屋にある家のお化け

この月の1週目の週末、Vlogを一緒にやることになった友人と2023年1発目の旅行。とくに大きな目的や動機はなかったが、とりあえずどっか行こうということで、大阪府から比較的手軽に行ける名古屋を目的地にセット。JRの特例を利用した一筆書き切符で大阪府から奈良県、関西本線を経由して途中下車をしながら三重県、名古屋へ。2日目は名鉄に乗るために岐阜県に行ったりした。特に何かをしたわけではないが3日間ゆっくり友人との時間を満喫した。 ちなみにこの日愛知に初宿泊をした。

【1月】2日で日本一周

〇お目当て:長浜ラーメン、沖縄そば、蒲田の餃子、スープカレー

 2日間の行程

今年の旅の中でもベストバウト。2022年に発売されたANAのスーパーバリューセールのチケットを利用して大阪伊丹→福岡→那覇→東京羽田→新千歳→大阪伊丹を2日間で巡る大旅行。これが1航路7000円で移動できたのだから破格。総移動距離が5000キロくらいあったり、沖縄と那覇の気温差が20度以上あったり、語り草に尽きない旅行だった。いろんな意味で二度と経験できない旅行になった。

【2月】サイコロきっぷで石川/加賀温泉

〇お目当て:月うさぎの里、加賀大観音、海鮮

加賀大観音

 JR西日本が発売した、大阪から各地まで往復5000円で行けるサイコロきっぷ。2022年にもそれでいろんなところへ旅行をしたが、今回は石川県 加賀温泉駅へ。加賀温泉といえば、車窓からちらっと見える謎の大観音。いつか見に行きたいと思っていたので、これを機に訪問。しんしんと雪深い日、毅然と立つ観音像は不気味というより壮観でした。あと大聖寺の月うさぎの里もとてもよかった。

【2月】ANAスーパーバリューセールで新潟


〇お目当て:バスターミナルのカレー、喫茶ロンドン、出雲崎、ぽんしゅ館、海鮮

新潟駅 ぽんしゅ館

 1月の日本一周旅行と同じセールで、新潟行の航空券も手配しておいたのさ。同行者は同じ友人。新潟ではレンタカーを借りて、燕市の喫茶ロンドンや出雲崎などに行った。帰り道に日本海の海岸でレンタカーがスタックして大変なことになったりちょっとした怖いことが起こったり、なんにせよ思い出に残る旅行になりました。海鮮と日本酒が旨かった。新潟駅内の日本酒ドリンクバーぽんしゅ館で朝からへべれけ。飯を食いに行くだけでも価値のある県だなと思った。

【3月】青春18きっぷで富山

〇お目当て:きときと寿司、珈琲ブルートレイン、富山宿泊

珈琲駅ブルートレイン

2023年1発目の青春18きっぷは富山。東海道本線経由で岐阜に入り、そこから高山線をひたすら北上。飛騨川に沿って風光明媚な景色をめぐる。途中で高山駅に下車してちょっとだけ休憩したりしながら、片道9時間かけて富山県に行った。そういえばこの日、R-1グランプリの日でしたね。 富山県ではガラス美術館や喫茶ブルートレイン、寂れたスナック街や環水公園などに行った。やはり海鮮のレベルが高かった。駅前の回転寿司ですらめちゃくちゃ美味い。今度はまたゆっくりと行けたらいいね。北陸新幹線が開通した頃にまた。

【4月】青春18きっぷで岡山/津山


〇お目当て:喫茶B三共、喫茶サンレモン、マリンライナー乗車、ホルモンうどん、ウエストランド

ウエストランドにて

 青春18きっぷ3巡目。岡山県まで山陽本線を使って、そのあとは本四連絡橋を渡って高松へ。2日目はマリンライナーのグリーン席で岡山に戻ったあと、津山線に乗って津山市へ。ホルモンうどんに、M-1グランプリ2022優勝者ウエストランドの名前の由来になったスーパーマーケット、鉄道博物館にも行った。津山城ものどかでいいところでした。今度行くときはB’z稲葉さんの実家の化粧品屋さんにも行きたい。

