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結跏趺坐を目指す途中で。

結跏趺坐とは、坐禅の坐り方の1つでヨガではパドマアーサナ(蓮華坐・ロータスポーズ)という。

一見「あぐら」のように見えるが両足の甲辺りをお互い逆側の太股に乗せるという、難なくできる人もいるが体の硬い自分にはあり得ない姿勢だ。

坐禅でもヨガでも身心が納まるべきところに納まることが大事で、そのために体が最も安定する坐り方と言われている。
ロータスとは蓮の花のことで、この坐り方を例えたもの。
単に脚だけのことではなく、骨盤から頭まですっと伸びた形にはえも言われぬ美しさを感じる。

縁あって仏教と坐禅に出会え、月1回坐禅会に通うようになり家でも坐るようになる中、体が硬いため少しだけ楽な半跏趺坐という坐り方(これすらはじめは片膝が地面に着かなかった…)しかできずにいる。

本来坐り方に可不可はなく痛みをこらえてするものではないし、身心の落ち着きとおそらくは呼吸のしやすさのために背筋を伸ばして坐れば正座でも椅子でもいいと云われる。
頭では理解していても半跏趺坐ではやや片脚に負荷が偏るしバランスが今ひとつと感じるところがあり。
何よりこの姿勢の美しさに憧れのようなものを感じてしまい、これから坐禅を続けていこうとするならとストレッチをするようになった。
またその頃、僧侶で作家の玄侑宗久さんが結跏趺坐のためにヨガをしていたと知り、ヨガをするようにもなっていた。

そんな頃に見つけた『Getting to Lotus』というタイトルの動画。
ヨガのインストラクターさんが蓮華坐をとても丁寧かつユーモラスに解説してくれている。
曰く、そのためにはとにかく開脚前屈。

何だかインスピレーションを受け、体の構造の説明も納得でき、ならばとまずは開脚前屈を目指すことにした。
折良く巷で開脚のことがTVで取り上げられたりし、関連書やネット情報がたくさんあった(中には1か月でペタッといったものも)。
便利な世の中になったものだ、なるほどこうすればなどと思いながらそれらの方法を毎日続けていく。

だが本当に体が硬い。
小学校の頃はまだ前屈で手の平が床についたし片脚を首にかけることもできた記憶があるが、その後身長が伸び机やイスがフィットしなくなり腰を丸め猫背になっていった。
今思えばちょっと斜に構えたりもしていた自分のせいでもあるのだが(^^;)
そんなことで学生時代ずっとスポーツしていてもそうだったし、大人?になってからそれで困ることはほぼない。
気づいたらかなり柔軟性がなくなっていた。
いつの間にか前屈はやっと少し指先が床につく程度だし「あぐら」すら膝が高く浮いてまともにできず、開脚しようとしても脚が開かず上体すら前に倒せないし左右のバランスにもずれがあるようだ。
いくら何でもTVなどの情報を鵜呑みにしてすぐにできるようになるなどとは思っていなかったし、オーバーストレッチになると逆に硬くなる可能性もあり注意が必要だ(時々腿裏に張りを感じるのはこれかも(^^;)。
それに、膝には古傷があるのでこれにも気をつけねば。
どうやら先は長くなりそうだ。
とにかくこれはと思える方法を続けている。

初めに書いたようにこの坐り方は坐禅でもヨガでもマストなものではない。
ただ思いかけず坐禅に出会い、いまだに憧れとそれができたら少なくとも今よりしっかり坐禅に向かうことができるかもしれない。
もちろん本末転倒になるつもりはないが、無用な執着とは承知で目指している。

これを書いている現在、はじめてから3年近く経ったがいまだにできていない(^^;;

それでも遅々としてはいるが少しずつ軟らかくなってきてはいる。
折よく?ここまで書いてきて試してみたら少し前まではつま先を乗せる程度だったのがかなり深く足を組むことができた。
と言っても5分程で耐えられなくなる(つまり股関節の開きが足りてない)し、左右のバランスがまだまだ偏りがあるようだ。

締切があるものではないし、その日その時の坐り方で坐禅(のようなもの)をすればいいと気長にやっていこうと思っている。
#結跏趺坐
#パドマアーサナ
#坐禅
#ヨガ
#ストレッチ


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