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英語はなぜ難しいか?     文法トリセツ編

 多くの日本人が一度は憧れたであろう「英語ペラペラ(私自身がまだペラペだが😅)」。英語を言語として習得することを目指す、「英語はなぜ難しいか?」シリーズ。
 今回は、文法編を始めるにあたって重要な心構えを説明する。

 私の記事で何度も強調していることだが、日本の英語教育の最大の問題点は文法の扱い方にある。
 英語学習における文法とは、言ってみれば料理におけるレシピだ。正しく使いこなせばこれほど便利なtoolはないのだが、ガラパゴス日本では以下のような誤用がまかり通ってきたorまかり通っている。


・レシピの解説だけで、料理は作らない

・料理教室の講師がレシピの解説しかできない。
 そもそも、料理を作った経験がない

・レシピの解説に、やたらと専門用語が登場。
 料理の作り方との関係は不明

・レシピを覚えるまでは料理を作ってはいけない

・作った料理をレシピに基づいて説明させられる
 

 などなど、読者の皆さんにも思い当たる経験があるだろう😅。



叫びたくもなる😰

 

 文法の生かし方とは、上記の逆をイメージすれば良い。すなわち、

 

・料理を作る際にレシピを参照する   
 (英語を使う際に文法を参照する)

・料理を作れ、レシピの解説できる人に習う
 (実際に英語を使い、なおかつ文法の説明も
  できる人に習う)

・レシピに登場する専門用語はとりあえず無視。
 料理への理解が深まってから覚える
 (難しい文法用語は無視。英語を使えるように
  なってから学ぶ)

・レシピを軽く眺めたら、すぐに料理を作ってみる
 (文法を何となく理解できたら、即実践)

・美味しい料理を作れるならば、理屈は不要
 (正しく英語を使えているならば、
  文法として理解していなくても問題ナシ)


 という意識をもつことだ。要するに、実践的に言語を使う際の「補助ツール」として文法を位置付けるのだ。


 例えば、スペイン語で
Buenos tardes. (こんにちは)
と言ったとする。しかし、テキストなどによれば
Buenas tardes.
が正しいらしい。「o」と「a」の1字違いであり、発音も似ているため、私はしばらく自分の誤りに気がつかなかった。どれくらい「しばらく」かと言うと、ざっとスペイン語のテキストCDを100周聞くまでの間だ🤣🤣。

 文法的に解説すると、名詞「tarde」は「午後」を表す女性名詞であるため、前の形容詞「bueno(英語のgood)」も「buena」に変化するのだ。

 さらに言えば、「tardes」と複数形になっている(sがついている)のに合わせて、形容詞の方も「buenas」と変化する。こちらの方は、私はすでにアラビア語学習において「音を揃える」という感覚をマスターしているため、最初からすんなり受け入れられた。


 ・・・😅。いかがだろう? 単純な挨拶表現1つとっても、このような複雑な文法が絡んでいるのである。英語はヨーロッパ言語の中で最も文法体系がシンプルではあるが、日本語話者にとってはそれでも複雑怪奇であるのは皆さんご存知の通りだ。

 いきなり文法を理解しようとするのではなく、まずは「Buenas tardes」と言えるようになることが大切だ。そのうち、「なぜbuenosではないのか?」「最後のsは何なのか?」という疑問を抱くようになる。その疑問に答えるのが文法(レシピ)であって、最初から文法を理解・暗記しようと思うするのはnon-senseである。

 一度英文法を理解してしまうと、文法に照らし合わせて英語表現を分析できるようになる。それはそれで素晴らしいことなのだが、理解が不十分な相手にそれを求めるとおかしなことになる。

 英語をある程度使いこなせるようになるまでは、細かい理屈は置いておいて、正しい表現を練習しまくるべきだと考える。

 それでも「文法!文法!」という人には、私がアラビア語やスペイン語の文法を教えます(笑)。


 ということで、今回はここまで。次回からは具体的な文法運用について説明する。Hasta la vista‼️


行動する前にアレコレ言うのは、
行動しない言い訳を探しているだけである

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