【5月】バリ得こだまで佐賀/唐津・呼子

〇お目当て:福岡うどん、呼子のイカ、七ツ釜、バルーン博物館、シシリアンライス

七ツ釜 全貌

日本旅行のツアー商品「バリ得こだま」で博多へ。こだまで向かうので新大阪から約4時間もかかる。二日酔いで頭が痛かったので、福岡うどんを食べて、そこから佐賀へ。  お目当ては佐賀県唐津市の呼子町。呼子のイカも、七ツ釜も堪能しました。物悲しい港町の素晴らしいこと。唐津市内の夜の繁華街も雰囲気良くて最高でした。 2日目は唐津から佐賀市内へ。バルーン博物館に行ったりシシリアンライスを食べたり、初佐賀を楽しみました。昨今は新幹線も開通して話題に事欠かない佐賀県。もっと佐世保とか鳥栖あたりも行きたい。

【5月】近鉄で名古屋(森、道、市場2023)

〇お目当て:森、道、市場2023、草津線の乗車

ラグーナ蒲郡

  2023年1発目の大型フェスは愛知県蒲郡で開催される「森、道、市場」。名古屋在住の友達の家に前泊するため、金曜日の退勤後に近鉄電車に乗り込み、普通電車で名古屋へ3時間。特急大国近鉄、道中何本も特急電車に抜かれながらも、日付が変わる直前の名古屋に到着。 蒲郡までの往復路は東海道本線を快走。普段乗らない路線で、普段行かないイベントに行くの、ちょっと緊張するね。 名古屋から大阪までの帰り道は、JR関西本線、草津線を経由。このルートだと少し運賃が安くなるのだ。大阪名古屋間移動最適解問題は永遠に不滅。

【6月】近鉄フリーきっぷで三重/伊勢

○お目当て:一月家、ぎょうざの美鈴、伊勢神宮、名松線乗車

伊勢奥津駅

先月の近鉄に引き続き6月も近鉄さんのお世話に。6月限定で発売されていた近鉄全線フリー切符を使い、三重県を満喫。 1日目は松阪と伊勢市を満喫。伊勢の夜は地元民で溢れかえる居酒屋と餃子屋に。次の日は早朝から自転車で伊勢神宮へ。約2年ぶりの伊勢参り。早朝にもかかわらず結構人がいた。誰もいないおかげ横丁を爆走したのは思い出。 2日目は三重県随一のローカル線「名松線」に乗車。長大ローカル線なのに盲腸線という謎な存在。終点の伊勢奥津駅から歩いて、かつての伊勢街道の姿を探してみたりした。名松線は本来ここからさらに名張市まで延伸する予定だった、いわゆる未成線。計画半ばで頓挫し実現し得なかった鉄道路線、そんなノスタルジーも感じられる路線。

【7月】広島松山周遊きっぷで広島/宮島・呉、愛媛/松山・道後・別子銅山

〇お目当て:宮島、道後温泉、別子銅山

呉港と大和ラムネ

 フリーきっぷの旅は続く。7月はJR西日本の「広島松山周遊きっぷ」で瀬戸内海沿岸地域を周遊。1日目は広島県の宮島へ。改修工事も終わり完全体となった厳島神社を拝み、夜は市内で美味いもん巡り。カキオコ!
 2日目は広島駅から呉へ。満喫する時間もそこそこにフェリーに乗船し松山港へ。快晴、航行日和。ラムネのビー玉に、太陽を透かしてみたりする。松山に着いてからは、萬翠荘や大街道、銀天街、そして道後温泉を満喫。お手本のような観光コース。宇和島鯛めしも忘れない。
 3日目は松山在住の友人に力を借り、愛媛の東南部にある別子銅山跡地へ。東洋のマチュピチュと呼ばれるだけあって、壮大な光景でした。去年は石鎚山にも登って今治にも行ったから、あとは南予の方を開拓したいなという気持ち。

【7月】青春18きっぷで和歌山/御坊

〇お目当て:和歌山南部の訪問、紀州鉄道乗車

紀州鉄道 西御坊駅

青春18きっぷ・夏。1発目は和歌山県。実は和歌山県の和歌山市以南は行ったことがなかったので、今回は開拓の意も込めて。特急くろしおに抜かれながら、各駅でぶらり途中下車しながら、目的地「御坊」へ。 御坊には日本で一番短いローカル路線「紀州鉄道」がある。運営元の紀州鉄道、これがいろいろと経歴のおもしろい会社なのだが、駅数5駅、総距離約2キロの路線の中にも見どころがたくさん詰まっていた。 御坊の先、白浜にも行ってみたいいつか。

