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児童発達支援についてー望むこと

私は娘を通じて、児童発達支援に関する様々な機関を利用させていただきました。病院での作業療法、市の児童発達支援センター、放課後デイ、特別支援学級、スイミングスクールなど。

以前、その頃の思い出を書きましたので、今回は保護者としての私は、何を望んでいたのかについて、あらためて気持ちを整理してみようと思います。

発達障害や、障害児支援に関して、その受け止め方は様々。障害の重軽や年齢、周囲の理解といった環境の違い、自分自身の生い立ちや経験にも左右されるでしょう。なので、あくまでも私が思うこと、ということでお願いしますね。

①受け入れてくれる
当たり前と言えばそうなのですが、とにかく心配なのです。子育てが始まり2年ほど経ち、この子は明らかに違うと感覚で気がついている。それを個性だと言い切れるほど、私はまだ強くなかった。迷惑を掛けはしないか、出来ない子だねと酷く扱われないか、もう来ないでくださいと追い出されはしないか…。出来ることなら、ありのままのこの子を受け入れてほしい…。

②導いてくれる
親となれば、子に対してたくさん伝えたいことがあると思います。普段の生活を通じて、また人生のポイントとなるようなタイミングにも、これは伝えたいという自分の想い。そう、子の為に何かをしてあげたいのです。
でも、この子に何をしてあげればいいのか?どうする事が、この子の生きる力になるのか…。わからない。
親として、こんなにも辛いことはないです。この子の困り事に対して、あまりにも無力。なので「こうしていきましょう」「ここを伸ばしましょう」という具体的なアドバイスは、その効果もさることながら、親が子のためにやれる事を与えてくれるという意味で、大変大きな意味があると思いました。

③社会生活を経験
私は極端な話、この子はずっと私と一緒に家の中に居れば良いという思いが、ゼロではありませんでした。
毎日の生活に生きにくさを感じているこの子に、外に出てこれ以上辛い思いをする事ない、と思った時期がありました。もちろん、成長するにつれて外の世界の楽しさを経験させたいと思えるようになりましたが。親以外の人との付き合い方、自分の長所短所、集団生活の方法など、社会生活の体験はとても重要だと思います。

④客観的に接してくれる
親の目から見て、日々の成長は気付きにくい。何が足りていないのか、何が魅力なのかも分かりにくい。
そんな時「今日は、こんな事が出来ました」「こういう事にとても喜んでくれました」といった些細な成長を、連絡簿や口頭のやり取りで伝えていただけるのは、新たな発見にもなり、子供への愛情が更に高まりました。

⑤成長記録
上の項目と似ていますが、外出するのにとても気を使う子供でしたので、家族旅行などのイベントが無く、記録として残すものがありませんでした。放課後デイや支援センターでの写真、連絡簿はとても大切な成長記録となりました。

⑥親の教育
親は我が子のことしか知りませんが、それを職業とされている方は、沢山の子供達と接して来られています。親は、この子に対する愛情は負けないと思っています。でも、子の成長にとって、愛情の方向が正しいのか、第三者からの修正は必要だろうと思います。この部分は、子の障害の受容であったり、子育てに対する自信の度合いなどで変わりますね。親の怒りを買ってでも、言うべきことは言ってほしい。そのせいでサービス利用を停止され、子供が成長する機会を失うかもしれないジレンマはありますが…。

⑦職員さんのゆとり
ちょっと話が逸れますが、ご対応頂く職員さんは、常に心や身体のゆとりを確保される事が、絶対に必要です。
私が初めて、支援センターの保護者懇談に伺った時のこと、忘れられません。教室に入って飛び込んできた先生のお顔。薄暗い中、呆然と虚な目を私に向け、無表情でした。日々の激務からなのか、プライベートでの事なのか、わかりませんでしたが。気力がみなぎっていなければ、この子達の相手はできません。くれぐれも、頑張りすぎないで。笑顔でいられない時は、思い切って休むことも、プロとして必要なのだと思います。常に精神状態をベストに持って行くのがプロ? 環境のせいにするな?どの仕事もですが、それが出来る人だけで職場を回せるほど、人材は豊富ではありません…。


私たち親も、本人も大変お世話になった人たち。
一緒に過ごした子供達、元気に過ごしているだろうか?


最後に一言
皆さまは、私にこの子を育てて行くという、勇気と力と知恵、その全てを与えてくれる存在でした。

ありがとうございました。
心からの感謝とともに、ご恩返しをしていきます。

世の中で雨ざらしになり困っている人に、傘を差し伸べます。みなさまが、私たちにしてくれたように。

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