【8月】青春18きっぷで東京、栃木/鬼怒川温泉・日光

〇お目当て:鬼怒川温泉廃旅館群、日光東照宮、ラーメン二郎

鬼怒川温泉廃旅館群

 今年唯一の関東遠征は栃木県。初訪問。ひっさしぶりの夜行バスで東京まで。ICOCAに残っていた端数の金額も使い切れたので、いよいよ関東を北上、栃木県の県庁所在地「宇都宮」へ。朝早い時間だったため餃子こそ食べられなかったものの、初栃木の空気は格別だった。
 そこから東武鉄道に乗り鬼怒川温泉と日光東照宮。天気には恵まれなかったが、念願だった光景を拝めて良かった。生憎この時期は台風が近づいていたので、本来はもう一日余裕があったのだが、泣く泣く一日縮めて帰阪。環七一之江でラーメン二郎を食べて悔いはない!また行くからね東京。

【8月】青春18きっぷで三重/伊賀

〇お目当て:伊賀市訪問、忍者博物館、一乃湯

夜の一乃湯

再び三重県。今回は伊賀市。関西本線「伊賀上野駅」から伊賀鉄道に乗り換え「上野市駅」へ。
三重県は数々の街へ行ってきたが、伊賀には未だ訪問できていなかったのが今回のキッカケ。
 かつては城下町であった伊賀の街並みは古風で落ち着いていてとても良い。歴史を感じる街並みに溶け込む"俗な"色がなんだかアンバランスなのにキスをしてくれる。
 忍者博物館や、かつて劇場だったビルの1階にある喫茶店など、伊賀の名スポットを訪れて、最後は今回のお目当て「一乃湯」へ。古くからこの街で営業する銭湯を、今の若者が後世へと引き継ぐ、そんな活動をしている方とも出会えて良い旅になりました。

【9月】青春18きっぷで滋賀/彦根・近江

〇お目当て:UCCメルカード彦根店、近江鉄道乗車、八日市遊郭跡

朽ち果てた色街

青春18きっぷは執行寸前。取り急ぎどこかに行かなくては、と思い立ったのが滋賀。彦根方面はもうかれこれ3年くらい訪問してなかったのでこれを機に。
京都でラーメン二郎食べて(この時点で青春18きっぷ関係ない)、そのまま彦根へ。彦根で喫茶店に行ったあと近江八幡駅から近江鉄道に乗り換え。お目当ては八日市。八日市にはかつて遊郭があった。今はその遺構を残すのみ。街に漂う妖艶な残り香は、いつでも私をノスタルジックな気持ちにしてくれる。あまり長居できなかったのが少し残念。もっと滋賀の内陸を深掘りしていきたい。

【9月】宮崎/延岡・高千穂、大分/臼杵・別府

〇お目当て:宮崎訪問、高千穂、延岡地鶏、宗太郎駅、フェリーさんふらわあ

高千穂峡

 宮崎県に行ったことが無かった。2ヶ月くらい前から航空券を抑えて片道7000円で宮崎へ。生憎マンゴーの時期は終わっていたみたいだが、初めての南国宮崎の雰囲気にワクワク。
 延岡で友人と合流して、そこからは念願の高千穂へ。ずっと行ってみたかった場所。徐々に上がってゆく標高、近くなってゆく空。神々の地と呼ばれた所以が分かった気がする。高千穂線の廃線跡なども見られてよかった。
 次の日は宮崎を出て大分県へ。大分と宮崎の県境にある秘境駅「宗太郎駅」でちょっと休憩して、ひたすら山道を走る。大分県の県南、謎のまち佐伯市でご飯を食べて、大分市へと帰還。
 帰りは別府からフェリーさんふらわあに乗船、一晩かけて大阪に帰りそのまま大阪港から職場に出勤。

【9月】りんご音楽祭(長野/松本)

〇お目当て:りんご音楽祭2023、信州そば

信州そば

 久しぶりの信州長野県訪問は、りんご音楽祭2023。幸いにも快晴。今回もまた名古屋の友人の家に宿泊し、朝から車で中央道を爆走。渋滞に巻き込まれたので開演には間に合わなかったが、信州の山々の雄大さに驚かされた。
 当日は松本市内に宿泊。夏らしい気候の終わりに近づいた季節だったので、夜の肌寒さは今でも覚えている。
 翌日は松本市内をゆっくり観光して、信州そばや信州名物のリンゴを丸かじりしたりしながら、名古屋までの道を戻ってゆく。途中で、かつての宿場町である奈良井宿に立ち寄ってちょっと買い物をしたり、音楽フェス以外にも存外に楽しむことが出来た旅行になった。

【10月】高速バスで島根/松江・出雲

〇お目当て:奥出雲おろち号、木次乳業、喫茶ラブラブ、一畑電車

奥出雲おろち号

 そういえば島根県にも長いこと行ってないな~って思って3日くらい前に高速バスを予約。朝5時にうすら寒い松江駅に放り出された。
 宍道駅から人気ローカル線、木次線に乗り木次へ。そこで待っていたのは、観光列車「奥出雲おろち号」。2023年11月をもって廃止になった。せめて最後に一目見ようとここまでやってきた。そして木次乳業さんの本社にも訪問。焼き鯖と木次牛乳を堪能。
 大田市に宿泊して2日目。出雲市と松江市を一畑電車で移動し、宍道湖のレイクビューを堪能。結構移動したように感じるのに、実は島根県の東半分しか踏破できていない。機会があればもっと西の、浜田、益田まで行ってみたい。

【12月】ぷらっとこだまで静岡/熱海

〇お目当て:浜松餃子、ホテルニューアカオ、秘宝館、喫茶サンバード、来宮神社

ホテルニューアカオ

 熱海はうっとりしちゃうような快晴、サンシャインたけなわ。断崖絶壁に建つホテル、「ニューアカオ」に宿泊。何気に初静岡宿泊。
 往路は、JR東海の企画型きっぷ「ぷらっとこだま」で静岡駅まで格安で乗車。浜松餃子を食べた。静岡からは富士山を横目に、東海道本線で熱海まで。観光地が近づいてくるあのドキドキは譲れない。
 熱海に着いたのは16時ごろ。適当に駅前を散策してから、シャトルバスでホテルへ。昭和と令和が融合したようなゴージャスな空間、ビュッフェ会場も広くて美しい。そして全部屋オーシャンビューの客室でうっとり。
 他にも熱海秘宝館や来宮神社にも行けて良かった。まさに僕が貫一、君はお宮。

【12月】JR四国若者きっぷで四国一周

〇お目当て:各特急への乗車、四国各地の訪問

四国新幹線

 年の瀬、25歳最後の3ヶ月を前に、この切符を使わずには終われない。前乗りで徳島県に乗り込む。
 徳島の阿南から特急むろと、徳島から阿波池田まで特急剣山。阿波池田では行きたかった喫茶店にも訪問。阿波池田から後免までは特急南風に乗った。帰省ラッシュのど真ん中、自由席は立ち乗り客で溢れていた。
 高知県に入り、念願の沢田マンションやひろめ市場などにも行けた。伊野駅まで特急あしずり、窪川までは特急しまんとに乗る。窪川からは予土線の普通列車で宇和島まで途中下車しながら一日かけて移動。沿線に面白い場所がたくさんあった。
 最終日は宇和島から松山まで特急宇和海、松山から多度津まで特急しおかぜに乗った。途中下車して琴平に寄り道したあと、宇多津から高松までは特急いしづち、高松から徳島までは特急うずしおに乗った。これで3日間計9本のJR四国の特急すべてに乗ることができた。

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 2023年は行ったことない土地を中心に攻めたと思う。特に新潟や富山が埋まったのはかなり嬉しい。北陸は本当に魚が美味い。
 関西民の宿命なのかもしれないが、旅行で東に行くということのハードルが、心理的にも金銭的にもかなり高い。新幹線沿線のところであればそれほど苦労しないが、やはり北関東や近郊地域は訪問するのにも一苦労する。
 私は何とかフォッサマグナを越えたい。糸魚川静岡構造線のその先、その向こう側を来年こそは見たい。
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2023年12月時点

〇2023年進捗

宮崎+3  佐賀+3 愛知+1 静岡+3 富山+4
新潟+4 千葉+1 栃木+3  計+22




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